富山のカープ戦に勝って連敗をストップさせたと思ったら、その後がいけない。貧打の連続で、福井でのカープ戦、西京極と甲子園でのスワローズ戦と好投の投手を見殺しにする形で3連敗。今節はトータル1勝3敗。ベイスターズが調子を上げてきて、単独最下位に陥落してしまった。打者連中が、チャンスになったら肩に力はいりまくり。次の打者がよほど信頼できないのか、自分で決めないといけないと意識しすぎてる感じがする。
◎カープ12回戦……4−2
初回、新庄がランナーが気になったか浅井のセンター前のゴロを後逸、先取点を許し、続くロペスにも軽く弾き返されて、いきなり2失点。それでも川尻はよく粘る。2回の表に無死満塁から矢野が犠牲フライを放って1点差にしたけれど、あとが続かない。高橋の荒れ球に的を絞りきれない感じ。ところが、6回にやってくれましたね。八木の内野安打を足がかりに矢野と吉田剛がボールをよく見て連続四球で満塁に。ここで登場したのが和田。高橋の速球を軽く当てるだけでライト前にぽとりと落として逆転だ。ロングリリーフの中込があとを抑えた。先制されると弱いタイガースが、鮮やかな逆転劇。これで波に乗れると思ったんだがなあ。
◎カープ13回戦……4−5
この日は私はスポーツニュースであとからちょこっと見ただけなので特に論評できないのだけれど、湯舟は初回に自分の失策などで4失点し、2回に矢野の2ランホームランで追い上げながらその裏に金本にタイムリーを打たれてまた失点。7回に八木の代打三塁打で1点差に迫ったけれども、チャンスに和田を投入できず負けた。福原がリリーフで好投したので、今後も抑えで期待できそう。あと1本が出ないのはいつものことだが、結局これがこのあとの試合も尾を引くことになるのだ。
◎スワローズ10回戦……0−1
星野伸はほぼ完璧だった。5回に古田に打たれたホームランも、ちゃんと計算した上ではずした球だった。結局この1点が決勝点になる。タイガース打線はハッカミーを毎回攻め立てるのだが、あと1本が出ない。初回に塁に出た吉田剛をタラスコがセーフティバントで送ると、吉田は一気に三塁を陥れようとする。三塁のベースカバーに入っていたのはなんと古田捕手。吉田の暴走といえばそれまでだけれど、あんなところに古田がいますか。古田一人にやられた感じがする。悔しい負け方だ。
◎スワローズ11回戦……1−4
先手を取ったのはタイガースだったのだ。初回に二塁打の坪井を吉田剛がみごとに送りバントを決め、タラスコが犠牲フライで迎え入れる。そこから新庄のヒットと大豊の四球でチャンスを広げる。ここが川崎を一気につぶす好機だったのだ。ここで矢野がショートゴロ。2回、ハンセルは1死二、三塁のピンチを作る。宮本の当たりはライト前に。タラスコはショートバウンドで取ろうと無造作にグラブを差し出したけれど、球はその下を抜けて外野を転々……。一気にひっくり返され、宮本は三塁に。川崎がきれいにスクイズを決めて3点目。ハンセルは3回にもう1点取られたものの、4回以降は危なげないピッチング。タラスコが攻守にブレーキになっている。福本さんの解説では「ポイントが後ろにいってる。腰の回転で打ってない」そうだ。初回の攻撃と2回の守備がこの試合の全てだった。
翌日は雨で中止。ほっと一息つくとは情けない。
◎愛すれどTigers週間MVP
投手……中込伸 リリーフにまわって絶好調。タイガースの投手は先発にまわるとびびり、抑えにまわるとのびのび投げる人が多すぎる。それはともかく、ここにきてやっと真価を発揮しだした。
野手……和田豊 ここぞというときの代打もいいが、もうそろそろ三塁の先発で起用してもいいのではないですか、野村さん。
どうせ打てないのだから、アウトになるつもりで開き直って打ってください。そしたら、案外うまくいくのではないか。タイガースの先取は真面目すぎてみんな肩に力こぶを作って打席に立ってるみたいだ。バースのビデオを見なさい。長崎のビデオを見なさい。オマリーのビデオを見なさい。ふわっとした構えから最短距離でバットをボールにぶつけてるぞ。とにかく投手は悪くない。誰か川藤の役をするような選手はいないのか。
(2000年6月26日記)