愛すれどTigers


祝・赤星憲広新人王決定

 2001年度のMVP、新人王、ベストナインが発表された。残念ながらわがタイガースからベストナインに選ばれた選手はいなかったが、新人王に赤星憲広外野手が選出されたのは非常に嬉しいことだ。タイガースとしては1994年の藪投手以来、6人目の新人王ということになる。新人王候補として下馬評に上がっていたジャイアンツ阿部捕手との差は118票。やはり盗塁王のタイトルがものをいった。さもなくばジャイアンツびいきの多いこの世界、成績よりも球団の印象度で新人王をもっていかれていたかもしれない。
 さて、赤星がこれほどの評価を得られるまでに成長したのはなぜかを私なりに考えてみたい。
 これはやはりチームの中で同じようなタイプの選手を数人競争させたことが大きいと思う。藤本、上坂ら俊足好打の選手が切磋琢磨していったことでそれぞれがライバル意識を持ち、相乗効果で技術がのびていったのだろう。また、野村監督が粘り強く起用し続けたのもよかった。シーズン当初は守備のあらが目立ったけれど、レギュラーに定着していくうちにその俊足を生かした広い守備範囲で好プレーを再三見せてくれた。ドラフト4位、打球が前に飛ばないと酷評されていたことも赤星にとってはその評価を覆してやろうというモチベーションになった。
 ドラフト4位の選手はプロ入り後活躍することが多いといわれる。ドラフト上位の選手はその評価が重しになったりするのに対し、下位の選手は実力で注目させてやろうと努力するからだといわれている。その真偽はともかく、こと今季の赤星についてはその通りだったというべきだろう。
 赤星選手の新人王受賞を心から祝いたい。

(2001年10月28日記)


目次に戻る

ホームページに戻る