愛すれどTigers


ああ8連敗、最下位にUターン

 どうしてジャイアンツもベイスターズもああやすやすと点を取れるのでしょうか。どうしてタイガースは1点取るのにこんなに苦労するのでしょうか。東京ドームでジャイアンツに3連敗し、横浜スタジアムでベイスターズに3連敗し、今節はとうとう1勝もできなかった。前節から8連敗。あれだけしぶとさがでてきた打線があっという間に急降下。しんどい1週間でした。

◎ジャイアンツ20回戦……3−4
 藪は調子が悪かった。それでもなんとか粘りの投球はしていた。しかし、この試合のジャイアンツは小技を連発。いつも大味な試合をするジャイアンツがそういう手ででてきたので藪は戸惑ったのか。4回には二岡がヒットエンドランを決め、先制される。5回には二岡のタイムリーのあと、村田善にスクイズを決められる。こういった小技に対してボールをはずすなどができなかったのが大きい。4失点で藪は降板。ルーキーの高橋尚の前に5回をノーヒットで抑えられたタイガース打線は、塩谷が6回に初安打を放つと和田のタイムリーで1点。7回には二死から矢野、塩谷の連打でランナーをため、吉田剛が内野安打を打って1点を取り、高橋尚を降板させたが、かわった南に代打八木が三振とうまく続かない。9回に大豊が岡島からソロホームランで1点差にしたけれど、反撃もそこまで。小技で得点するのはタイガースの方じゃないのか。
◎ジャイアンツ21回戦……6−12
 川尻はどないしたんや。2回に清原に2ランを打たれ、3回に清水に3ランを打たれ……6失点で試合は決まってしまった。若い井川や山岡もそれぞれ二岡、高橋由にホームランを打たれたが、これだけ点差があるのだから、びくびくしないで内角にびしびし投球するくらいの度胸でいってほしかった。タイガース打線は先発三沢から3回にタラスコと新庄のタイムリーで2点を取ったけれど、あとは5回をきっちり抑えられた。6回には塩谷とカツノリがそれぞれ代打ホームランして気勢を上げたけれど、こちらが打つ以上に相手に打たれては、ねえ。
◎ジャイアンツ22回戦……3−4
 この試合は勝ったと思った。ハンセルは7回まで完璧なピッチングでジャイアンツ打線を寄せつけず、打線も工藤から大豊のタイムリーで4回に先制、6回にはタラスコのホームランで2点目、7回には2死満塁で坪井のタイムリーで3点目と着実に点を重ねていく。もっとも坪井のタイムリーの時に二塁走者の塩谷がオーバーランして三塁でアウトになりチャンスが途切れた、これが流れを相手に傾けたかもしれない。この回はビッグイニングになったはずだ。8回、川相を一塁に置いて仁志がピッチャー返し。ショートの田中はよくおさえ、一塁に投げればアウトのタイミングだったのに二塁にトスしてランナーを残してしまう。そして、清水の同点3ランが飛び出した。続く江藤にもホームランを打たれてハンセルは一気に逆転されてしまう。敗因ははっきりしているとはいいながら、なんとももったいない敗戦。
 長嶋監督がハンセルが不正投球をしていると言いがかりをつけたが、そんな嫌がらせまがいのことをするとは長嶋という人物を見損なったぞ。
◎ベイスターズ19回戦……2−3
 この試合も勝ったと思ったよ。先発の星野伸は二軍から急遽登録されたが、初回にローズのタイムリーで1点を取られただけで、6回途中までその失点のみ。しかしタイガース打線は細見に7回2安打無失点と抑えられる。8回、星野修の死球、代打八木のヒットで細見を降ろし、代わった森中から和田の内野ゴロの間に星野が生還して追いつく。延長11回、タラスコの2試合連続のソロホームランで勝ち越し。9回途中からマウンドに上がっていた葛西は疲れが出たか、先頭の代打石井義にヒットを許すと、代打井上のタイムリーで同点に追いつかれ、石井琢にもヒットを打たれる。タラスコが必死の返球、井上はタッチアウトに見えたが、捕手の矢野がボールをこぼしており、サヨナラ負け。左の代打が次々と出てきた時点で遠山にスイッチという策はとれなかったものか。
◎ベイスターズ20回戦……2−6
 福原は久々の先発。タラスコが初回に川村から3試合連続の12号ホームランを打って先制。しかし3回にローズの2ランであっさりひっくり返される。5回には連打でランナーを許しながらなんとかローズをショートゴロに打ち取ったと思ったら田中がトンネル。中根にも二塁打を打たれて3点を追加。6回にタラスコが13号ホームランでムードを作りかけるが、佐伯にホームランを打たれて試合は決まった。速球で追い込んでおいて決め球となる変化球が甘くなり打たれる場面が目立った。井川が残りの2イニングを無失点で抑えたのが収穫。
◎ベイスターズ21回戦……2−4
 先発湯舟が初回に4失点。変化球が真ん中に集まって、そこを狙い打ちされた。打線は新庄が久々に猛打賞。3回には2点差に迫るタイムリー二塁打を打つなど復調のきっかけを見せたが、タラスコと大豊がノーヒットではつながらない。三浦に4回以降2安打無失点と抑えられた。3回から登板した井川が6イニングを1安打無失点で抑えきり、前日に続く好投。さしものマシンガン打線もチェンジアップに手も足も出ず。次節に光明を見せた。

◎愛すれどTigers週間MVP
投手……井川慶 ベイスターズ戦の快投は、ジャイアンツ戦で打たれた失敗を補いさらに今後に期待を持たせた。次回は先発登板の可能性もある。先発でものびのびと投げてや。頼むで。
野手……トニー・タラスコ 帳尻合わせでもなんでもよい。とにかく3試合4発のホームランは勝ち越しホームランなども含めていいところなしのタイガース打線でひときわ光った。ランナーがいるところで打ってくれたらもっとよかったのだが。

 長期ロードが終わった。結局負け越しに終わった。ジャイアンツ戦の今季負け越しも決まった。いやしかし、地元に帰ってきたらタイガースは違うのだ。次節は気持ちを切り替えてほしいものだ。

(2000年8月21日記)


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