横浜三連戦はもうなんというか腹がたつとかたたんとかそういう段階を通り越して唖然呆然。特に横浜スタジアムでの2敗なんか、完全に流れはタイガースだったのになあ。第2戦、八木の3ランホームランで同点に追いついた時は、完全にこっちのものと思ったし、第3戦、パウエルがホームランを打って3点差つけた時は、勝ったも同然だったのに。
古溝にしても、リベラにしても、リリーフ投手を責めたくはない。登板間隔が空き過ぎてリズムがつかめなかったという同情の余地もあるし、だいたい野手がちゃんと守っていればこそ投手だってリズムをつかもうというものだ。
守備に関していうならば、吉田監督のいう「攻撃的守備」がいまだ浸透していないといっていいのではないか。アウトをとるなら、一番ホームに近い走者を殺すような守備をしてこそ「攻撃的守備」といえるのだが、楽にアウトをとれる方ばかり選んでいる。かくしてスコアリングポジションにランナーは残り、次の打者のヒットであっさり点を返されるというわけだ。
故障でファームに落ちていた藪が復帰した甲子園のジャイアンツ戦。完投は逃したものの、故障上がりとは思えないような見事な投球。抑えのリベラはいささか危なかったが、新庄が再三ファインプレイを見せてくれて、投手をもりたてた。いくら打てなくともこの守備だけで銭はとれる。華のある守備というのか。
雨で2試合流した巨人戦だが、そのおかげで投手のローテーションが楽になった。来週はナゴヤドームのドラゴンズ戦がある。今年は比較的相性がいいので、はずみをつけてほしいものだ。
「愛すれどTigers」週間MVP、投手は文句なしに藪。川尻と二人でチームを引っ張っていってほしい。打者では……八木やパウエルがホームランを打っているが、勝ちに結びつかなかったこともあるしなあ。ここは、てんで打たなかったけれどすばらしい守備でジャイアンツ戦の勝利に貢献した新庄が印象的だ。だから、新庄外野手。打つ方も守備のように迷いのない思い切ったバッティングを期待してまっせ。
(1998年6月22日記)