愛すれどTigers


中込復活の好投

 やっと連敗をストップしたと思ったら、また連敗と厳しい状況が続くところで、オールスター休み。ほっと一息というところか。カープに1勝2敗で、いわゆる借金(この言葉、私は好きでない)が6つ。そうなると、各週刊誌がまたぞろ野村監督をくびにしたがるような記事を書く。東京のマスコミは長嶋監督のことだけ書いとればよろしい。タイガースは野村監督にまずは3年間預けてあるの。今年はまず戦力把握と意識改革。優勝は3年後でよろしい。

◎カープ17回戦……5−1
 湯舟と佐々岡の投手戦。湯舟は5回を1失点とまずまず。もう少し投げさせてもよかったのでは。6回にブロワーズの先制タイムリーにジョンソンの犠牲フライ、桧山の内野ゴロでで3点取って逆転。8回にはジョンソンと桧山のタイムリーで追加点。こんな楽勝の試合に7人も投手をつぎ込むのはもったいないなあ。とにかくこれで連敗ストップ。やれやれ。
◎カープ18回戦……1−2
 負けたとはいえ、緊迫したいい試合。中込が勝星こそつかなかったが、久々の登板で7回を1失点の好投。後半戦に向けて、今節一番の光明。打っては田中が2安打にファインプレーと光る。延長10回、福原が不用意に投げた高めの球を緒方にとらえられ、決勝ホームランに。福原は登板過多ではないかとは思うが、やはりこういったところでは経験の差が出るというところだろう。紀藤の好投とともに、相手も立派であった。こういう試合に負けるのはきついけれど、納得がいくのだ。
◎カープ19回戦……2−3
 藪はよく投げた。金本の本塁打で先制されたが、そのあとは冷静に投げていた。しかし、7回、満塁のピンチでなんとか2死までこぎつけて、投手の黒田を打席に迎え、油断していたのだろう。野村采配のお株を奪うセーフティバントとは恐れ入った。これで2点を追加されベンチがしゅんとなりかけたところでミラーが来日初登板。2回をぴしゃりと押さえる。ランナーのいない場面だけしか見ていないので、ピンチにたったらどうなるかが不安ではあるが、デビュー戦としてはまずまずの顔見せだ。ミラーの球の勢いに力づけられたか、8回に連打で2点を取りあと一歩と迫る。ブロワーズがブレーキ。なぜかしらぬが腰が引けてしまい、外側の球にかんたんにひっかかる。オールスター期間中のミニキャンプに参加したブロワーズズは走り込みをはじめたという。その意気で後半戦は額面通りの活躍を見せてほしい。そうすれば、この試合のようなあと一歩、という負け方はずいぶん減るに違いない。

◎愛すれどTigers週間MVP
投手……中込伸 よかった。昨年怪我で1シーズンを棒に振り、今季も一度先発して失敗、二軍で調整してきた。よく辛抱した。後半戦のローテーションを考えると、勝てなかったもののこの好投は大きい。うーむ、先週の湯舟とまるで同じことを書いてしまった。
野手……田中秀太 今節は好調の和田に代わってスタメンに。それだけ野村監督の期待も大きいということだ。そして、盗塁や好守、好打でそれにこたえている。

 フレッシュオールスターでは部坂が優秀選手賞に輝き、浜中もタイムリー、曽我部も3安打と若トラが活躍。オールスター第2戦ではそれに負けじと新庄、矢野がチームを引っ張り優秀選手賞に。ベテラン和田も2塁打に盗塁と、目一杯の活躍。オールスターで目立った選手のいるチームは後半戦活躍するという。そういう意味では、まだまだタイガースは死んどらんでえ。

(1999年7月26日記)


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