愛すれどTigers


桧山、記録ストップそして登録抹消

 桧山の連続試合安打記録がカープ19回戦でストップし、28で終わった。そして、ベイスターズ21回戦からは原因不明の吐き気とめまいで登録抹消。1ヶ月をこえる緊張の連続からくる疲労と思われる。しかし、その分坪井らにチャンスが増えたことになる。ピンチの時こそチーム一丸となってそれを打開してほしい。大阪ドームでのカープ戦は1勝2敗に終わったが、横浜球場のベイスターズ戦は2勝1敗と盛り返し、今節も3勝3敗と一進一退の状況が続いている。希望は赤星の盗塁王と新人王。今節も走りまくりただいま24盗塁。2位の石井琢(YB)に3差をつけてトップ。赤星が走ればチームも活気づくのだ。

◎カープ19回戦……5−3
 カープ先発高橋は桧山に対して徹底マーク。とうとうヒットを打たせずに記録をストップさせた。しかし、その次を打つ広澤のところでほっとしたのか5回と7回にホームラン。特に5回のホームランはせっかく2回に沖原の三塁打で1点先制しながら谷中が3回に東出に長打を打たれて1−2と逆転された後だっただけに貴重なホームラン。谷中はその後は内角攻めを中心とした組み立てでカープ打線を翻弄。見事な完投勝利を飾った。広澤はヒーローインタビューで「甲子園でお立ち台に立ったら六甲颪を歌います」と宣言、球場をわかせた。
◎カープ20回戦……2−7
 カーライルが5回を5失点。これではゲームにはならない。初回の先制点など2死一三塁で牽制球にひっかかった金本を追いかけている間にサードランナーの木村拓の生還を許すというボーンヘッド。7回には伊達が四球でランナーを出してヒットで返されるという嫌なパターンで2点を失う。タイガース打線は黒田の速球に完全に振り遅れ。7回の濱中のホームラン、8回のカツノリのタイムリーで完封を逃れるのがやっと。楽々と完投を許してしまった。初戦に勝っても2戦目でこういう試合をしていては勝率は上がらない。
◎カープ22回戦……3−4
 ハンセルが投げるとなぜ打線が打たないのか。初回、鶴田から四球で出た赤星を今岡が送り濱中が流し打ちで二塁打を打って1点をとったけれど、結局追加点がなかなか取れない。5回まで快調に飛ばしていたハンセルも6回につかまった。先頭の緒方が三塁塩谷のエラーで出塁すると、金本のヒット、ロペスへの四球で満塁に。続く新井にセンター返しのヒットで同点にされ、代打前田には右中間を深々と破る走者一掃の二塁打で一気にリードされてしまった。7回には同じ1死満塁で濱中がレフト戦にきれいに引っ張って二塁打を放ち1点差に詰め寄ったが小山田、佐々岡のリレーで後続を断たれ、とうとう追いつくことができなかった。濱中のタイムリーの後に矢野が打ったライトフライはヒットになるという当たりだったが木村拓のファインプレーに阻まれた。流れを完全に自分たちのものにできなかったということか。
◎ベイスターズ20回戦……7−0
 赤星が初回に出塁するといきなり二盗、そして三盗。これにペースを乱されたホージマーは今岡と濱中を歩かせ、そこへ桧山、広澤が連続タイムリー。一死も取れずに降板した。代わった中野渡から山田が犠牲フライを打ち、一挙4点。5回には桧山のタイムリーでだめ押しの2点を追加するなど大量リード。井川は気持ちに余裕もあり、速球が決まってベイスターズ打線をよせつけず、楽々プロ入り初完封。赤星は6回にも盗塁をしてライバル石井琢の目の前でリーグトップに立った。足を使った攻めがいかに相手投手を動揺させるかがはっきりと出た試合だった。
◎ベイスターズ21回戦……0−7
 桧山の登録抹消で動揺したのか、4回にエラーを連発して先発藪の足を引っ張る。4回までに7点とられ前日の裏返しのような展開。打線は小宮山の前に3安打しか打てず完封を許した。この試合はスポーツニュースすら見てないのでなんでこんなになったか私にはわからないのだが、新聞などによると藪は決して悪い出来ではなかったらしい。ミスの連続で相手に主導権を与えてしまったのが敗因だろう。
◎ベイスターズ22回戦……5−4
 ベイスターズの先発は川村。初回、赤星は出塁するとすかさず盗塁。久々のスタメンの坪井が流し打ちのヒットでつなぐと濱中が二塁打で先制点を叩き出す。今岡がタイムリーで続き、矢野も犠牲フライ。一気に3点で楽勝かと思われた。しかし、前回好投した星野伸が3回に種田と佐伯の二者連続ホームランで追いつかれてしまう。かつては苦手にしていた川村だが、今季は相性がよい。5回、沖原の二塁打を足場に赤星が送り濱中の犠牲フライで勝ち越す。7回には木塚から矢野がソロホームランを放ってリードを広げたが、その裏に伊達が石井義の犠牲フライで1点とられたことを考えると大きな一発だった。タイガースは福原、成本につないで1点差を逃げ切った。こういった接戦こそタイガースの勝ちパターンだ。

◎愛すれどTigers週間MVP
投手……井川慶 プロ入り初完封おめでとう。そして、久々の勝ち星で長いトンネルを脱出した。これを機に春先の好調をとりもどしてほしいものだ。
野手……赤星憲広 走れ走れ、とにかく走れ。盗塁王を狙え。赤星の盗塁が打線のつながりを引き出すのだ。

 桧山の欠場は痛い。今季は好調な選手が怪我などで欠場する場合が多い。特に桧山は7、8月のタイガースを引っ張った原動力。代役の坪井がいいヒットを打ったりしているので、今後に期待したいところだ。次節は苦手なスワローズが相手だが、マジックナンバーの点灯とともに勝ちを意識し過ぎて調子を落としている。そして、甲子園に帰ってくる。条件は整っている。次節こそ勝ち越してほしいものである。

(2001年8月20日記)


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