愛すれどTigers


ブロワーズが打てず5位に転落

 オールスター第3戦、新庄がホームランを打ってMVP獲得。はずみがついて後半戦スタートダッシュは間違いなしと楽観してたら、いきなりベイスターズに3連敗。しかも最初の2試合は完膚無きまでに叩きのめされてしまう。6月までの自信も余裕もない。石にかじりついてでもという必死さがない。とうとう5位に転落し、最下位カープとの差は0.5ゲームしかない。気がつけば昨年と同じになりつつある。6月までは夢であったか幻であったか。弱いチームが強いと錯覚して横綱相撲をとりはじめ、実力通りの結果しか出なくなったのか。

◎ベイスターズ17回戦……0−6
 湯舟が後半戦の開幕投手。しかし期待にこたえきれない。6回を6つの四死球で6失点とは。おどおどして逃げているように見える。打線は淡泊そのもの。ランナーが常に次の塁を狙うという気配がない。ヒットが続かないのだから、刺されてもいいから走りまくれよ。
◎ベイスターズ18回戦……2−8
 ミラーが来日初先発。1イニングだけ抑え、あとは火だるま。4回途中まで投げて6失点。これだけ取られたら、打線はあきらめが早い。しかし、こういう大敗にもリリーフ投手は勝ちゲームと同じ顔ぶれ。こんな展開で遠山や田村、福原を使わざるを得ない。つまり、敗戦処理の投手がいないのだ。どうせ毎日投げさせるのなら、先発投手陣を敗戦処理に使い、リリーフエースたちを頭から使ってはどうかといいたくなるほどだ。先発はワンポイントの田村というのは、相手は驚くよ。リリーフはいいが、先発はだめとは本末転倒なり。
◎ベイスターズ19回戦……4−6
 杉山はよく投げた。4回を1安打無失点。ところが、故障があったのか、謎の降板。1点リードしたところで1イニングだけで山崎、田村、竹内とつぎ込む。竹内と福原が打たれて3点取られるが、大豊のタイムリーが7回に出、8回に相手のミスもからんで同点に追いつく。一気にひっくり返したいところで矢野の併殺はこたえた。ここのところ、こういう試合が非常に多い。球際に弱いというか、好機に続かない。ブロワーズはチャンスをことごとくつぶし、途中交代。同点に追いついたのもつかの間。今岡のエラーで出たランナーがもとであっさり点を取られる。今岡には試合終盤に守備要員が要るのか。引退直前のベテランやないんやで。リリーフの佐々木が本調子でなく1点でも返せたのだから、よけいに9回に取られた3点が重かった。

◎愛すれどTigers週間MVP
投手……山崎一玄、遠山奨志、伊藤敦規 先発はぼこぼこ打たれる。大量リードされているときに投げるリリーフはきつかろう。特にこの3人はよく投げている。激励の意味を込めた。
野手……該当者なし あなた、3試合で6点しかとられん打線の誰をほめろというのか。リリーフがあれだけ辛抱してるのだから、打線がその意気に感じてやらんかと思う。

 次節で甲子園からしばらくお別れ。6月のロードはきつかった。今度はどうか。今節、1試合だけ山田を先発捕手として起用したら、なかなか試合が締まった。ここは若手もベテランも競争させるような起用法で選手に危機感を持たせないと、今のレギュラー陣はこのままやる気の見えない試合を続けるだろう。
 実は、今日のドラゴンズ戦ではブロワーズを外して平尾や塩谷や高波といった若手やベテランの和田を起用し、負けはしたが、彼らはなかなかいい動きを見せていた。これである。今年の野村野球の原点である。1軍と2軍の入れ替えももっと活発にやってはどうか。浜中、関本、曽我部、山岡、金澤、部坂と出番を待つ選手はまだまだいるのだ。

(1999年8月2日記)


目次に戻る

ホームページに戻る