愛すれどTigers


連続負け越しで3位に転落

 甲子園のベイスターズ戦、神宮のスワローズ戦とも、初戦をとりながらそれぞれ2連敗。今節は通算2勝4敗。気にかかるのは、最後まで相手を追い込む粘り強さが少しずつなくなってきていること。開幕から2ヶ月、目一杯ふかしてきたので疲れが一時的に出てきているのか、それとも早くもスタミナ切れか。野村監督もカンフル剤のようにキャッチャーに山田を起用してみたり、フロントもトレードでライオンズの杉山を獲得してみたり。次節を見てみないとなんともいえないけれど、このままズルズルとはいってほしくないなあ。
 ところで、杉山の見返りに平塚を出したのはなんでやねん。梅さんは足は遅いし守備ももう一つやけど、雑草のような強さがある。確かに先発投手に苦しんでる今、投手はほしいところだけれど、なにも平塚をくれてやることはなかっただろうに。平塚にはライオンズでもう一花咲かせてほしい。

◎ベイスターズ9回戦……7−2
 相手のエラー、特に石井のミス連発に助けられた試合。ここというところでボールははじく牽制球は落球する。それに乗じて打線も活気づいた。先発の井川も途中降板したものの少しずつ進歩のあとを見せた。桧山が久しぶりにホームラン、タイムリーと活躍。これで調子に乗ってくれればよかったのだが。
◎ベイスターズ10回戦……5−8
 なにも昨日エラーで勝たせてもらったからといってお返しにエラーしまくることはないだろう。先発の吉田はよく投げたのだが、バックに足を引っ張られた。リリーフ陣も疲れてるのか7回裏に2点差にまで迫ったのに、すぐに伊藤が3点取られ、最終回の反撃も及ばず。
◎ベイスターズ11回戦……2−6
 メイは2回表だけ魅入られたように高めの直球で勝負にいっては打たれて4点を取られる。6回に斎藤隆から4連打して無死満塁と大きなチャンスがおとずれたが、これをものにできなかった。こら今岡、9回にソロホームランを打つよりも、このチャンスに打たんと値打ちがないぞ。
◎スワローズ9回戦……3−1
 得点は今岡と大豊のホームランのみ。つないでつないでものにする野球が全然できてない。先発バッテリーは2軍から上がってきたばかりの山崎−山田。この起用が当たった。山崎のていねいな投球と、山田の好リードで相手打線を抑えきった。勝ったし気持ちよかったけど、勝ち方としては必ずしも手放しでは喜べなかった。
◎スワローズ10回戦……1−5
 大豊のホームランのみ。藪と石井の見応えのある投手戦だったが、6回、藪が足に死球を食らい、次の回には別人のような投球。藪も痛かったらすぐに変われよ。無理をするから結局やられてしまったではないか。この試合でも1死満塁で1点も取れず。14残塁か……。平塚のトレードが悔やまれる。
◎スワローズ11回戦……2−4
 川尻が復帰。7回途中まで2失点とよく投げた。しかし、新庄のソロホームラン2本の2点だけしか援護がないのが気の毒。エンドランで打ち上げた今岡がなあ……。なにか勝つことへの執念が薄れてはいまいか。和田がふくらはぎを痛めて退場したのも、痛い。田中秀太あたり、ここをチャンスと出てきてほしいとも思うけれども。

◎愛すれどTigers週間MVP
投手……山崎一玄 2年ぶりの勝利に、こちらもついもらい泣きだしそうだった。この日の感触を忘れず、なんとかローテーションにはいってもらいたいものだ。
野手……山田勝彦 開幕から2軍暮らしのうっぷんをはらすかのような好リード。矢野が疲れてきているだけに、山田の存在がこれから貴重になっていくことだろう。

 次節はタイガースを追い抜き2位に座った好調カープとの対戦がある。今シーズンはカープには比較的分がいいだけに、相手をのんでかかってほしい。このままズルズルといくか、なんとか踏みとどまれるか、その2試合が一つの鍵を握りそうな気がしてならない。

(1999年6月7日記)


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