ぼやき日記


11月21日(水)

 今日もまだ眠い。くしゃみ鼻水たん咳に苦しむ。早い話が風邪ひきやね。そやけど熱はない。血圧下がってるんかな。しんどいですね。

 遅々として進まぬ「京フェス」レポートであります。二つめの企画は「SFのロボットはどこまで実現するか」。ハードSF作家の堀晃さん、阪大教授の浅田稔さん、筑波大名誉教授の星野力さんがそれぞれの立場からロボットについて語る好企画。司会は阪大教授のしお組2番(しつこいようやけど、自己紹介でこない言うたはりました)菊池誠さん。
 まず堀さんがロボットSFの歴史についておおまかにまとめたものを提示し、現在は昔のような本格的にロボットを扱ったものよりも人工知能の自我を扱ったアンドロイド・テーマのものが主流になっていることを示す。続いて星野さんが人間型ロボットよりもパトレイバー的な道具としてのロボットの有用性について説く。「鉄腕アトム」を作る必要はないということですね。
 私はここでもよおしてきたので会場を出て用を足す。そしたら受付のところに武田康廣さんと菅浩江さんがご夫婦で来場していて、私は娘さんと遊ぶ。学校で生徒相手にやっている手遊び歌をしたりする。お嬢さんには「食いしん坊のゴリラ」というのが受けて、ふたりして「ドンドコドンドンドンドコドンドンあーおいしい」と胸をぼこぼこたたく。お嬢さんは「お父さんも!」と武田さんにもドンドコドンドンをやらせたりする。それにつきあう武田さんの顔はやっぱりお父さんの顔ですな。
 こういうことをしていてほとんど企画はきかず。最後の方に再度会場に入ったけど、面白いところはあらかた終わり、質疑応答に入っていた。妻にきいても水鏡子さんにきいても「あの企画はおもしろかった」とのこと。ドンドコドンドンもおもしろかったけど、それどこやなかったんですな。
 というわけで、今日も眠いのでここまで。ほんまにこのネタで何日引っぱるのやら。

11月22日(木)

 やっと一日眠い病から脱却した。今日は夕方から東京の甥っ子が泊まりにきた。小学1年生でお母さんといっしょにきてくれはったんやけど、家につくなりベイブレードをまわしたり、書庫にある雑多な本の中から「テレビマガジン」を見つけだしたりと初めてのお家で興奮気味。お母さんは江戸っ子なんで、甥っ子も江戸っ子でしゃべる(あたりまえ)。私は京都弁と大阪弁のチャンポンなんやけど、彼と話しているとついつい引きずられて標準語と関西弁のチャンポンになる。ああ気持ち悪い。だいたい子どもに言葉を引きずられててどないするねんな。もっとも、最近古今亭志ん朝のCDを聞き直してたりするんで耳が江戸っ子になれてるということはあるけどね。

 そうそう、昨日の続きであります。
 「京フェス」3つめの企画は「バカとエロ」。出演は作家の森奈津子さんと牧野修さん。森さんが京都につくのが遅れてるというので、最初は田中啓文さんが「ぼくはエロと違うてグロやけど」と言いながらピンチヒッターに。司会は笹川吉晴さん。そやけど仕切ってるのは牧野さんやったりする。「バカ」というのはここでは「スケールの大きなホラ話」といったところか。「SFというのは『バカ』なものやと思うたし、そういうものが書きたいからSFを書いている」という主旨の、つまり「バカSF」に関する考察がなされたわけです。森さんが来場すると、参加者からの質問が主体となり、高知の西澤保彦さんからの「レズと銘打ったビデオを見ていたら途中で男が入ってきて『やっぱり男の方がいいだろう』などというのには腹がたつけれど森さんのご意見をうかがいたい」「フェチと銘打ったビデオを見ていたら途中でパンストを破いて中身を露出させてしまうというのには腹がたつけれど牧野さんのご意見をうかがいたい」という内容の質問に会場が沸く。内容はだいたい「エロ」に関するもので、エロティシズムの本質に迫る考察がなされた。お3方の福袋プレゼントもあったりして、とても楽しい企画。森さんが「遅れてきたおわびに」と希望者におわびの文章をプリントアウトしたものに直筆サインとシリアルナンバーをつけて送って下さるというので、妻よりの指令で私たち夫婦もそろって希望することになった。
 本会の企画が終り、合宿所の「さわや」にいったん行ってから、柴野拓美さんと奥様小浜徹也さんと三村美衣さん、野尻抱介さん、林譲治さん、山岸真さんなどなどの顔触れで夕食をとる場所を探す。柴野さんご夫妻は「六盛西店」の「てをけ弁当」を所望されていたけれど場所が離れているので断念し、丸太町通にそって適当な店がないかをさがす。これがあらへん。割烹のお店を見つけたけれど、人数が多いということで断わられ、大衆的な中華料理の店に入る。自主企画の「名盤アワー」で配る歌詞カードを野尻さんと林さんに見せて「UFO音頭」のハードSF的解整合性についてたずねたりする。合宿がはじまる時間にあわせて店を出る。
 「さわや」についたら実行委員長のしおしお組長が「喜多さんにお会いしたいという人がいらっしゃるんですけれど……」というやないか! もしかしたらだれかの恨みをかっていてその恨みをはらさんと待ち受けられていたんやなかろうか! 私を待っていたその人とは……。
 ええとこですなあ。続きはまた明日。しつこく「京フェス」ネタでまだ引っぱるぞ、私は。

11月23日(金)

 そろそろ「京フェス」レポートもここらで終りにしましょう。ちょうど1週間たったことでもあるし。
 さて、合宿で私を待ち受けていた人とは、「ラクトバチルス・メデューサ」の作者、武森斎市さんやったんです。SFコンベンション初参加という武森さんは、以前「SFマガジン」で私が書評したのとプログラムブックに私の名前を見かけたということで私に声をかけてくれはったんやろうね。武森さんは丹後地方で開業してはるお医者さん。かなり緊張してはったけれど、誠実な感じの方という印象を受ける。編集者の人に知り合いがいてはらへんというので私の知ってる範囲で顔つなぎだけはさせてもらう。せっかく私をご指名下さったんですから、せめてそれくらいはせんとね。もちろん後は武森さんが面白いものを書き続けるしかないわけやけど。いやしかし思いもよらぬ人に会うものですねえ。
 自分の企画「喜多哲士の名盤アワー」はおおむね好評という感触。曲目もかなり知恵をしぼってよりぬいたんで、みなさんに楽しんでもらえたと思う。来年もできたらやってみたいな。
 そのあとは、冬樹蛉さんと携帯着メロの聞かせあいをしたり(ええ年したおっさん二人が携帯もって若いそれなりさんにむりやり着メロを聞かせるというのはいかがなものかと、今になって思うが後の祭り)、二大SF誌の編集長と打ち合わせをしたり、水鏡子さんが某100円ショップが出しているミステリ文庫の某書の凄いトリック(イルカに催眠術をかけて誘拐の身代金である宝石を受け取らせ、そのままイルカが泳ぎついた台湾でその宝石を手に入れるという、これはトリックか?)をネタに林譲治さん、福井健太さん、山岸真さんらと馬鹿っ話をえんえんと続けて大笑いしたりした。小林泰三さんに映画『玩具修理者』のパンフレットも見せてもろた。ううむ、自分の企画以外は何も参加してへんぞ。これではレポートにならんがな。あ、昼飯のことしか書かへんかった時点でみなさんあきらめてはるかもしれへんから、それはそれでええか。
 さすがに連日の外出で疲れ切り、午前4時には寝部屋へ行って布団にくるまりエンディングまで寝ていた。
 「さわや」を出ると、小浜徹也さんと三村美衣さんと水鏡子さんがあちらの方角からやってくる。「エンディングって9時からじゃなかったの!」……ちゃんとプログラムを読みましょう、三村さん。8時になってますよ。で、朝食は京大病院の前からだらだらと河原町三条まで歩いて喫茶店に入る。実は「たちよみの会」には解散後、あちこちで時間をつぶしてそのまま例会に突入したのであります。嬉しいことに「京フェス」スタッフも何人か参加してくれはって、その労をねぎらったのでありました。
 というわけで、今年の「京フェス」もとても楽しませてもらいました。さあ、来年も「名盤アワー」やるぞー。

11月25日(日)

 昨日は京都に飲みにいっていて更新でけなんだ。申し訳ありません。
 実は、飲みにいっていた店というのが「ショパン」というかつて京都の出町にあったクラシック音楽ファンの集うスナックの再開ということで、これはやっぱり顔を出さずにはいられへんかったんです。今度の店は河原町六角と交通の便もよろしい。
 このお店は私の高校時代の先輩にあたる方がマスターをしていて、クラシックを肴にわあわあいいながら飲むという楽しいところやった。ふつう「名曲喫茶」なんかやと音楽を聴きながら静かにコーヒーをのんだり本を読んだりというイメージやと思う。ところがこの店は名盤珍盤を聴きながら演奏にツッコミを入れたり、声楽曲ならいっしょに歌いだしたり、曲にあわせてマスターが指揮者の振り真似をしたりと実ににぎやか。道楽としてクラシックを楽しむ常連が集まってたわけです。それぞれに造詣が深く、そやけどそれをひけらかすわけやない。楽しみ方を心得ているというのか。常連の一人にゆらむぼさんがいて、彼はここで古今の名指揮者の指揮の真似をメドレーでやるという芸を完成させた。
 SFファンでもそうやけれど、ほんまにそのジャンルが好きでくわしい人というのは、その知識を誇るわけでもなく普通の会話にその知識がさりげなく見えかくれする。以前開店していた頃は、女の子を連れてきて知ったかぶりしたがる奴なんかが飛び込んできたりもしたけれど、結局続いてくるということはなかった。それだけに客を選ぶようなところはあった。今回は月に3回だけ、特別に営業するという変則的なものになるみたいやけれど、クラシックのお好きな方にはぜひのぞいていただきたいお店でありますね。本格的に営業がはじまるのは12月。来月になったら案内のページを立ち上げるつもりですんで、お楽しみに。
 いやしかし、居心地のよい空間が再びできるんやから、こんなに嬉しいことはない。昨日の酔いは心地よかったぞ。

11月26日(月)

 今日の朝日新聞の夕刊に「音声で検索してくれるカラオケ」の話題がのっていた。曲名や歌手の名前を知らんでも、知っている部分を歌うとそれがなんという歌かを自動的に判断して曲を選び出してくれるという。多少音程が違うていても、ちゃんと調べだせるという。まあそれくらいせえへんと商品化はでけへんわな。ううむ、確かに便利かもしれへん。
 そやけどねえ、そこまでしてカラオケで歌わんならんかなあという気はする。その程度の歌やったらカラオケやなかっても「ふんふんふんふふふーん」と鼻唄で歌うといたらええやんか。十八番は歌いつくしてこれ以上カラオケで歌う歌がないという、そういう人むけなんかな。そこまでしてカラオケで歌いたいという人もいてるんやろうなあ。そやからこんな商品が開発されるわけで。
 歌なんて鼻唄で十分。そこまでして「カラオケで」歌いたいというのは、私にはちょっとわからん心理ではありますね。私は音程が不安定でありますから、カラオケに行くとどうも伴奏とあわへんで困る。行けば行ったで楽しくはあるけどね。
 そやけどそんな装置をつけるくらいやったら戦前の流行歌やら知る人ぞ知るマイナーな名曲をカタログに入れておいてくれる方が私は嬉しいぞ。「私の青空」やとか「ダイナ」を歌いたくてもカラオケには入ってへんかったりするからね。アニメソングやったらマイナーどころはあってもコミックソングはなかったりする。「さいざんすマンボ」やら「アホの坂田」を歌いたいと思うてもあらへんのやもん。オペラのアリアくらい入れろや。「女心の歌」や「私は町の便利屋」があってもかまへんと思うぞ
 つまり、趣味のかたよった者にとっては、そんな装置は不要! 歌いたい歌は鼻唄で歌え!

11月27日(火)

 いやあ、とうとう新聞種になったか、携帯にかかってくるワンコールできれるいたずら電話。着信履歴が残ってるのでリダイヤルしたらテープの声が聞こえてきたんで私はすぐ切ったけど、ずっと聞いていて指示通りにプッシュするとダイヤルQ2につながるというしろもの。
 昨日けったいなメールが届いていて、この電話について警告する内容のものやった。ケダちゃんの掲示板で話題になってると妻が言うていたけど、私のところにも届きましたぞ。あやしい電話番号を列挙して、ここにリダイヤルしてはいけないと教えてくれる。ただし、嘘も書いてある。リダイヤルしたらすぐにダイヤルQ2につながって10数万円とられるの、その取り立てが厳しいのと書いてある。いくらなんでもそれはなかろう。ダイヤルQ2による未成年の金銭的被害が大きいと社会的に話題になったとき、システムが改定されてそんなかんたんにはつながらへんようになったはずやし、その料金は普通の電話代とともに徴集されるから特にその料金だけが厳しくとりたられるということもないはず。なんか脅しくさい。
 ワンコールの電話に対してはたとえリダイヤルしてもすぐに電話をきったらええだけの話やから、その手口は悪質とはいうてもぼんやりといわれるままに手続きをせえへんかったら被害にはあわんですむわな。だいたい自分の携帯に誰かわからん相手から電話がかかってきた時点で怪しいと思う人も多いはず。妻のところにも2度ほどそういう電話がかかってきたらしいけど、用心深い妻は決してリダイヤルしない。
 とすると、くだんのメールは誰がなんのために送ってきたのか。いやがらせ、というには内容が親切すぎる。そやけど嘘をおりまぜて脅かすようなことを書いている。ワンコールの電話はその目的や手口がはっきりしてるぶんだけわかりやすい。そやけど警告のメールはその目的がはっきりしてへんだけになんか気持ち悪い。
 新聞記事に書かれてたんはワンコールの電話だけやけど、もしかしたら記者の手元にも同様の警告メールがとどいたんで取材をはじめたんかもしれへんな。できたら警告メールについても調べて記事にしてほしかったなあ。いやほんまに、目的のわからんメールほど気持ち悪いものはないぞ。

11月28日(水)

 「S−Fマガジン」の書評を降板したんで、これで好きな本が好きなだけ読めるぞと思うたんやけれど、なんか気がぬけたんか思うていたほどばりばりと本を読むことがでけへん。まあ、今ちょうど勤務校の学習発表会目前で仕事が忙しく、帰宅したらほっとしてしもうて疲れが出てるということもあるのかもしれへん。発表会が終わったら通知表も書かなならんしね。

 漫才の「爆笑問題」が出ている「そばめしふりかけ」のコマーシャルを見ていると、なんで永谷園があそこまで「そばめし」にこだわってるのか不思議でならん。「そばめしチャーハンの素」なるものを発売したと思うたらこんどはふりかけやもんなあ。だいたいごはんに焼そばをふりかけるという行為を、粉モノ文化と縁遠い地方の人、つまり関西以外の人がすんなりと受け入れるかどうかはなはだ疑問ではあります。こっちやったら「焼そば定食」てなぐあいに焼そばをおかずにご飯を食べたりするから焼そばがふりかけになっても「それもありか」というふうに思うたりもするわけやけどね。
 もっとも、「そばめし」自体また関西全域で普遍的なメニューにはなってへん。もともとは神戸が発祥の地らしいけど、全域に定着するにはまだ時間がかかるんやないかと思う。そういうメニューを全国展開しようという永谷園の真意はどこにあるのか? しかも関西のものであるところのそばめしの宣伝を東京漫才の爆笑問題にやらせるのも不思議というたら不思議やね。まあこれは「そばめし」をローカルなものとしてとらえるんやなくて全国的なものにしようという戦略があるんかなとは思うけど。さて、次に出るのは何か。永谷園やから「そばめし茶漬け」あたりが順当なところかとは思うが、そんなこってりした茶漬けは誰も食べたがらんかもしれんな。

11月29日(木)

 ここ数日、添付ファイル付きの正体不明のメールがよく送られてくる。差出人に見覚えはない。タイトルは「Re:」と返信マークがついているだけ。この添付ファイル、拡張子からするとどうやらMP3を使うた音声ファイルみたい。私のパソコンは3年以上も使うている型の古いものなんで、だいたいそのファイルを開くことは出けへんのやけれど、その添付ファイルのせいでメールがむやみに重くてしかたない。
 なんと今日はそういうメールが5つもきていた。いつメールソフトがクラッシュするかとはらはらしていたけど、なんともなくてよかった。ウィルス感染もこわいんで、メールもろとも添付ファイルは速攻で削除している。
 それにしてもなんで複数の人物から同じような添付ファイル付きメールが送られてくるんやら。あきらかにいやがらせメールやけど、最近は他のサイトの掲示板に書きこんだりするようなことは極力さけ、よほどでないとメールも送らんようにしている。ようするにけんかの種はまきたくないんですな。もっとも、この日記なんかかなり好き勝手なことを書いてるから、恨みをかっているという可能性は否定でけへんけど。
 それやったらそれでちゃんと名乗りをあげて意見を伝えてほしいね。スパムメールなんか最低やぞ。あまりにひどい場合はまた対策を考えたいと思うてるけど、なんにせよ、嫌なもんです。

11月30日(金)

 昨日の日記に書いた「スパムメール」ですが、掲示板「てなもんや囲炉裏端」で小林泰三さんやゆらむぼさんからご指摘をいただき、ウィルスをもった悪質なメールやということがわかりました。どうやら私個人に対するいやがらせやなく、不特定多数に対する悪質ないやがらせらしいね。幸い私が使用しているメールソフトは「Outlook」やなかったんで今のところ被害はないみたいやけど。感染した人はけっこういるに違いない。「Re:」というタイトルのメールを受け取った方は気をつけてくださいね。

 私は別にNHK「紅白歌合戦」にどんな歌手が出場しようとどうでもええと思うているんやけれど、今朝の新聞を見て驚いたことがひとつだけある。
 それは「ドリフターズ」初出場、ということでありますね。なんで今さらドリフが「紅白」に出場するのかという理由がわからんということもあるけど、あれだけヒット曲を出してたグループがこれまで「紅白」に出場してへんかったという事実に驚いたわけです。しかも加藤茶さんのコメントによると「応援では何度かでていた」というやないですか。
 ドリフのヒット曲というと、もともとはデュークエイセスの持ち歌やった「いい湯だな」は別として、「ドリフのズンドコ節」「誰かさんと誰かさん」「ほんとにほんとにご苦労さん」「ゴー・ウェスト」「志村けんの全員集合 東村山音頭」あたりが思い浮かぶ。主に1970年代に荒井注さんが在籍していたころの曲で、私も子どものころ意味もわからんと口ずさんでいたもんです。もし「紅白」に出場しているとしたら、そのころでないとおかしい。特に今年リバイバルでドリフの昔の歌がヒットしたとかいう(植木等さんの「スーダラ伝説」みたいに)のやったらともかく、そんな現象もない。
 思うに、NHKは当時のドリフをかなり軽視していたんと違うか。俗悪番組「8時だヨ!全員集合」のレギュラーであるお笑い芸人、という蔑視があったことは想像に難くない。ところが、プロデューサーがわれわれと同世代になって、そういうバリアーがなくなった、ということはいえるやろう。
 それにしてもなんで今年になってわざわざドリフを「紅白」に出場させなならんのか。それやったらついでに「ドンキー・カルテット」を再結成させて出場させたらなおおもしろい。あ、おもしろがるのは一部の人だけか。とにもかくにも年々奇怪さを増しているのが「紅白歌合戦」出場者の人選でありますね。
 ついでにいうと、「明日があるさ」で出場する「ウルフルズ」と「Re:Japan」が同一曲を歌うているという報道に対して反論しておきたい。ウルフルズは「明日があるさ」の替え歌を歌ってヒットさせたのに対し、Re:Japanは元歌に本来の作詞者である青島幸男さんが新たに歌詞を書き加えたロング・ヴァージョンを歌ってヒットさせた、いわば別物なんである。小林旭とドリフが「ズンドコ節」をいっしょに歌うのと同じ、変なことになってしまう。芸能記者はそれくらいのこともわからんのやろうか。「紅白」出場者の人選をした人物はそれぞれのCDも聞かずにいっしょくたに選出したんやろうか。それやったらこれほど歌手をバカにした話はなかろうと思うね。


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