ぼやき日記


1月1日(月)

阪急正月ポスター
 あけましておめでとうございます。本年もおつきあいいただければ、まことにありがたい。まあこんな日記ですから、10年1日のごとく何の進歩もないところをさらしてはいるわけですけど。
 というわけで、今年も元日は京都の実家に日帰り帰省。阪急梅田駅で正月用のポスターを見かけてなんか変やなあと感じる。阪急沿線にお住まいの方以外にはよくわからんかも知れませんが、阪急のポスターというと、タカラジェンヌが着物を着てにっこりというのが例年のパターン。ところが今年はごらんのように隣にジャンパーを着たおっさんがにやけて立っているポスターがついている。誰やこのおっさんとよく見たら、我らが阪神タイガース矢野輝弘捕手やないですか。ユニフォーム着てなんだらただのおっさんやんか。まあそれはともかく、こういうのを見ると、ああ阪急と阪神は合併したんやなあと思わずにはいられない。おそらく阪神の梅田駅にはタカラジェンヌのポスターが貼ってあるに違いない。
 これは阪急及び阪神沿線にお住まいの方以外にはわかりにくい感覚かもしれませんが、阪神の駅でジェンヌが笑っていたり、阪急の駅でタイガースの選手が笑っていたりするのは明らかに場違いな気分になるのですね。カラーというものがあるのです、それぞれ。例えば、京阪の駅にはクリスマスの装飾がなく、12月になったらいきなり初詣でモードに入ってしまうのにもかかわらず、今年から長澤まさみがミニスカサンタの格好をして笑っているポスターがべたべた貼られたりしてたら明らかにおかしいと思うでしょう。なに長澤まさみはミニスカサンタなる下品な格好はしないとな。それやったら綾瀬はるかでも堀北真希でもかまわんわい。とにかくそういう場違いなものが存在しているということなのです。
 つまり、正月早々現実というものを見せつけられたなあと、まあそういうこと。このほかにも面白いものに遭遇したんやけれど、それはまた明日。今日はひとまず新年のぼやきはじめということで。

1月2日(火)

 昨日実家に帰る途中のこと。実家の最寄駅からバスに乗らなならんのやけれど、バス待ちをしていたら、私たち夫婦の後ろに並んでいた若い女性二人の会話が耳にはいった。
 片方はどうやら結婚しようという相手がいてるらしい。
「あの人の経済力が私の今後を左右するんやから」
 するともう片方がすばやく返す。
「私もそんなん言うてみたいわ」
 ううむ、この絶妙な間。関西人が二人寄ったら漫才になるというけれど、これはまさしくその典型やね。やっかむでもなくからかうでもなく、さりげなく入れるツッコミ。そら関東の芸人さんが大阪に来て「子ども同士の会話でも漫才になってるんだもの、こっちは嫌ンなりますよ」というのもわかるな。
 その近くでは友だちに携帯電話で話をしている若い男性がいる。まるでおっさんのようにでかい声で電話に話しかけている。
「これまでは親に心配かけるような仕事をしてきたからなあ」
 どんな仕事なんやろう。ヤクの密売人か消費者金融の取り立てか金融先物取り引きの勧誘か。みたら派手な格好はしているけれどすさんだ感じでもないから、そういう裏街道の仕事やないとは思うんやけれど。知りたいなあ知りたいなあ。「ねえねえどんな仕事?」と聞くわけにもいかず。また「今は何の仕事に変わったん?」ちいうのも気になるし。
 というわけで、やはり町には出るもんですな。今日みたいに家に引っ込んでテレビでえんえん漫才を見ていたんではネタは拾えんからねえ。

1月3日(水)

 今日で正月三が日は終了。明日からテレビも通常の番組編成にかなり近くなる。というわけで再びアニメ特撮ドラマ漬けの毎日がくるのか。そやから別に無理に見んならんことないって。
 そやからというわけでもないけれど、今日はHDDレコーダーを休ませて読書三昧。夜には元日に録画した「ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート2007」を見たけれどね。
 昨年は一度もなかった1日3冊読破を久しぶりに達成。ようしようし、この調子。今年はいっぱい本を読むぞう。
 午後に出してなかった方からきた年賀状の返信を出しに外出する。ついでに書店にも行く。いつごろから三が日にも店が開くようになったのかなあ。私が子どもの頃、つまり今から30年以上前には三が日、特に元日には店は閉まってるもんやったからね。そやから、親戚からお年玉をいただいても、買い物はでけなんだのね。早いところで3日から店を開けていたかな。三条大宮に唯一2日に開いている玩具屋さんがあって、母方の祖父母の家に遊びに行ったら、必ずそこに玩具を買いにいっていた。
 今年なんか、ポチ袋のストックがなかったことに大晦日の夜に気がついたけれど、全然焦らなんだ。「明日の朝、コンビニで買うたらええんやし」てなもんです。明日の朝って、元日の朝やで。買いに生きましたよ。で、感じた。便利になった分、正月の朝からレジうちをしている人もいてるわけで、そういう人の正月を踏み台にして便利さを享受しているような気がして落ち着かなんだなあ。それくらい後ろめたい気分を持っておいた方がええんやないかと思うね。不便な時代を知っている人間が、そういう後ろめたさも感じない傲慢な態度をとっていては、次の世代に対してえらそうにはでけへんと思うた今年の三が日でした。

1月4日(木)

 今日から夕刊再開。夕方、新聞をとりに行って、エレベーターの中で紙面を見ていたら、変な色で広告が印刷してある。よくよく読むと、印刷工場に新しい機械を入れたとかで、全面カラー印刷が可能になったので、そのデモンストレーションとして「飛び出す広告」を各面に入れているんやそうな。あの、赤と緑のセロファンでつくった眼鏡を通すと飛び出して見えるという古典的な「立体印刷」です。
 子どものころ、「東映まんがまつり」につれていってもろうたら、「仮面の忍者赤影」をこの色をずらした方法で上映していたのを思い出した。子どもたちはみんな受付で配られた赤緑セロファン眼鏡をかけて映画を見ていたのです。確かに飛び出して見えたけど、めが疲れるので途中で外したら色のずれた画面がスクリーンいっぱいに広がっていて気持ち悪くなったことまで思い出した。今から35年くらい前の話です。
 うーむ、21世紀にもなって新聞がカラー印刷できるからというてこんな方法でアピールするかねえ。こういう手間はもう少し他のところに使いなされ。例えばすべての写真をカラー印刷にするとかね。集金の時に毎回映画のタダ券をつけるとか。なんというのか、サービスというものの方向性を完全に間違えていると思うぞ朝日新聞。
 元日に実家に帰った時に父がひいていた風邪をもらったみたいで、発熱直前特有の背筋の張りやら倦怠感を感じる。明日から仕事やというのに、こらいかんなあ。今日は早めに更新して早めに寝よう。

 昨日更新した読書感想文で「クルミレンジャー」と書くべきところを「ミクルレンジャー」と書いてしまいました。作者の坂本さんに対し失礼なことをしてしまい、申し訳ございません。ここにおわびし、訂正いたします。なんでういう間違いをするかなあ。「ミクル」という名前の人がいてますから、その人のことを思い出したか。あるいはアニメの登場人物の「ミクルちゃん」が頭にあったか。いやほんま、坂本さんごめんなさいね。

1月5日(金)

 今日から遅まきながら仕事始め。会議と授業準備をする。3連休明けの火曜日には、いきなり授業がある。勤務校は前後期制なので、始業式なるものは10月にすんでしもうてるんである。
 というわけで、朝起きて朝食をとりながら昨日の深夜に録画したアニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」を見、帰って夕食をとりながら今朝録画した朝ドラ「芋たこなんきん」を見、食後に寝そべりながら夕方録画したアニメ「ケロロ軍曹」を見るという、録画奴隷の日常が戻ってきたのであります。でも、「探偵!ナイトスクープ」は今週はお休みなので、まだ完全に日常には戻っていなかったりするんやなあこれが。なんか映画を放送してるしね。
 仕事はあるけど、授業はない。金曜日なのに、毎週月曜発売の週刊誌が出てる。通常編成でもなければ、正月編成でもない。ちゅーーとはんぱやなあーー。と、ちゃらんぽらんの大西さんのギャグをかましてみたくなるのでありました。

1月6日(土)

 安藤百福さんの訃報に接する。享年96。死因は心筋梗塞。
 なんというのか、各メディアはもっと大々的に報道してその業績をたたえるべきやないのと思う。よくも悪くも、日本の、いや、アジア諸国をはじめとする世界の食生活にこれれだけ大きな影響を与えた人物はいてないんやから。
 お湯を注いで3分待つだけで食べられる。それをカップに入れて具も添えてどこでも食べられるようにする。字数ではほんのわずかのことやけれど、こういう食品を発明したというのは、ものすごいことやと思うね。常用食としては栄養に偏りはあるとか批判もあるやろうけれど、非常食としてもこれだけすぐれた食品はないよ。韓国に行った時に、日本にも負けず劣らずのカップ麺がコンビに並んでいるのを見た時に、安藤さんがチキンラーメンやカップヌードルを発明してなんだら、ここにこんなものが並んだりはしてなんだやろうなあと思うたもんな。これは、安藤さんが特許を独占せんと、意図的にオープンにしたからこそなんやということは、新聞報道では触れてなんだな。業界で切磋琢磨することでシェアが広がり、新製品開発にも力が入るという信念があったそうや。
 私はここ数年、「なにわ研究」という授業で、大阪発で全国を制覇した企業や人物をとりあげて生徒に教えているけれど、その締めくくりとして必ず池田市にある「インスタントラーメン発明記念館」に連れて行っている。そのたびに、「えらいもんを作らはったもんやなあ」と思う。
 たかがラーメンというんやないよ。震災の時にカップヌードルがどれだけ被災者を助けたか。独身社会人でインスタントラーメンの世話になったことのない人は少なかろう。私はカップラーメンが大好きである。店のラーメンよりもうまいと思うこともある。あっと驚くようなスープや具を各社が競争で開発している。そのバリエーションの豊富さはラーメン専門店ではかなわんやろう。
 それもこれも安藤百福さんが米軍の救援物資である小麦粉を家庭で簡単に食べられるラーメンという形で利用するというアイデアを出したからやろう。ラーメン専門店なるものが誕生し人気の店に列ができたりする素地は、消費者がインスタントラーメンでラーメンに親しんでいたからやろう。フリーズドライの食品利用は、カップヌードルの開発がなかったら今ほど盛んに行われてなんだかもしれん。ほんまにいろんなところに影響を及ぼした偉人というて差し支えなかろう。
 謹んで、哀悼の意を表します。

1月7日(日)

 朝日新聞のウェブサイトを見ていたら、「オリックスの前川投手を無免許、ひき逃げで逮捕」とあるから驚いた。
 記事を読むと、オリックス・バファローズの前川勝彦投手はスピード違反を繰り返して2002年に免許取り消しになっていたのに、そのまま運転を続けていたらしい。御堂筋を走っていて心斎橋のところで横断歩道を自転車で渡っている女性と接触したそうな。その際口論になったというから、その女性も信号無視くらいはしておったんやろうと推測される。そやけど、警官が免許証提示を求めたんであわてて自動車にのって逃げたんやて。
 あほやなあ。
 これ、阪神にいてた時に起こしてたら半年は謹慎やで。掛布も上坂も筒井(和)も自動車で事件を起こした選手には阪神球団はかなり厳しい態度で接してきたもんなあ。鉄道会社だけに、電車やろうと自動車やろうと安全運転のイメージをかなり重視しているわけですわ。
 それはともかく、私もこちゃこちゃと違反を繰り返してちびちび点数が減り、しょっちゅう免許停止になっていた時期がある。まだ20代の頃です。で、免停期間に「みつからなんだらええやろ」と軽い気持ちで原チャリに乗ってしまい、検問の前でUターンしたのを見とがめられて御用になった。1年間、免許取り消し処分になった時は、ほんまに我慢したもんや。それまでの便利さがしみついているから、なんとも不便やったけど、辛抱しましたよ。はれて取り消し期間が過ぎ、即免許をとりに試験場に行ったなあ。
 前川投手の場合、取り消し期間がどれくらいか記事だけではわからんけれど、「安全運転してたら見つからへんのやし、まあええやろ」というような気持ちやったんやろう。同じような気持ちで無免許運転した過去があるだけに、そういう心情は理解できる。理解できるからこそ、「そこを辛抱せんとあかんやんか」と思うてしまう。
 「見つからなんだらええ」と思うてやってることは、まあたいてい見つかりますねん。ずっと見つからなんで「もう大丈夫」と油断したら一発で露見するもんですわ。これ、不思議なもんだ。逆に堂々としてる方が見つからなんだりするもんな。ここらあたりをうまいことやる奴は悪人として出世するんやろうな。小市民たるわれわれは、あかんもんはあかんと心しておかなあかんということですわ。

1月8日(月)

 今日は成人の日やそうで、せっかく1月15日が月曜日にあたってるんやから、こういうケースではもとの15日を成人の日にするという特例でも作っておいたらええのになあ。
 私は2回分くらい成人しているのであまり感銘もなく、1日テレビ漬け。
 正月に録画した映画「インストール」を午前中に見る。予想以上に面白かった。上戸彩はきつい個性がない分、平凡な高校生なんていう役所が合うんやろうな。演出もけっこう深刻な内容を軽く鮮やかに処理していてけっこうでした。
 夕方には大相撲初場所2日目を見る。大関がころころ負けるので興醒め。今場所も朝青龍独走の気配が2日目にして見えてきた。なんたることか。
 夜には、昼に録画した「第28回ABCお笑い新人グランプリ」を見る。決勝に残った10組のうち、1度でもネタを見たことのあるのはスマイルいがわゆり蚊だけ。私はスマイルのボケ役の方のアホ芸が大好きなんで、ぜひ何か賞をと思うていたんやけれど、今年はどのコンビも粒が揃っていて、見ていて面白かった。審査も「なんか裏で動いたか」というような不可思議なこともなく順当やなかったかと思う。グランプリの鎌鼬は1度目は漫才、2度目はコントで勝負。小さい方が独特の雰囲気を醸し出している。優秀賞にはプラスマイナスいがわゆり蚊プラスマイナスは最優秀こそ逃したけれど、しゃべくりの間がなかなかうまい。特に1度目のネタは得意ネタを持ってきたのかギャグもテンポも間もとてもいい感じで、これから賞レースにどんどん参加して経験をつめば鎌鼬よりも売れるんやないかと思わされた。いがわゆり蚊は女性の一人コントということで、どうしても友近と芸風が重なってくるやろうから、そこでいかに個性を出していけるかというところやろうね。それにしても友近にしてもいがわゆり蚊にしても、女性の一人コントはイッセー尾形の線に近づこうとするのか。いわゆる「お笑い」の枠にはとどまらんようになって行くやろうという風に思う。
 審査員特別賞の恋愛小説家は新作落語みたいな内容の動物園コント。コントの場合は、パターン化させるよりも引き出しを多くしないと長続きしないから、他のネタも見てみたいところやね。他のコンビではやはりスマイルが面白かった。坂田利夫師匠以来のアホ漫才をぜひ大成させてほしいものです。
 というわけで、テレビ漬けから一転して明日は授業開始。切り替えられるかなあ。

1月9日(火)

 体調がすぐれず、午前中だけ出勤して早退。帰宅して体温をはかったら、平熱より少し低い。血圧が下がってるんかなあ。少し眠ったら楽になった。食後体温をはかり直すと、平熱より少し高めで、発熱の兆候みたいな体温やった。どちらにしても休み明けで休養十分というような状態からは程遠い。明日くらい医者にいってみようかとも思うけれど、いつも行く近所の内科は風邪ひきやと抗生物質と熱冷ましと胃薬とあとは症状に合わせて鼻の薬や咳止めをくれるくらいやからなあ。そういえば最近のお医者さんはあんまり注射せんね。私が子どもの頃通っていた内科のお医者さんは必ず喉にルゴール(ヨード液ですね)を塗って「オラドール打っとこか」と風邪ひき用の注射を一本。これでたいてい治っておったなあ。
 今日から防衛庁が防衛省になったりなんかして、しかも今日の授業ではたまたま「現代社会」で平和憲法について解説する単元に突入したりしていて、あれやこれやと考えながら授業したから知恵熱でも出たかしらん。

1月10日(水)

 新聞によりますと、大阪府下の和泉市で、犬の繁殖業者が飼育していた犬19匹が「ブルセラ症」なる病気に感染していたことがわかったとか。
 うーむ、無知な私をお笑い下さい。「ブルセラ症」なんて知らなんだなあ。ここにくわしく書いてあるけれど、brucellosisという人畜共通の感染症なんやね。
 日本では撲滅ずみらしいんで今まで聞いたことがなかったんやろうけれど、それだけに名前にインパクトあるよなあ。見出しを見た時には「犬がブルマーやセーラー服やショーツやなんかを売り買いした時に感染する病気」なんかと思うた。いや、売り買いする犬はいてへんて。だいた犬がブルマーやセーラー服を着ますか。あ、セーラー服なら着せられる犬はいてるかもしれんか。
 と、ここまで書いていてはたと気がついた。今どき「ブルセラ」と聞いて「女子中高生の着用済衣類」という風に思うというのは何歳位から上の世代なんやろうか。もしかしたら、こういう言葉に反応してしまうというのは、むちゃむちゃおっさんという証拠なんかもしれませんな。うーむ。


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