愛すれどTigers


逆転また逆転で6連勝!

 前節で見えてきた光明が形となって現れてきた。先発がある程度抑えれば、打線が足をからめて集中攻撃をし、逆転したあとはリリーフがきっちり抑える。いいぞいいぞ。倉敷と広島市民球場のカープ戦も、甲子園スワローズ戦もそれぞれ2連勝。今節は4戦全勝で前節からの連勝を6とのばした。長期ロードも終わり、甲子園にいい形で帰ってきて、再出発だ。

◎カープ20回戦……6−2
 先発の中込がよく投げた。初回に1点先制されたが、2会にすかさず桧山のホームランで同点。これで打線に火がつき、二塁打の矢野を星野がヒットで帰して勝ち越し。中込もタイムリーを放つ。緒方のホームランで2点目をとられたものの、中込は7回を2失点で切り抜けた。代打大豊のダメ押し2ランも出て、リリーフの伊藤と田村が1回ずつぴしゃり。若手に押され気味の中堅、ベテラン勢の活躍が目立った。
◎カープ21回戦……10−4
 先発の杉山は球が走らず、初回に金本、2回に町田と2本のホームランをあびて3失点。つないだ竹内もまたまた金本にホームランを打たれる。今日はダメかとあきらめてたら、先発河野が4回に崩れた。四球を連発し、二死満塁で代打吉田浩が2点タイムリー。坪井の二塁打で1点差に。真打は和田だ。確実にセンター前に弾き返し、2点タイムリーでこの回一気に5点。9回には大豊が2試合連続の代打3ランホームランでダメ押し。山崎は1点差の厳しい場面で登板。5イニングのロングリリーフを無失点で切り抜けた。この日もベテランの奮起がチームを勝たせたといっていい。
◎スワローズ23回戦……4−3
 今度は八木です。先発藪が苦手の佐藤に2ランをあびるなど、3点取られて今度こそ敗色濃厚。しかし、7回、それまで押さえ込まれていた伊藤智仁に代打大豊のヒットなどでランナーをため、坪井のタイムリーでまず1点。満塁で4番ジョンソン。伊藤から左の山本につないだと見るや、なんとここで代打八木。昨年の「代打の神様」は走者一掃の快打を放ち、一気に逆転。リリーフの竹内、杉山、福原がそれぞれしっかり抑える。私はこの試合はTVのニュースで見たのだが、ここぞというときの選手の集中力が違う。表情がいい。
◎スワローズ24回戦……4−3
 すごいシーソーゲーム。先制したのはタイガース。二塁打の浜中を田中がタイムリーで帰す。しかし、4回にミラーがボールを連発、満塁から暴投などで2点を失う。しかしその裏、今度はスワローズのリリーフ宮出が四球を連発。またまた田中がタイムリー内野安打で逆転。俊足を意識した辻二塁手が捕球を焦ってはじいたのが幸いした。7回に古田の犠牲フライで追いつかれ、同点で迎えた9回裏、かんたんに2死をとられて延長戦の気配。流れを変えたのは田中だ。四球を選び出塁、途中出場の星野は速球派五十嵐の球に食らいつき、ライト線に弾き返す。田中が走った走った。一気にホームインでみごとなサヨナラ勝ちだ。今日も若手の活躍に刺激を受けた中堅選手の奮起で勝った。

◎愛すれどTigers週間MVP
投手……伊藤敦規 三振が取れて安定感があるリリーフ投手こそ、頼りになる。今節投げたどの試合でも伊藤は持ち味をフルに発揮してチームの連勝を支えた。ベテランの存在感を示してくれた。
野手……大豊泰昭 2試合連続の代打ホームラン、反撃の口火を切る代打ヒットなど、今代打では一番期待にこたえている。代打ホームランのシーズン記録を狙え!

 次節から、日程がとびとびになることが多いが、この好調を保ってほしいもの。カープ戦の次には2日あけてAクラスのベイスターズと3連戦だ。このカードの結果次第では、Aクラス入りの足がかりもつかめるかもしれない。それくらい、今のタイガースは期待できるのだ(カープとの初戦で負けて連勝はストップしたけどね)。

(1999年8月30日記)


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