愛すれどTigers


公式戦終了、連続最下位決定

 ついに来るべき時が来た。2年連続最下位が確定し、話題の多かった1999年のシーズンを終えた。最下位脱出という望みだけにすがっていたが、それもかなわなかった。しかし、なすところなく終わったというわけではない。そこらあたりは次回の更新で年間総括をするつもりなので、ここでは書かない。
 今節は、甲子園のドラゴンズ戦が1勝1敗、横浜のベイスターズが1敗で、都合1勝2敗。今季を象徴するような週だったと思う。

◎ドラゴンズ26回戦……3−5
 藪が先発、6回を2失点に抑え、リードしたまま遠山、ミラー、田村、山崎とつなぐ。ここまでタイガースを支えてきたリリーフ陣だったが、ミラーがいきなりヒットを打たれ、左殺しで起用された田村が立浪に2ランを打たれて逆転された。山崎も連打を食らって追加点を許す。野口から序盤に3点を奪った打線だが、1点ずつしかとれない。ビッグイニングを作れない。中盤からは凡打の繰り返し。復帰の和田がまた怪我、大豊の連続試合安打もストップ。
◎ドラゴンズ27回戦……2−1
 来季をにらんでジョンソンをレフトに使ってみたが、危なっかしい守備で、結局ポジションがないということでこの試合が解雇の原因となったな。
 川尻と武田の投手戦。タイガースはランナーは出てもチャンスを生かせない。三塁打の新庄を大豊がヒットで返してなんとか同点に追いつき延長戦に。武田は11回を投げて交代なし。さすがに11回は疲れたのか球も走らずコントロールも悪くなり、満塁から田中が四球を選んで押し出しのサヨナラ勝ち。甲子園での最終戦を勝ち星で締めくくってくれた。私はこの試合は甲子園にかけつけたのだが、去年の最終戦と違い、ライトスタンドは満員。そして、わきおこる野村コール。つまり、来季に期待しているということなのだ。タイガースのファンは、今季の戦いになにかしら手応えを感じているのだ。矢野も代打で登場して無事に規定打席に到達。バントが内野安打になったときの笑顔はとてもよかったよ。
◎ベイスターズ27回戦……2−3
 2−2で迎えた9回、遠山が井上にサヨナラタイムリーをあびてサヨナラ負け。せっかく満塁から桧山がタイムリー二塁打で2点先取したのにね。続くチャンスで併殺打の山田……。これでは矢野との差は開くばかりではないか。終盤負けがこんだのは、矢野の怪我が大きかったわけだが、北川にしろ山田にしろ、リードでも打つ方でもかなり差を感じさせた。正捕手と控えの差が大きいというのがチームの構成上これほど響くとは。

◎愛すれどTigers週間MVP
投手……川尻哲郎 甲子園最終戦で見せた粘りのピッチングは、勝ち星はつかなかったが、今季最高ではなかったか。一度手放しかけたエースの座をとりもどすためにもこの試合を糧として秋季キャンプで成果をあげてほしいものだ。
野手……該当者なし 1試合ごとだと調子のよい選手はいるのだが、3試合トータルでみればここぞというところで印象に残る選手がいない。今季の後半戦は実は毎週こんな調子だったとはいえるのだが。

 2軍がジュニア選手権でファイターズを下して優勝。濱中がMVPに。秋季キャンプは若手もベテランもみな参加するのだそうだ。そうでなければなるまい。2年連続最下位という屈辱をはらすためにも。
 すでに片瀬、寺前、ジョンソンらは戦力外通告を受けた。コーチでは福本が契約切れで退団。オフシーズンの補強では、大学野球ではナンバーワン内野手という評判の的場(九共大)が逆指名をするという。FAやトレード、テスト入団者の数次第ではまだまだ解雇選手も増えるだろう。野村監督主導のチーム作りを進めていく、その動きはもう進んでいるのだ。

(1999年10月11日記)


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