ぼやき日記


3月11日(火)

 今日は比較的早く帰れたので、梅田の旭屋書店本店によってから帰った。旭屋の文庫売り場で何冊か買い、何気なくふとDVD売り場に足を向ける。ここのDVD売り場はスペースは狭いけれど、けっこう品揃えがよく、わりと利用している。
 いや、なんで何気なくふと足を向けたか理由がわかった。勘がはたらいたんですな。新作ソフトの棚にNHK人形劇のシリーズが並んでいて、そこにあったんやね「新八犬伝」。NHKに辛うじて残っているわずかなものではあるけれど、DVD化してくれていたとは嬉しいことやね。そらもう即買いましたよ。迷いはしません。
 家に帰って、夕食後に妻と見る。第1回、そして伏姫が死ぬ回、最終回の3回分が収録されている。また、辻村ジュサブローの世界というサブタイトルがついていて、「真田十勇士」も2回分収録されている。今見直して驚いたのは、「真田十勇士」の方が人形がかっこいいんやね。岸田森が声の出演をしたりしているし。いうたら、「真田十勇士」の方が大人の世界やったから、当時の私にはその魅力がちょっとわかりにくかったんかもしれへん。
 それにしても、人形の衣装や小道具など、全然手を抜いてへんのには驚く。ほんまもんやねんな。言葉遣いも難しい。そやけど、子ども相手やからというてええかげんなことをしてへんかったからこそ、私たちも熱中できたんやないかと思う。
 今、「仮面ライダー龍騎」や「仮面ライダー555」を見ている子どもたちも、大人になってから自分が見ていたもののすごさがわかるようになるのかもしれへんね。
 とにかく、いつでも「新八犬伝」を見たい時に見られる(たとえ3回分だけであっても)。こんなにありがたいことがあるやろか。

3月12日(水)

 昨年の今ごろは、転勤があるかないかで落ち着かんかったんやけど、今年は転勤2年目を迎える準備などを今からしていたりして、えらい違いではある。というか、4月から自分がどのようなポジションにはいるか、おおまかなところでは決まっているのですね。そやから、準備ができる。こういうのを余裕というのかどうかはわからんけれど。
 授業がこの段階で一切ないというのも(講師時代を含めて)教師生活で2回目ということになる。1回目は定時制高校で講師をしていた時。あの時はF社の編集者に声をかけてもらい、少女小説をせっせこせっせこ書いていたりしていたなあ。というか、講師やから4月からどこの学校に雇われるか決まってへんかったりもして、今年のように次年度の準備などということはでけへんかった。そやから、今みたいな状態は、(講師時代を含めて)15年になる私の教員歴で初めてのことやったりするのです。
 で、準備にとりかかろうと思うてあれこれ考えてはいるんやけれど、なにしろ初めてなものでどうにも勝手がわからん。私は採用されて10年めというキャリアではあるけれど、高校教師としては初任者に等しいんやなあと、こんなところでも実感させられる日々であります。

3月14日(金)

 昨日は難波で飲み会。今日がホワイトデーというので、心斎橋の大丸に寄って先月いただいた分のお返しにとクッキーなどを買う。私の目の前では会社員の二人連れがクッキーのセットを大量に買いこんでいた。バレンタインデーの場合は基本的にチョコレートを渡すというのがあって、いつやったかバレンタインデー直前に百貨店の地下にいった時は女性の香水の匂いに圧倒された記憶があるけれど、ホワイトデーの場合は下着を渡したりする人もいてるわけで、百貨店の地下が男で波打つというようにはならんみたいやね。
 私は人にあげるものを選んだりするのは基本的には嫌いやないけれど、なにかこう、お返しという形で物を選ぶのはちょっと苦手かもしれんな。相手の好みというものがよくわかっていたらともかく、なんかこう、儀礼的な場合は結局無難な選で考えんならん。この無難な線というのがかえって難しい。もちろん、「ホワイトデー用」と銘打たれたものをそのまま買うてもええんやけれど、それでは買物そのものが楽しないし、いかにも義理でございというような印象を与えるのは嫌やし。
 なんとか無難なようでお手軽やないものを探し出すことができてよかったけれど、これはこれでなかなか難しいのでございます。今日、生徒に渡したら「わあ、きれい」と喜んでくれたんでほっとした。もっとも、一番苦労したのは酒を飲んで酔っぱらってせっかく買うたクッキーを店に忘れたりしないようにすることやったかもしれんけどね。

3月16日(日)

 昨日はクラシックファンの集う京都のスナック「ショパン倶楽部」へ。どうしても常連客同士でおしゃべりしてしまうのは仕方のないところだけど。久しぶりにクラシックの話をたっぷりできて満足。
 今日は「たちよみの会」。こちらも久しぶりに京大SF研の人たちが来てくれてにぎやかに。例会が終わったあと、就職で関西を離れる人たちの京大SF研の送別会があるということで、書店の前で別れる。新社会人となる細井さん、加藤さん、塩崎さんには新天地での活躍を祈っている。古参会員のY氏といっしょに夕食をとろうと思ったが、彼は「疲れてるから」と帰ってしまい、寂しく一人で夕食をとる。ああ寂しい。
 「たちよみの会」へは阪急に乗って行ったけど、今日から新しい駅、「洛西口」がオープン。ホームには悪天候ながらカメラをもった鉄道ファンなんかもいてる。もっとも、駅とはいえ新しいもんやから、ホームの向こうには畑やら住宅ばっかりで駅前らしくない。JRのローカル線やったらそういう駅は多いけれど、都市部に近い駅では珍しい風景かもしれん。まあ阪急のことやから、駅前の畑を買い上げて小さな商店街の一つもすぐに作ってしまうかもしれへんけどね。今のうちに写真をとっておいて、何年後かに比べるのも一興かも。
 帰ってから録画しておいた相撲のビデオを見る。7日目の正面解説は貴乃花親方。話すのは苦手とみえて解説もポイントを一言だけ。藤井アナウンサーが即座に向正面の解説の舞の海さんにふると、舞の海さんは貴乃花親方の一言をわかりやすく解説。なんか舞の海さんは貴乃花親方の通訳みたいでおもろい。ただ、やっぱり貴乃花親方は大横綱ですな。その一言がいかに的確なポイントをついていることか。そして、相撲の基本を大切にしていることがよくわかる。今後も貴乃花親方の解説には注目したい。ただし、常に舞の海さんをセットにしてもらわんと、素人にはわかりにくいのが難点ではあるけどね。

3月17日(月)

 とうとう戦争が始まるのか。イラクは大量破壊兵器を持ってはいかん隠しておるからいかんと大量破壊兵器を持っている国が攻撃するという理由が、私はアホやから理解でけへんのね。自由と民主主義の国で反戦運動をしたら非難されるという理由が、私はアホやから理解でけへんのね。枢軸三カ国のうちアメリカとイギリスが入ってるのはわかるけどスペインが入ってる理由が、私はアホやから理解でけへんのね。またこういう時にちょうど困った歌がはやってて「なんでだろーなんでだろーなんでだなんでだろー」と頭の中でリフレインして止まらんのね。歌としてだけ聞いたらあれは嘉門達夫の亜流でしかないのね。舞台で躍ったりマイムしたりしてるから独自性があるのね。CDやとそこらあたりの面白さが伝わらんのね。いや、話がそれた。アメリカがイラクを攻撃したい理由だけは、いかに私がアホでもわかる。油田の利権でしょう。え、違う? ブッシュJr.が父が息の根を止められへんかったフセインをブッシュ・シニアの代わりにやろうとしたかっただけなんですか。いや、いくらブッシュJr.でもそれはないでしょう。はあ、利権てな難しいことはJr.には理解でけへんのですか。
 とにかく戦争が始まるのか。イラクをやっつけたら、次は北朝鮮、そしてイランと「悪の枢軸」を一つずつこうやって潰していくのかもしれんなあ、Jr.は。プレッツェル食うてのどつめて長期入院してくれへんかなあ。

3月18日(火)

 今朝のブッシュJr.の会見を聞いていると、一国の大統領に亡命を勧告したりよその国民に大統領を倒す革命をしろとけしかけたりしてるけれど、これは内政干渉というのやないか。これでブッシュJr.がイラクのフセイン大統領を打倒したら、次は北朝鮮の将軍様に亡命を勧告したりするのやろうか。たとえ独裁国家であろうとも、国連に加盟している主権国家に対してこういうことをするのは国際法的に見ても問題があると思うんやけどなあ。
 もしビンラディンがブッシュ大統領に対し、あるいはアメリカ国民に対し、同様の勧告をしたとしたら、ブッシュJr.はそれに従うやろうか。従うわけないわなあ。
 正義かどっちにあるかはさておいて(どっちもどっちと思うけど)、こういう内政干渉をしてそれに従わなんだら攻撃するという国と、たとえまだ隠しているとしても一応自国の兵器を国連の査察団に見せるという手続きを踏んだ国と、どっちが理屈に合うてるかと考えると、私には後者のように思えるんやけどねえ。というか、手の内をさらけ出させておいてから攻撃を強行するという時点で、アメリカずるいと感じたのは私だけなんやろうか。
 やっぱりプレッツェル食うてのどつめて長期入院してくれへんかなあ。

3月19日(水)

 同じようなことを考えてる人は世界中にいるらしく、フランスではブッシュJr.にプレッツェルを箱ごと送りつけようという企画が話題を呼んでいるらしい。さて、Jr.は送りつけられたプレッツェルの箱を見てどう思うか、ですな。なんとなく喜んでばくばく食べそうな気がするけれど、送り主の住所を見て「フランスとはけしからん!」とそこだけ「フリーダム」と書き換えてからばくばく食べるかもしれん。裏にこめられた意味をさとって怒る、というような気がせんもんなあ。あの人。
 ばくばくプレッツェル食うてのどつめて長期入院してくれへんかなあ。

3月20日(木)

 あーあ、とうとう始まったよ、戦争。ブッシュJr.は「やりたくてやっているのではない。やらざるを得ないところまで追いこまれたから始めたのだ」というようなことを言うてるけれど、それやったら他の国が「やめろやめろ」と言うてるのを押し切ってまで始めたという状況の説明にはなっておらんよ。どうみてもやりたくて始めたとしか見えへんのですけどねえ。だいたい追いこまれたのはイラク側であって、アメリカ側やないでしょうか。米英西は短期決戦のつもりみたいやけれど、そう簡単にカタがつくかな。泥沼化したらどうなるか。湾岸戦争の時と違うて今回はフセインも自分の生命に関わることやからそう簡単には降参せんでしょう。泥沼化した場合、絶対断固米国支持の小泉首相は「その場の雰囲気で考える」てな悠長なことは言うてられんぞ。この戦争は、下手したら北朝鮮に対しても同じことが行われるかもしれへんわけで、それを考えると安易に絶対断固米国支持をやってはいかんと思うたりもするんやけれどね。
 もうプレッツェル食うてのどつめて長期入院しても状況は変わらんのやろうなあ。

 妻がフェスティバルホールまで「白鳥の湖」を見に行って、興奮気味で帰ってくる。マシュー・ボーン監督のバレエで、従来の「白鳥」と違いかなりえげつないどろどろした演出やという。珍しくビデオまで買うてきた。私にも見せると意気込んでいる。どんなんやろうなあ。明日は私も妻も大坂府立体育会館まで「大相撲春場所」を見に行くのです。明日は私が興奮して帰る番ですぞ。

 「日本芸能再発見の会」次回4/19例会には「必殺」のプロデューサーが登場! くわしくはこちらをご覧下さい。


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