ぼやき日記


12月1日(木)

ななみはやドーム?
 昨日の日記の容疑者やけれども、今日の新聞報道ではかなり有力な物的証拠が見つかったもよう。なんでも、少女の死体についていた「遺留物」と容疑者の部屋で採取した「証拠品」が同一のものと判定されているらしい。その「遺留物」とは、もしかしたら「せーえき」ですか? それやったら犯罪動機が性的なものやったというのも納得できるけどね。そこらあたりはぼかしていてちゃんと書いてあらへんもんなあ。「遺留物」について事前に報道がなされてたら、私かて昨日のような日記は書かんのにね。で、ほんまのところどうなんやろ。どうも、今回の報道は肝心な部分が曖昧なのがやっぱり気になるなあ。

 今日は、仕事の帰りに、なみはやドームへ。妻が新聞の懸賞で当てた「NHK杯国際フィギュアスケート競技大会」の入場券を手に会場へ走る。こういう機会でもなかったら、私がフィギュアスケートの大会を観戦することなんかないもんね。
 初日ということで地味めのプログラム。アイスダンスのコンパルソリとペアのショートプログラムです。入場料が安いせいか、地元の人たちが遊びに来ているというような感じの観客も多かった。特に子どもがむやみに多く、競技中も観覧席を走り回ったりして遊んでいる。近くの席のおっさんは弁当を食べているしねえ。とてもNHK杯の大会とは思われん雰囲気だ。タバコを吸いに外に出たら、地元の高校生らしき女の子が「学校でもらった券があるし」てなことを言うてる。客を確保するために相当ばらまいたみたいやな。ただの客が多いんか。道理で。あ、私たち夫婦もそうやった。わはははは。
 アイスダンスは同じ課題を次々といろんなスケーターがこなしているのを比較するだけで面白い。私のような知識のないものにも、その微妙な違いが感じとれる。ペアの方は超一流どころは不参加みたいやけれども、その滑りは目にも鮮やかでとても楽しかった。
 やっぱりテレビやなく現場でそこの空気を吸いながら目の前で見るというのがええんやね。
 入り口ではNHKBS放送のマスコット「ななみちゃん」の着ぐるみが子どもたちといっしょに写真をとったりしている。このななみちゃん、とにかくでかい。写真で見ていただいたらおわかりと思うけれど、頭がでかくてバランスが悪い。いや、キャラクターの頭身としてはけっこう原画に忠実ではあるんですよ。ただ、中に入る人のサイズに合わせてあるからこうでかくもなるということやね。
 とにもかくにも、選手のことも何もわからなんだけれど、なかなか楽しかった。現場にいてないと見られん練習風景やとかね。
 明日は人気のある安藤美姫なんかが出場する女子のソロがある。どうりで、明日以降の入場料は今日の倍くらいはする。これはそこらじゅうに券をばらまかんでも観客は多いやろうなと思わせるね。
 なんであっても、現場で直接見る楽しみが一番ですなあ、

12月2日(金)

 昨日の日記でNHK杯フィギュアスケート競技会の「ペア」の出場者に「超一流どころは不参加」と書いたけれども、それは私の事実誤認で、妻によると「トップクラスも出場しているけどポイントのレベルが全体的に低いように思われる」、というニュアンスを伝えたつもりやのに、私が勝手に「出場選手のレベルが低い」ととりちがえてしもうたのですね。堪忍して下さいね。

 昨日の日記ついでで、広島の少女殺害事件の容疑者について。犯人の残した「遺留物」やけれど、「汗」やねんて。それやったら最初からそう書いてよ。断片的な情報を小出しにするから報道がややこしくなる。
 自供などから、犯行動機も明らかになってへん、とのこと。
 ちょっと待てよ! 第1報で「犯行動機は性的ないたずらが目的」とあったやないか。あの発表の根拠は何? どこから出てきたん? 今回の報道のどこにひっかかるかというと、こういうところやね。
 何か隠しているのと違うか? それが何かわからんのはちょっと悔しいな。それくらいこの報道に関してはなにか中途半端な、奥歯にものが挟まったような、そんな報道が続いていると思う。つまり不自然さが透けて見えるわけだ。

12月3日(土)

 いやあ、サッカーに興味のない私でも、つい見てしまいましたよ、セレッソ大阪の試合。あと少しで優勝というところで同点にされ、ガンバ大阪が勝って逆転優勝ですか。上位各チームの得点経過が速報で入る度に「このままいくと」というテロップが入ってどこが優勝するかがわかるようになっていて、それだけ混戦やということはわかった。
 実は、セレッソとガンバの勝敗が気になっていたのにはもうひとつ理由があって、大阪のチームどちらかが優勝したら午前1時40分から優勝特番が毎日放送であって、それ次第では深夜アニメの放送界時間が変わるということがあったんですな。「ソウル・テイカー」なんか、ずっとDVDに焼いていて、これがまた今晩最終回ときたもんだ。失敗したら困るんだ。特番があるかないかを確認するためにサッカーを見とったわけです。
 ガンバの優勝で特番はあり。となると、どれくらいの時間変更があるのか。試合が終ってすぐに毎日放送に電話したら、2時10分まで特番をやり、それ以降は時間をずらすということがわかった。これで安心して予約を入れられると。もっとも、それだけでは不安なんで、結局1時40分の特番開始時間にはテレビの前に陣取って変更時間の確認はする予定ですが。
 そこまでやるか。やるのだ。

12月4日(日)

 今日のアニメ「おねがいマイメロディ」にはぶっとんだね。サブタイトルが「地球を救えたらイイナ!」という時点で面白そうやという予感はあったけど、ここまでやるかという大バカSFですわ。そらもう地球の危機で、NASAの人たちが大口あけて唖然とするという(そういう場面がほんまに出てくるのです)大変な話やからね。
 マイメロディたちがブラックホールを温泉がわりにしたり太陽で鍋物をたいたり火星の人面岩に布団をかけたりやりたい放題。スタッフはSFファンか? 途中でハリネズミ君が出てきて「みんなー、ついてきてるー?」と視聴者に呼びかけるけれど、確かにあまりの大バカさについていかれへんよい子たちもいたに違いない。まあ、毎週「マイメロディ」を見てて、あのナンセンスギャグについていけている子どもたちなら大丈夫か。それにしても、どこまで行くねん「マイメロディ」。私としてはやれやれもっとやれとスタッフにエールを贈りたい。

12月5日(月)

 以前この日記にも書いたことがあったと思うけれど、私はアレルギー性鼻炎である。しかも、困ったことに、激しい気温差によって引き起こされる鼻炎やねんな。朝、布団からはい出して、冷えきったリビングに入ると鼻がぐずつく。食事をとって体がぬくもると鼻の奥がなにやら膨張したようになってくる。
 今日は特にひどかった。朝から寒かったんで、職場は全館一斉暖房だ。各部屋で調節でけんのだ。授業をしていると、次第に体があったまって鼻腔がせばまってくる。鼻水が鼻の奥でつまって気道をふさぐ。口で息をしていると、のどがからからになる。ああ苦しい。それでも授業というのは、ある程度大きな声を出さんならん。ほんまに苦しかったけど、なんとか乗り切った。
 仕事が終って、帰り道。今度は外気に突然さらされる。原チャリに乗っていたもんやから、体が一気に冷やされる。寒冷性のジンマシンという持病がぶり返してきたみたいに鼻腔が、そしてまぶたの裏に異物感が……。横道にすぐそれて原チャリを停止させた。降りたら空えずきはする、鼻は完全につまり切って息を通そうとしてもびくともせん。涙が出てきた。
 小学生の頃から、季節の変わり目にはこういう感じによくなった。抵抗力がないから、顔全体がぼわっとはれたようになって、治まるまで保健室で寝ていたものです。今はしばらくして体が気温に慣れたらあとは気合いで動ける。
 これを防ぐには、下着を厚くして保温を万全にし、体感温度が一定になるように気をつけること、背筋にカイロをはるなどして、急速に寒くなっても体がその変化をもろに受けないようにすることを毎年励行している。今年は寒気があまりにも突然きたんで、ちょっと無防備やったかな。それでもアンダーシャツは長袖にしたんやけどなあ。やっぱりパッチとカイロは必要みたいや。
 おっさんくさいようやけれど、寒冷性アレルギー体質の私には、パッチは必需品なんです。ああもうそういう季節かあ。あー寒う。

12月6日(火)

 さすがに背筋にカイロを貼ると、体感温度が変わる。体がまだぬくいとだまされているんやね。それはええけど、おなかが冷えてても体は寒さをそれほど感じてへんから、ほんまは冷えきっているはずやのに「体をぬくめてよ」というサインを出してこないから、冷えたまま寒いところにいてるという感じになってしもうた。尾籠な話で申し訳ないけど、家に帰って手洗いにいったら、腹具合が少し悪くなっていた。いたしかゆしというところかな。

 ところで、突然やけれども、探し物について尋ねることにします。
 昔、子どもの頃、親類の家に置いてあった文庫本を手にして、何気なく読み始めた。時代物の短篇集で、冒頭に置かれた作品だけを読んだ。
 主人公は、織田信長の譜代の家臣、丹羽長秀。信長の死後に常に秀吉を立てて最後まで生き延びた人物なんやけれど、その作品では長秀が自分よりも格下やった秀吉をなんで立てることにしたかという理由やその間の心情などを描き、死の間際に腹から出てきた虫に、その忍従の日々の辛さを象徴させる、というもの。
 大人になってから読み返そうと、書店の文庫本の売り場でいろいろと探してみたんやけれど、そういう話の載っている短篇集が見あたらん。私が歴史好きになった原点の一つかと思うから、よけい再読してみたいんやけれど、作者もタイトルもわからん。覚えているのは主人公とラストシーンの腹から虫が出てくるところくらいか。
 もし歴史小説がお好きな方で、「おおその小説なら知ってますよ」という方がいらしたら、掲示板メールで教えていただけませんでしょうか。よろしくお願いします。もう20年以上ものどに立った魚の小骨みたいにひっかかってるのです。

12月7日(水)

 昨日の日記で尋ねた作品についての情報はまだ来ない。まあ、歴史小説ファンのくるサイトではなさそうだしなあ。もうしばらく待つことにしよう。

 今日の夜は、よみうりテレビ「平成紅梅亭」の公開録画。今回も当たったので、喜んで見に行く。今回の収録は「大御所特集」で、上方落語の最長老四名の豪華競演であります。20年前やと、六代目松鶴、米朝、小文枝(五代目文枝)、三代目春團治という顔ぶれになるわけやけれど、松鶴、文枝が故人となったため、米朝、春團治の他は、二代目露の五郎兵衛、笑福亭松之助という顔ぶれになる。
 前座は桂春菜さん。故桂春蝶の息子さんというたらわかる人もいてるはず。今日の演目は「看板の一(ピン)」。最初にいかさまをする老博徒の口跡が師匠の春團治そっくり。基本的には明るい芸風の人なんで、その重みのコントラストが印象に残る。
 露の五郎兵衛師匠は「ねずみ」。上方では演じ手のあまりない演目。東京落語の移植かもしれん。少なくとも、私は初めてきく噺。足を怪我したとのことで、緋毛氈をかぶせた床几に腰をかけての出演やった。体調が悪いのか、元気な頃のねっとりとした口調やなく、枯れた感じがする。あのねちょーっとしたしゃべり方で艶噺をするのを売り物にしていた人やとは思われんなあ。
 桂米朝師匠は「けんげしゃ茶屋」。うーむ、時々言葉がスムーズに出なくなって必死に思い出している姿が、往年の端正な落語を知る者としては見てて辛い。とはいえ、昔の風俗などを説明する時にはすらすらと語れるんやから、お年を召して「研究者・中川清」に戻りつつあるのかもしれんな。
 中入り後は漫才の酒井くにお・とおるさん。とおるさんの病弱ネタや「ここで笑わないと、笑うところないよ」という決め台詞できっちりと笑わせてくれた。
 笑福亭松之助師匠は「チェーホフ『煙草の害について』」という翻案落語(?)。昔はまくらで観客に対して毒づくのが定番やったけど、もうやらんようになったんかな。落語やないネタをむりやり落語にしてしまう力技がみごと。
 トリは桂春團治師匠の「祝いのし」。何遍きいたかわからんくらい聞き込んでいる演目やのに、相変わらず爆笑させてくれる。これが芸の力というものやね。芸が円熟味を増しているという感じでもあるし、徹底して磨きあげた最高の演目をきかせてくれるともいえる。
 というわけで、もしかしたらもう二度とこの組み合わせの会なんかないかもしれんという最長老四人の「芸」をじっくり味わうことができた一夜やった。放送は来年の1月中頃とのこと。関西の落語ファンみなさんはお楽しみに。

12月10日(土)

 さすがに忘年会も2日続きやと、楽しいは楽しいにしても、体力的には実はこたえる。毎晩飲み歩いたりする習慣はないからね。さっさと帰宅して本を読んだりビデオを見たりウェブ日記を書いたりという毎日ですからな。

 12月6日の日記で尋ねた小説のタイトルと作者がわかりました。メールでのご教示があり、松本清張の時代短篇「腹中の敵」でした。松本清張とは盲点でしたな。時代歴史小説専門の作家の棚ばかり探してたけど、それでは見つからんはずです。さっそく検索して調べてみると、新潮文庫「佐渡流人行」に収録されていることかわかった。今日、書店で探したら、見つかったよ。しかも一番最初に収録されているから、私が子どもの頃に手にしたのも「佐渡流人行」やったんやろう。ぱらぱらと目を通すと、確かに「腹中の敵」でした。これですこれです。いやあ、長い間ひっかかっていた小骨が取れて、これですっきり。ちゃんと読み直してみようと思い、つい買うてしまいましたがな。いやはや。

 今朝の「ウルトラマンマックス」は「狙われない街」というタイトルで、出てくる宇宙人はメトロン星人。先週の予告から「ウルトラセブン」の「狙われた街」を意識したものやねんやろうとはわかってはいたけれど、監督が「狙われた街」と同じ実相寺昭雄やからね。セルフパロディ、ではなく、いわば続編、完結編。まだ見てへん人もいてるやろうから仔細は書かんけど、現代の社会と約40年前の社会とを比較し、今の世相に対して強烈な皮肉を投げかけたもの、とだけ書いておこう。
 それにしても、「ウルトラマンマックス」はどの年代に向けて作られているか、先週と今週のエピソードでより明確になったなあ。このまま行くのか最後まで。


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