桧山の穴は大きかった。今季は桧山がチャンスでいい働きをしていて、それが連勝につながったりもしていた。思わぬ欠場でチャンスにランナーを返す打者が不在となってしまった。チャンスは作るのだが、それを生かせない。神宮球場のスワローズ戦は台風の影響で2試合連続中止のあと1敗。西京極で1試合したあと久しぶりに甲子園に帰ってきたカープ戦では2敗1分。試合の展開としては2勝はしていてもおかしくなかっただけにもったいない敗戦が続いてしまった。このままずるずるといかないことを祈っているのだが……。
◎スワローズ20回戦……1−3
この試合から復帰した上坂がいきなり石井一から先頭打者ホームラン。しかし、結局得点はこの1点のみ。井川は4回までは石井一に負けない好投でこの1点を守っていて前回に続いて完封するかと思われたが、5回に土橋にタイムリーを打たれて同点。その上山田がパスボールをして三塁走者を返し勝ち越された。7回にはラミレスにソロホームランを浴びてしまう。しかし、7回3失点という内容は悪くはない。2回以降石井一の前に1安打しか打てなかった淡白な打線が……。ストライクをとりにくる甘い球を見逃してしまい速球に詰まらされてしまう。
◎カープ23回戦……1−11
ハンセルの球は高めに浮き、思うようにストライクが入らない。初回3四球3安打、打者一巡の猛攻で4点を先取された時点で試合が決まってしまった。カープはタイガースを得意とする長谷川。1回裏、広澤のタイムリーで1点は返したが、そのあとは要所を締められて得点できない。特に5回裏は2四球と内野安打で2死満塁と攻め立てたが矢野の三塁ゴロでチャンスをつぶす。このあとカープ打線は波に乗り大量得点。勝ち星でカープに並ばれ最下位に陥落した。
◎カープ24回戦……2−3
11安打で2点しか取れないとはどういうことだ。谷中は4回に緒方のホームランで先制されたが、その裏鶴田から広澤に同点ホームランが出る。続く5回も谷中は緒方の犠牲フライで1点をリードされたけれど、またまたその裏濱中のホームランで追いつく。6回裏、代わった玉木は四球を連発し1死満塁のチャンス。ところが上坂の当たりは強い打球ながらショートゴロで併殺。代打が出た関係で投手は福原に交代。この福原が7回表に木村拓のスクイズで勝ち越しを許した。7回裏は菊地原、酒井を攻めて1死満塁のチャンス。ここでも坪井が浅いライトフライ、矢野がサードゴロとチャンスをつぶす。8回裏は1死三塁から上坂がライトフライ、俊足藤本がタッチアップからホームをつくが木村拓の好返球の前にタッチアウト。9回裏には無死一二塁のチャンス。小山田の力の投球に押されて広澤、塩谷、坪井と凡退しなんと13残塁で敗れてしまった。この試合で復帰した藤本が2安打したのが救いか。
◎カープ25回戦……4−4
藪は初回にロペスのタイムリーで先制されたが、あとを落ち着いて処理し大量得点を許さない。打線も藪の辛抱の投球によく応え、4回裏、ラドウィックを攻め立てる。先頭の上坂がヒットで出ると赤星が送り濱中がボールをよく選んで歩き、広澤のタイムリーでまず同点。矢野のセンター前ヒット、坪井の犠牲フライと打線がつながり3点取って逆転。藪がいただけなかったのは続く5回表に緒方のタイムリーであっさり1点取られたこと。ここはきっちり打ち取って相手の戦意を少しずつ奪っていかないと。それでも7回には酒井から八木の犠牲フライで1点を追加し、楽勝パターン。8回から福原にスイッチしたが、その福原がロペスにバックスクリーンに飛び込む同点2ランを打たれ、藪の今季初勝利がぶっ飛んでしまった。あとは前日同様ランナーを得点圏まで進めてもあと1本が出ない。12回表、成本は四球を連発して1死満塁のチャンスを招くが瀬戸のセンターフライで走ってきた木村一を赤星、上坂の中継プレーで本塁に刺し敗戦を防いだ。もっとも矢野のタッチはかなり怪しく審判の判定に救われた感じはするが。藪が好投しただけにもったいない敗戦。
◎愛すれどTigers週間MVP
投手……藪恵壹 勝ち星こそつかなかったが、今季初めてといっていい安定した投球。次回登板時にはぜひ初勝利を!
野手……該当者なし チャンスに1点が取れない打線のどこをどうほめよというのだ。
せっかく調子の出てきた星野伸が心拍数が異常に上がり登録抹消。そのかわりに若手の金澤が一軍入りしてきた。入団時は福原や藤川よりも評価の高かった投手だけに遅すぎるくらい。次節は甲子園にジャイアンツを迎え撃つ。私も明日28日は甲子園で直接応援いたします。桧山も復帰するという話だし、連敗脱出を期待したい。
(2001年8月27日記)