愛すれどTigers


初戦に勝ったのに

 先週のタイガースは、ドラゴンズに1勝2敗、カープに1勝2敗、都合2勝4敗。いくら私が勝ち負けにこだわらないとはいえ、せっかく初戦に勝ったのにそのカードを負け越すというのは悔しい。
 打線は上向きなのだ。ハンセンは予想通り安定したアベレージを残しはじめたし、桧山、新庄といったところに当たりが出始めた。対カープ1回戦は大豊が3打点で気をはいた。問題は4番のパウエルである。
 新聞によると吉田監督はパウエルを次のスワローズ戦から外すという。それはそれでいい。パウエルを4番で使い続けたことに間違いがあったのだといいたい。打てなかったからいうわけではないのだ。ドラゴンズ時代、首位打者をとり続けた頃でも、パウエルはチャンスに弱かった。得点圏打率は意外に低かったのだ。その間ドラゴンズが優勝できなかったのは、チャンスに弱い4番がいたからである。そういうデータはTVの野球中継でちゃんと示してくれる。しばらく野球解説をしてた福本打撃コーチがそれを知らないとは解せない。
 それはまあ、いいとしよう。問題は先発投手陣である。特に、薮だ。いいかげんに途中で集中力を失ってパカスカ打たれるのはやめにしてくれといいたい。今日は完封かと期待したら、一気に集中打を浴びてしまう。今年だけの話ではない。新人の年から直っていないのだ。ということは、薮は先発投手には向いていないのだ。2イニングなら完璧な投球ができる。
 と、ここまできて察しのいい人ならもうお分かりだろう。薮は抑えに使うべきだ。ベイスターズの佐々木に負けないリリーフ・エースとなるだろう。
 先発が足りないということはない。中継ぎの葛西か伊藤を持ってくればいいのだ。二人とも開幕投手の経験もある立派な先発投手であったがチーム事情などでリリーフにまわっているだけなのだ。パウエルを外すより、薮をリリーフにまわした方がよほど効果があると、私は思うのだが、とうだろうか。
 第2節の「愛すれどTigers週間MVP」は、打者は今シーズン初勝利を2ホーマーで叩き出した、桧山進次郎外野手に。投手は甲子園初勝利をもたらした中込伸投手としたい。中込は今シーズンはエースとして扱うべきだと「週刊プレイボーイ」で江夏豊さんが書いていたが、そのとおりになってきた。次節はジャイアンツ戦もある。なんとしてもその頃には立ち直っていてくれよ。頼むでェ!。

(1998年4月13日記)


目次に戻る

ホームページに戻る