ぼやき日記


8月3日(金)

 とうとう転居いたしました。7月31日の日記で「次回更新は金曜深夜の予定です」と書いたけど、実際に更新できるほどの余裕があるかどうか心配してたけれど、なんとか今朝ネット環境に復帰できたし、やれやれであります。
 しかしまあ、なんという箱の数やろう。自分でも感心するくらい箱がある。これからどんどん開梱して書棚に整理しながら立てていかんならんのやけれど、これはもう急ぎ過ぎずじっくりと腰をすえて着実にやっていかねばならんね。少なくともどこにどの本があるのかをちゃんと把握できるようにはしたい。
 この大量の箱を運搬してくれはった黒猫運輸のみなさんにはほんまにお世話になりました。特に運び出しをした8月1日は最高気温38°Cという猛暑。これ、公式発表やから百葉箱の中の温度でしょう。実際は40°Cくらいあったんと違うかな。体温やったら発熱して欠席せんならん温度でっせ。いやもう感謝してもしきれへん。
 しかし、今回の引っ越しではプロの妙技というものを見せてもろうたよ。ベテランの女性の作業員の方が実に効率よく機能的に箱詰めをしていかはる。こっちは「この箱にはなんと書いておいたらいいでしょうか?」「ええと、『パソコン』と書いておいて下さい」てな具合にきかれたことに答えるくらい。昼休みの時間なんか「お客さん、どこか食べに行ってて下さい。私ら、ここでお弁当を食べますから。ああ、1時には帰ってきて下さいねえ」と、どっちが住人かわからんくらい。
 翌朝、新居にどんどん箱を搬入していってくれはるんやけれど、前の住まいで台所にあったものはちゃんと台所に、洗面所にあったものはきちっと洗面所にと箱を開けたら即使えるように置いてくれはる。こっちが気がつかへんかったようなものまでちゃんと仕分けしてあるのには感心した。おかげでごたごたしててもちゃんとパソコンは接続できたし、こうやって日記も更新できる。
 これこそプロの仕事ですなあ。せっかくプロがちゃんとしてくれはったんやから、こっちもしっかり片付けへんとあかんぞ。もっとも、ここ2日の作業でけっこう疲れてしまい、今日は割とのんびり過ごしてしもうた。ま、焦らず騒がず大きなことは申しませんが小さなことからコツコツとやっていくしかないけどね。
 この引っ越しのおかげで自分の荷物の中からけっこうレアな品物をいろいろと発見したけど、そういったネタは小出しにせんともったいない。この日記でおいおい公表していくことにいたしましょう。

8月4日(土)

ユニ坊主
 こんなもの見つけました第1弾は左の写真の「ユニ坊主」であります。いやもうこんなものが実に美品でしもうてあったというのは驚きではあります。
 同世代の方なら記憶してはると思うけど、これは私が小学2年か3年生くらいのころに、つまり30年くらい前に鉛筆についていたおまけの消しゴムなんですな。消しゴムというても実用的なものやない。キン消しと同じ。つまりはおもちゃやね。目と口みたいにぽかっと開いた穴に鉛筆を差し込んでキャップみたいにして使うのかな、これは。だいたいこれがついていた「三菱UNI」という鉛筆はけっこう高くて他のものと違って1ダースが筆箱に入って売ってあった。あの筆箱を持っているというだけでなんかステータスみたいになってた気がする。私はだいたい事務用の一番安い鉛筆ばっかり買うてもろてた記憶があるけれど、これがはやってた時は親も無理をして高いのを買うてくれたんと違うかな。
 それがわかってたからかな、私は他の子みたいに学校に持っていって鉛筆を突っ込んで振り回したりして遊ぶようなまねはでけへんで大事に引き出しの奥に片付けてたんやと思う。実はもうひとつ、黄色のも美しい状態で出てきた。二つもあったらどちらか片方をおもちゃにしてそのうちなくしたりしてそうなもんやけれど、よほどもったいなかったんやろうね。
 こういう販促用のおまけを集めてる人もいてるんやろな。オークションに出したらそれなりの値段で売れるかもしれへんけれど、そこまで困ってないしまた引き出しの中に大事にしまいこむことにしよう。
 はい、まだまだいろんなもんが出てきます。しばらくは日記のネタに困りそうにないなあ。

8月5日(日)

 「読書感想文」のファイルが本日更新分でとうとう1000冊目になりました。毎日1冊というわけにはいかへんけれど、本業もあり今回みたいに引っ越しというなかなかに忙しい事業もありという中でこうやって数としてだけでもアップできたのは我ながら嬉しいね。
 思えばこのホームページを開設した目的の一つに「読書感想文」を書いて読んでもらいたいというのがあった。「S−Fマガジン」での書評連載が始まって4年くらい。自分の書評がどのように読まれているかという反応も知りたかったし、隔月で1ページという限られたスペースで紹介できる本は数がしれていて、それ以上に読んだ上で書評を書いているんやぞというまあしごく当たり前といえば当たり前のことをアピールしたかったということもある。また、単なる感想と「書評」の違いを明確にしたかったというのもあるけど、これはあんまり成功してへんかもしれへんな。私が書いたことに対する批判を封じるためにわざと「感想」としているように誤解してはる方もいるし。
 まあ、私自身は書評の前段階として自分自身の考えをまとめるのにはこうやって読む度に一度感想をまとめておくのは意味のあることやと思うている。少しでもみなさんの読書の参考になればええなあとも思う。
 とにかく、ここまで1000冊。これからもさらに積み上げていきますので、この日記だけやなしに他のコンテンツもご愛読のほど、よろしくお願いいたします。しかしなあ、このペースでもまだ買うた新刊書全部はカバーし切れてへんのですわ。今回の引っ越しで本をどっさりと箱詰めしたけれど、あれも読みたいこれも読みたい状態になり、困っております。まだまだ読みまっせえ。せっかく買うた本なんやから、読まなもったいないもんね。

8月6日(月)

 今日から金曜まで「養護学校教諭」の免許を取得するための単位認定講習。あと1単位だけ残ってたんやけれど、事情があって取られへんかった。引っ越しでバタバタして疲れてるけれど、これだけはなんとしても出席せねば。
 しかし、クーラーの効き過ぎには参るなあ。他の人はみんな寒うないのか? 私も妻もクーラーには弱いので家にはエアコンは入れてへんし、新居は高層マンションの20階くらいのところなんでけっこう涼しくしのぎやすい。クーラー慣れしてへんから冷気に負けてしまうんかなあ。すっかり体が冷えきって夏風邪をひいたみたい。
 みんなおかしいぞお。クーラーの冷気に体のホメオスタシスなるものが鈍磨してしもうてるのと違うか。再々書くけど、変温動物の私は体が冷えたら動かれへんようになるんじゃ。引っ越し当日なんか水をかぶったみたいに汗じゃぶじゃぶお茶がぶがぶ汗だくだくお茶どばどばを繰り返してきた身には、クーラーの効き過ぎが一番きつい。ああ、夏の日ざしがこんなに快いとは思わなんだぞ。汗をかくって、気持ちいいねえ。臭いけど。

8月7日(火)

 引っ越しの直前、書評家の三村美衣さんと電話で話をしていたんやけれど、彼女が聞いた話によると高層マンションの18階を分岐点に外へ出かける回数が格段に違うんやそうです。新居は18階よりも上でありますから、それにあたる。引っ越す前はふんふんと聞いてるだけやったけど、実際に住んでみるといちいち思い当たる。郵便物を取りに行くにもいちいちエレベーターに乗らんならんしそのエレベーターが来るのを待つのが面倒臭い。1階に降りて郵便ポストをのぞいてまたエレベーターを待って部屋に戻って……。これだけで下手したら3分近くかかることもある。こら確かに下に降りんようになるよ。
 一番面倒なのは朝であります。玄関のドアには新聞受けのポストがあるにも関わらず、新聞は1階のポストに入れよるんです。朝に起きて新聞を読もうと思うたら、まず着替えてぼさぼさの頭を直してからでないと取りに行かれへん。引っ越した翌朝、自分は休みをとってるけれど世間はむろん平日。ところが頭が働いてへんから寝間着のままで新聞を取りに行った。エレベーターが開いたら、スーツ姿でどう見ても今から出勤という男性が中に乗っていた。私は頭がパイナップル状態でしかも半袖短パンの寝間着。なんかもう相手と目をあわせられへんかったね。ああ恥ずかし。翌日からはとにかく外にでても恥ずかしくないかっこうに着替えることにした。
 朝刊を取りに行くだけでこれでっせ。こらもうほんまにたまらん。三村さんの言う通り。なるべく一日1回は本屋でもどこでもええから出かけるように心がけなあきませんな。今週は講習を受けに出かけるからええんやけどね。

8月8日(水)

 久しぶりに高校野球の開会式をテレビで見る。初出場校の選手の入場行進が微笑ましい。肩をいからせて手と足は合うてないし全員が微妙に不揃いやし、上半身で歩いてますという感じやね。常連校はびしっと揃うてるしなにより肩の力が抜けている。予備知識のない私の妻が一目見て「ここは初出場? あ、ここは慣れてるわ」とわかるくらい。
 なんか声を出している選手もいる。歌でも歌うてるみたいやけれど、あれはきっと全員が揃って歩けるように掛け声をかけてるに違いない。
 私が定時制の高校で講師をしていた時に野球部の顧問をしたんやけれど、野球部の地方予選と近畿大会で入場行進をしたのを思い出す。ふだんはやんちゃもんの集まりやけれど、開会式の時はかちかちになってたんを思い出した。たしか決勝戦、1点負けてる場面で4年生の副キャプテンが塁に出て盗塁のサインが出たのに走られへんかった。あとで監督に「なんで走らへんかったんや」ときかれて「先生、二塁のベースがいつもより遠くに見えて……」。根は心優しいやんちゃもんやったなあ。彼らももう30才にはなってるはず。元気にしておるかな。
 定時制の軟式野球も甲子園の大舞台も高校生にとっては同じこと。大敗したチームの選手の中には、あの時の副キャプテンみたいに二塁ベースを異常に遠く感じる者もやっぱりいてたことやろうね。

8月9日(木)

 今日で単位認定講習も終了。毎日こうやって無駄話をたらたらと垂れ流していると、単位認定のためのレポートなどというまともな文章を書くのが困難になる。というわけではないけれど、むちゃむちゃ頭を使うて書かんならんのはやっぱりしんどいね。しかも引っ越しからちょうど1週間、それまでの緊張の糸が切れて疲れがどっと来ている上に、本の入った重い箱を積み上げてある上から下ろしたりして背筋に身がいって痛く、そこに重なるように冷房の効いたところで長時間同じ姿勢で講義を連日聞いてるせいか筋肉痛がよけい突っ張ってめりめりいうところに加えて、タイガースがつまらんミスでぼろ負けして、そらもうめちゃくちゃしんどい。

 ところで今日のタイガースとジャイアンツの試合でほんまに嫌なものを見てしもうた。7回裏にタイガースの吉田投手がジャイアンツの松井選手にデッドボールを与えた後、交代した伊達投手が次のバッターの清原選手にもデッドボールを与えてしもうた。清原選手が伊達投手をにらむ。ベンチから他の選手が飛び出してきてちょっとした揉み合いになる。ここまではまあよくある風景でどうということはない。清原選手が主審などになだめられて一塁方向に歩き出そうとした時、テレビの画面の片隅で一人変な動きをしているジャイアンツの選手が目に入った。その選手はしきりにタイガースの選手に足を出して蹴りつけている。誰やろうと背番号を注視したら35番、清水選手である。私はこの選手はジャイアンツの選手の中ではわりかし好感を持っていた選手やったけど、誰一人として乱闘モードに入ってへんのに無抵抗な相手にちょっかいを出している様子を見てすっかり嫌いになった。そういう行為をするつまらぬ小さな人間やったのか。さらに9回表、テレビの放送が終了してラジオを聞いていたら、ジャイアンツの岡島投手がタイガースの矢野捕手に何球も続けて内角ギリギリのブラッシングボールを投げているという。7回の連続死球のお返しということなんか。実況の松下アナウンサー(TBS)は「ジャイアンツは紳士なんです! こんなことをしてはいけません!」と絶叫していたけれど、なにが紳士なものか。無抵抗な相手に蹴りを入れる卑しい根性の選手もいれば、打席から一塁まで全力疾走する相手に罵声を浴びせる選手もいる。日本シリーズ直前に女遊びをして暴行で訴えられた元選手もいた。少なくとも我がタイガースにはそういう選手はいてへんぞ。紳士が聞いてあきれるわい。
 セ・リーグ会長は審判に見えないところで暴行を働いた清水選手と矢野選手に故意にブラッシングボールを投げた岡島投手と投げさせた阿部捕手とそれを容認している長嶋監督になんらかのペナルティを課すべきやと思う。そして、自分がいかに卑怯な人物であったか反省させてほしいもんや。

8月10日(金)

おちないくん
 こんなもの見つけました第2弾です。
 わかる方にはわかっていただけますね。そう、「おちないくん」であります。今から20年くらい前にこういうマスコットキャラクターがはやったわけです。ただの猿やないかと言うなかれ。これはセラミック製のキーホルダーやけれど、最初に売り出されたのはぬいぐるみの人形で腕の部分が動かせるようになっているものやったと記憶している。腕で柱をはさむことができるから、しがみつかせても落ちない。そこで名前は「おちないくん」。なんてストレートなネーミングやろう。「ダッコちゃん」に「たれぱんだ」とこういうもののネーミングはストレートな方がはやるということやね。
 で、なんでこれがはやったかというと受験生がお守りにしたというわけ。落ちるすべるは禁句ですからね。逆に「おちないくん」やと縁起がよろしい。で、当時の受験生のマスコットになったというわけ。
 私はあんまりゲンかつぎはしない方なんやけれど、これは母が私が浪人してた時に買うてくれた。天神さんのお守りはけっこう持ってた。今回の引っ越しで荷物を整理してたら3〜4個でてきたぞ。天神さんではらちがあかんとみたか単に可愛いもの好きな母の趣味に合うていたからかそれはわからんが、息子を思い遣る母の心の現れではありましょう。これのおかげかどうかは知らんけど、なんとか大学入試に合格した。というわけで、これも捨てられずに残っていたんです。
 「おちないくん」は確かロングセラーになったと記憶してるんやけど、いつの間に消えたんかな。受験生がゲンをかつぐのは今も昔もそうは変わらへんと思うんやけれど。


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