優勝を争うドラゴンズとジャイアンツ相手に、地元甲子園で６連戦。首位ドラゴンズには２勝１敗と勝ち越し、２位ジャイアンツには１勝２敗と負け越したものの内容では相手を十分に苦しめた。現在５位のタイガースが、上位２チームとの６連戦を３勝３敗と五分に戦った。まだまだ死んでないよ、虎は。いやあ、上位チームがあたふたしてるのを見るのは実に気持ちいい。
◎ドラゴンズ２１回戦……４−２
藪があと一歩で完封という好投。ようやった。打線も川上の前に６回までは沈黙してたけど、７回の桧山のホームランがチームに流れを引き寄せたね。これまでの藪なら辛抱しきれず失点してたけど、この日は４併殺を取るなど、粘り強かった。８回２死からの５連続安打も気持ちいいね。集中だが出なくて負ける試合が多かっただけに、この１勝は格別。
◎ドラゴンズ２２回戦……１−２
大豊のホームランの１本だけしか点が取れなかった。しかし、中込の８回２失点はまずまずといっていいだろう。故障で戦列を離脱した矢野に代わる若い北川のリードが相手を戸惑わせたのかな。惜しかったのは、３回。新庄、大豊の連続ヒットでチャンスを作りながら、北川と浜中が凡退で点が取れない。野口との格の違いを見せつけられた。
◎ドラゴンズ２３回戦……５−４
なんというか、楽勝の試合がもつれたのは、好投の川尻をかんたんに交代させたこと。久しぶりの先発で監督も気を遣ったのだろうが、ドラゴンズ打線が川尻にタイミングが合ってなかっただけに、そのまま完投させてやりたかった。５回の浜中の先制２点三塁打は昨日の凡退からよく学んでいるなと思わせたし、続く田中のスクイズも完璧。４−１で楽勝と思ったが、交代した杉山が山崎に２ランを打たれ１点差。若さが出たのは９回だ。ランナーがたまったところで福原は神野をライトフライに打ち取る。相手はタッチアップもできなかったのだから、そのままにしておけばいいのに、離塁した二塁ランナーを刺そうと北川が送球、そのすきに三塁ランナーがホームインで同点。延長１１回、大豊のサヨナラホームランでケリはついたが、危ないところだった。勝ってよかった。
◎ジャイアンツ２２回戦……２−１
初回、いきなり坪井が内野安打。ガルベスがカッカきているところ、田中の内野ゴロの間に１点先取。舩木はその直後、清原に２ランホームランを打たれた。ところが、審判の判定はエンタイトルツーベース。ジャイアンツは逆転できず。これが効いた。あとの舩木は実にいい投球。新庄が８回にガルベスからセンターへホームラン。いやあ、気持ちいい。
なに、審判の誤審に助けられたとな。これまでジャイアンツがどれだけ審判に助けてもらったか忘れたか。メイが退場、謹慎を食らって結局帰国の原因になったのも、審判の誤審であったぞ。先週のベイスターズ戦みたいにころころ判定を変えられる方が、よほどひどい。ジャイアンツなんか１点取られなかっただけではないか。タイガースは誤審のせいでローテーション投手を失ったのだぞ。誤審はつきもの。それ以降舩木から点が取れなかったのを棚に上げて、審判のせいにするとは情けないチームである。こんなチームを優勝させてはいかん。
◎ジャイアンツ２３回戦……４−７
これも楽勝の試合だったはず。３回の４点を取った集中打はおみごとの一語に尽きる。それをもちこたえられない湯舟と竹内。なにをびびっているのか。負けると審判のせいにするような情けないチームだと思え。５回に打者一巡で５点を取られるとは思いもよらなかった。相手は逆転して楽勝のケースにびびって次から次へと投手を代えてるのだ。その程度のチーム相手にびびることはない。
◎ジャイアンツ２４回戦……１−３
ミラーはよたよたしながらも相手を２安打に抑えた。ただ、コントロールが悪く、四球がらみでの失点はいたいなあ。久々にマスクをかぶった山田がていねいなリードをしたのが収穫か。９回、相手は桑田を投入、代打の八木の頭部に死球を与えて退場処分となる。これでジャイアンツは大慌て。二死満塁で桧山。ここは一気にサヨナラ勝ちと思った。しかし、その１本が出ない。せっかく相手がくれたチャンスをこちらまで焦るようにしてつぶすかね。安打数では勝ってるのに。しかし、ジャイアンツもこんなによたよたしているようではね。
◎愛すれどTigers週間ＭＶＰ
投手……藪恵壹 やっとトンネルから脱出。次回登板では完投勝ちを期待。藪が勝たねば誰が勝つか。
野手……大豊泰昭 文句なし！ 連続試合ヒットも１３とのばした。サヨナラを含む３本のホームランといい、今１２球団で一番頼りになる４番打者ではないだろうか。
なんと、練習中に伊藤敦規投手が、高波外野手の送球を手に受けて骨折したという。頼りになる中継ぎが一人戦列離脱してしまった。ここをチャンスと一軍にあがってくる若手投手はいないものか。次節は４試合しかないから、投手のローテーションは楽なはず。まずは、ベイスターズ戦の連敗を止めてほしいものだ。それが来季につながる。
（１９９９年９月１３日記）
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