ぼやき日記


4月1日(土)

 元漫才師の松本竜介(現・竜助)さんの訃報に接する。死因は脳出血。享年49。島田紳助さんとのコンビを記憶しているのはもう40代以上の人たちだけかもしれん。竜介さんの不運は紳助さんとコンビを組んだことにあったのかもしれん。漫才師としてはへたではないがうまくもないという竜介さんは、紳助さんと組んだことによって1980年代の「マンザイブーム」で一躍売れっ子になってしもうた。それがよかったのかわるかったのか。もっとも、作家の小林信彦さんは「笑学百科」という連続エッセイで映画「ガキ帝国」(監督・井筒和幸)に出演した竜介さんが生き生きしているということを記していた。もしかしたら俳優に転向したらいい味の役者になっていたかもしれんのやけれど、漫才で売れてしもうたためにそこから離れられなんだのやろうか。そやけど、この前テレビで放送していたYTVの「思い出の漫才ベストテン」に出演していたゲストの桂きん枝さんやほんこんさんなどがブーム当時のエピソードや最近の状況などを面白おかしく話しているのを聞きながら、「誰からも愛される人柄やったんやなあ」と感じた。それが芸人としての評価に結びつくというわけではないにしろ。
 謹んで哀悼の意を表します。

4月2日(日)

 昨日、所用で京都に行ったので、ついでに梅田のヨドバシカメラにも寄る。iPod nano用の充電アダプタをやっとのことで入手する。アップル社純正のアダプタは3000円以上もするので、全然聞いたことのないメーカーの1300円くらいのものを購入した。なに、実用的でありさえすればええんで、なんぼかっこがようてもそんなに高いものは必要ありません。で、京都行きの阪急の特急に乗ったら、私の隣に座ったほぼ同じか少し年上くらいの男性がおもむろにリンゴのマークの入った箱を出して中身を確かめはじめた。おお、アップル社製の充電アダプタやおまへんか。またえらい高いものを。やっぱりアップルにこだわる人なんかなあと、帰宅してから妻にその話をしたら、子どもに言われて型番を教えられ忠実にそれを購入したのかもしれないと指摘された。ああそうか、それはあり得るかも。私はわざわざ買うたと思うたりしてたんやけれどね。
 もっとも、その男性は電車の中ではiPodは使用してなんだから、その人が自分のために買うたんか、家族のために買うたんかは不明ですわ。私が横でこれ見よがしに安値のアダプタを出してためつすがめつしてみればどう反応したかなあ。なんでそこまでせんならんかね。

4月4日(火)

 今日はタイガースの試合は雨で中止になった。こういう日こそ本が読めるぞと思いきや、番組改変期で新しく始まったアニメをたくさん録画していて、それを見終えた妻からまわってきた分が何本かあったので、それを見る。新番組は「涼宮ハルヒの憂鬱」「女子高生」「銀魂」で、それに加えて新クールに入った「アニマル横町」と4本見る。でもね、まだ見てないのもあるのですよ。この中では「銀魂」が受けた。どう見ても40代をターゲットにしたとしか思えんネタ満載で、これが週刊少年ジャンプ連載の漫画のアニメ化とは思われん。時代は完全に私らの世代をターゲットにしておるぞ。ただ、今のところまだ「ノエイン」や「エウレカセブン」のようなSF者の琴線に触れるような番組に当たっておらんのが残念。まあ、まだ1週間の半ばやから、これから出てくるかもしれんが。
 ところで「銀魂」にはあきらかにザ・ドリフターズをもじったキャラクターが登場し、「アイーン」やとか「だっふんだぁ」とか言わせておったけれど、これはドリフの事務所の了解をちゃんと得てるんやろうか。ギャグの著作権というのがあるかどうかは微妙ではあるけれど、こういう決め言葉というのはその芸人さんの持ちネタなわけで、いくらアニメでバラエティ番組でなくとも「シシムラ」なる人物にこれを言わせて笑いを誘っているということは、視聴者は志村けんさんを意識することになるわな。もし了解がなく抗議がきた場合でも、「パロディです」ではすまされんと思う。そうかてそのまま使うてるんやからね。それはパロディとはいわん。盗用ですわ。
 果たして「銀魂」はドリフの許可を得てギャグを使うたのか。細かいところやけれど、非常に気になる。

4月6日(木)

 昨日はスポーツ新聞社主催の映画試写会に行った。マキノ雅彦監督の「寝ずの番」であります。原作は中島らもさん(私の感想はこちら)。原作をきっちりと映像化していた。特に笑満亭橋太の妻茂子役の木村佳乃が実によろしい。最初のエピソードで病院のベッドに登って師匠の顔の前でスカートをまくりあげるところの表情など、ぞくぞくきましたぞ。その場面だけでも見る値打ちはあるかも。
 師匠役の長門裕之が、六代目松鶴を彷佛とさせる落語家ぶりを見せてくれたのがよろしいな。ただ、弟子たちがそろいもそろって芸人さんに見えへんのが残念。役者は笹野高史、岸部一徳、中井貴一、木下ほうかなど味とクセのあるメンバーやねんけど、芸人独特の雰囲気がないんですね。芸人さんと俳優さんはやっぱり別なもんなんかなあ。一番下の弟子を演じた田中章という人が一番芸人っぽいと思うたら、かつてはコンビを組んで「ボキャブラ天国」などに出ていたらしい。やっぱりね。
 師匠のおかみさん役の富司純子が色気と凄味を十分にきかせた演技で、これも見どころやね。着物を着慣れているから、立ち居振る舞いがそれらしくて元芸妓という設定に無理がないんやね。
 通して見ると、ちょっと山場が早めにきてしもうた感じがある。それはそうです。連作短篇をまとめて1本の映画にしたんやもんな。やっぱり「そそ」を見せるシーンと死人のカンカン踊りのシーンがクライマックスか。そやけど、第1話だけで切ったら短すぎるし、難しいところやね。マキノ雅彦監督としては最後の猥歌合戦をクライマックスにしたかったんやろうけれど。
 たぶん、テレビでは放送でけんでしょう。性器の名称が最初から最後まで普通にとびかう映画やねんから。それを音声を加工することで「おぶつっこ」やとか「おピーッこ」みたいにしてしまうと、ほんまに卑猥になってしまう。普通の会話として当たり前に発語するから猥雑ではあるけれど卑猥にならんのですよ、この映画。
 というわけで、今週末公開やそうです。私は積極的に薦めはせんけれど、楽しい映画やったと思う。ただ、原作は読まんと行った方がええかもしれんね。原作のインパクトがけっこう強いだけに、それを上回るインパクトを持ち得ていたかどうか。持ち得ていたといえる部分は、何度も書くけれど、「そそ」を見せるのが木村佳乃やというところやなあ。映像の強さが活字で読んだ時の想像力を上回った。死人のカンカン踊りもそうです。
 そこを予告編で見せてしまうのはどうかなあ。そこはちょっと隠しとかんとあかんのと違うやろか。

4月7日(金)

 とうとう新しいMacintoshにはwindowsxpのエミュレータがのっかったりするらしい。iPodで当てたスティーヴ・ジョブズがこれを機会にwindowsマシンのユーザーをMacに乗り換えさせようという作戦に出たと私はみているんやけれど。確かにwindowsやったら使えるけれどMacでは使えんソフトは多いもんなあ。windows用ソフトも使えるMacintoshとなると、使い勝手はよいが使えるソフトの少ないMacで、市場に大量に出回っているwindows用のみのソフトを使えるということになるからね。これは便利かもしれん。
 そういうマシンが一通り出回って、そして価格が下がった頃を見計らって、現在使用している骨董Macから最新のMacに買い替えるというのも1つの手かもしれんなあ。ただ、価格が下がるほど出回るのがいつかということを考えると、かなり先になりそうな気もするけれど。
 しかしまあ、仕事用にwindowsのノートパソコンを既に持っていて、なおかつ現在修理に出しているノートが手元に帰ってきたら、1台を家庭用に使用することもできるわけで、別にエミュレータのついているMacなんぞ買う必要もないともいえる。
 また、携帯はかなり機能のよいものを使用していて、これがいわばパソコンの端末みたいな役割を果たしたりもしているわけで、それらの機械全てを使いこなしているかというとそうでもないわけやから、特にMacを新調する必要はないかもしれんのですね。こうなったら今私の目の前にある骨董Macを徹底的に使い倒してやろうかな。もっとも、骨董Macはかなり場所をふさぐから、コンパクトな最新機種に変えると置くスペースには余裕ができるし、ここが試案のしどころか。
 もっとも、新しいノートパソコンを買うたは固定資産税は一括で納付したはで、今は新しいMacなんかまだまだ先という感じであるのやけれどね。

4月8日(土)

 今日から「ウルトラマンメビウス」が始まった。どうやらこれは「ウルトラマン80」の続編にあたるらしい、というのが、怪獣が出現しウルトラマンが人間を助けたのが24年ぶりやとかいうてるからですね。どうもウルトラマンシリーズの時代設定というのを私はちゃんと把握しておらんのですが、放送の同時代に舞台が設定されているとしたら、そうなる。つまり、「平成ウルトラマンシリーズ」の「ティガ」「ダイナ」「ガイア」「コスモス」、そして「ネクサス」「マックス」はなかったことになっているということになるね。もっとも、「マックス」は想像の産物であった怪獣が初めて地球上に現れたという設定やったから(それやのに「ウルトラセブン」の続編みたいな形でメトロン星人がずっと地球にいてたことになってたりしたけれど)、まあ、別の時系列ということになるんやろうね。
 ヒーローはウルトラセブン型の「ウルトラマンが地球人に化けている」というパターンをとっている。おもしろいのは、地球防衛組織の隊員が初めての実戦で隊長ともども1人を除いて全滅してしまい、隊員を一から集めるというこれまでにないパターン。眼鏡っ娘でドジっ娘らしい保育士さんやサッカーやバイクの一流選手、エリート教育を受けてきたらしいもやしっ子なんてのが次回以降メンバーに加わっていくことになるみたいやね。隊員の個性をより際立たせようという試みかなあ。隊長の名前がサコミズというのはマニア受けしそう。というのは、初代のウルトラマンに変身するハヤタ隊員は、企画書の段階では仮に「サコミズ」とつけられていたということやそうやからです。「マックス」ではハヤタ隊員役の黒部進さんが長官役をしたはったけれど、「メビウス」ではもしかしたら隊長がウルトラマンに変身するなんていうことがあるかもしれん。そうなったらおもしろいけれど。
 というわけで、地球のことなんかなんもわからんウルトラマンメビウスがどのように成長するかというあたりが主眼目になるんやろうな。なんで24年ぶりに怪獣が毎週出現するようになったかというのは謎の女性が登場しているから、その正体とともに明らかになるのでしょう。私はその正体は異次元人ヤプールやないかと踏んでいるんやけれど、そこまでやったら「マックス」になってしまうか。

4月9日(日)

 今日はプロ野球阪神タイガースの金本知憲選手が連続試合フルイニング出場の世界新記録を達成した。野球にくわしくない人に説明すると、これは試合の途中で交代することなくずっと公式戦904試合出ずっぱり、6年半くらい怪我をしようと病気をしようと消化試合であろうとなんであろうと出続けたという、そういう大変な記録でありまして、しかも金本選手の場合はずっと3番か4番というチームの中心となる打順で出続けている。
 来週は2日続けて甲子園に行く予定が入っているんで、大阪ドームの試合はチケットをとってなんだ。したがってテレビ観戦やったわけやけれど、テレビ局もかなり余裕をもって放送時間をとっていたから試合終了まで見ることはできたけれど、今日なんかなんとか試合はギリギリ入ったけれど試合終了後のセレモニーなんかは地上波ではカット。ううやはりスカパーに加入すべきか。実は野球のシーズンになるととにかくCS放送に加入したくなるわけです。で、結局加入せんのはですね、オフシーズンにはCS放送はほとんど見なくなるからなんですね。そやから踏みとどまる。しかしなあ、こういう試合やとやっぱり加入しといたらよかったとか思うなあ。
 というわけで、今夜は深夜にあるABCの「虎バン」を録画しておくことにしよう。昼間実況中継していたのもABCやったからね。
 それにしても、金本選手はすっかりタイガースの顔になったなあ。記録がスタートした頃の映像を試合の途中ではさんでいたんやけど、カープのユニフォームを着ているのがなんか不思議な感じがする。目が慣れるというのはそういうことやねんな。アニメのオープニングが半年で変わって最初は違和感があってもそのうち慣れて前の主題歌をすぐに思い出されへんようになるのといっしょやな。いやなにもアニメの主題歌を例に出さんでも。

4月10日(月)

 せっかく桜が満開になってきたというのに、雨が続く。今週末にはすっかり散ってしまうんやろうなあ。休日は毎日のように録画したアニメの新番組を大量に見ているため外出でけんときている。今季もアニメの新番組は多いなあ。おかげでほんまに本が読まれへん。
 ところで、新作もええけれど、KBS京都テレビで再放送が始まった「ガンバの冒険」や「トムとジェリー」、衛星放送で再放送している「機動警察パトレイバー」なんかが実は非常に楽しみやったりしている。「トムとジェリー」の劇場短篇は特にその徹底したスラップスティックと細かいところまで手を抜かない構成が実にみごと。現在はコンピュータを使うて非常に美しくなめらかな動きができるようになっているけれど、ハンナ&バーベラ演出による計算し尽くされた動きにはおよばんような気がしてきた。あるいは、「ガンバ」や「パトレイバー」のオリジナリティのある作画は、「萌え」やのなんやのというあたりを見越してオタク受けするところを狙っているのが見え見えである新作にはない魅力を感じるね。
 DVDになっててもすぐに品切れになってしもうている旧作の再放送をもっともっとしてほしいと思うのは私だけかなあ。私としては出崎統監督の「宝島」をぜひもう一度見たいし、「元祖天才バカボン」の強烈なナンセンスもおっさんの目で見直してみたいんやけどなあ。サンテレビでもテレビ大阪でもどこでもええからやってくれんかのう。


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