3月30日、2001年のセントラルリーグ公式戦が開幕する。阪神タイガースは東京ドームで読売ジャイアンツとの3連戦。昨シーズンの日本一のチームとの対戦であるが、ことジャイアンツ戦となると選手の意気込みも違ってくる。それが伝統というものだ。
さて、今シーズンのタイガースだが、野球解説者の予想ではのきなみ最下位。それも仕方ないかなと思う。なにしろ打てない。春季キャンプでは足の速い選手を揃えて「F1−7」と名付けて悦にいっていた野村監督だが、いかんせん出塁できないことには足の速さも威力を発揮できない。赤星にしろ沖原にしろ社会人野球でのキャリアは十分だが、プロでは未知数。
キャンプで冷遇してきた今岡をオープン戦で起用したら、それなりに結果がでた。守備には不安があるが、バッティングには実績がある。坪井、今岡、桧山あたりの中堅どころがチームを引っ張っていってくれないと、今季だけでなく来季以降誰がタイガースの中核になれるというのだ。
オープン戦では好調のクルーズがシーズンに入ってそのままいってくれればよいが、不調になった時にも辛抱強く起用していってほしい。あのバースも来日1年目は夏場から打ち出したのだ。昨年のバトルのように最初からダメ外人の烙印を押すのはいかがなものか。
最も楽しみなのは投手陣。藪は開幕一軍の選からもれたが、川尻、福原、ハンセル、星野伸、井川と先発の駒は揃っている。このうち誰かが不調でもカーライル、吉野、藤田、そして藪と先発候補はまだまだいる。中継ぎでは面出、西川、遠山、伊藤、弓長、吉田豊と万全。抑えは葛西と成本。他にも山岡、藤川、酒井、部坂、窪田らも一軍での活躍を期待できる。
とにかく最少得点を豊富な投手陣で守り切る、これしかないのだ。いやもちろん桧山が30本くらいホームランをかっとばしてくれたらいうことないし、クルーズとぺレスが期待通りの働きをしてくれたらAクラスも狙える、いや、狙ってほしい。
あとは選手が自信をもってプレイしてくれれば、と願うのみ。野村監督の顔色をうかがうようにビクビクとプレイせず、あんなおっさんなんぼのもんじゃ、来年は岡田監督じゃと岡田監督に見せるようにのびのびとプレイしてくれればよいのだ。
そうですね、開幕戦で広澤が3連発ホームランなんてあの小早川の再現をしたりしたら面白いやろなあ。とにかく何がなんでも勝ちにいってくれ。試合前から今日も負けというような顔はしてくれるな。アメリカに行った新庄のようににこにことプレイしてくれ。
さあ、今年もいよいよ始まるぞお。
(2001年3月28日記)