愛すれどTigers


いよいよ開幕

 1999年のセントラル・リーグのペナントレースが4月2日より開幕する。
 大阪の各スポーツ紙はキャンプ、オープン戦と毎日野村監督の一挙一動を一面に持っていき、タイガースを特集したムックや単行本がばかばか出版され、世間ではまるで今年タイガースがいきなり日本一になるかのように騒いでいる。
 しかし、そんな甘いものではなかろう。私は今年は最下位から脱出してくれればそれでいいと思っている。選手の意識改革を進めていく過程の年ととらえている。だいたい昨年とほとんど戦力が変わらないのだ。そう簡単に優勝するわけがない。
 キャンプ、オープン戦を通じて主役は野村監督と投手と外野手をかけもちするという新庄選手であった。そんななかで、新人の部坂投手、福原投手、2年目の井川投手、田中内野手、曽我部外野手ら若手が台頭してきた。これらの選手たちがどれだけ自信をつけてのびてくれるか。また、昨年の終盤から頭角を現した濱中外野手はどれだけ活躍できるのか。新庄投手には全く期待してないけど、そういった若手の成長には大いに期待している。
 若手の台頭でベテランが奮起をし、チーム内での競争が激しくなり皆が切磋琢磨する。そして自信をつけ、相手に最初からのまれることのないチームができる。それを1年でやるということ自体に無理がある。だから、私としてはとにかく順位はどうでもいいから選手の意識が変わっていくというところに期待したい。
 さて、順位予想を客観的にしてみよう。昨年優勝したベイスターズは気がゆるんでしまうので今年の優勝は難しいだろう。ドラゴンズでは福留が期待はずれで関川と久慈は昨年完全燃焼してしまいソンは年齢的にも球威がなくなり川上は2年目のジンクスで勝てなくなり野口は顔が丸く門倉は顎が長く武田はセリーグの野球に戸惑いゴメスはリトラに倒されるので優勝は難しいだろう。ジャイアンツは長嶋が監督なのとガルベスが開幕戦で審判をどついて永久追放になったり槙原がリリーフは嫌だとごねたりするのでいくら松井が一人打ちまくっても優勝は難しいだろう。スワローズはタイガースに一方的にやられるようになりやっぱり野村監督でないと勝てないんだと自信をなくすので優勝は難しいだろう。カープは練習のしすぎで選手が試合中に過労で倒れたり疲労骨折したりするので優勝は難しいだろう。
 客観的に見たら、優勝はタイガースであるようだ。どのチームも優勝は難しいのでタイガースはなぜか勝ってしまい選手が「わしらは強いんや」と勘違いをして相手を見下すようになり相手はびびってしまいますます勝ってしまう。気がついたらタイガースの優勝が8月に決まってしまうということが客観的に予想される。私は今年は別に優勝しなくてもよいと思うのだが、こうやって消去法で考えたらタイガースは優勝するしかないようである。私は最下位でなければ優勝でも1位でもかまわないのだが。
 さあ、開幕は東京ドームでジャイアンツ3連戦だ。

(1999年4月1日記)


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