愛すれどTigers


藪の好投で3位で折り返し

 甲子園での前半最終カードはドラゴンズ戦。雨で2試合目を流したため、1勝0敗。これで3つの勝ち越しで単独3位という形でオールスターを迎えることになった。これは10年ぶりのこと。私がこのサイトでタイガースウォッチングを始めてからはもちろん初めて。東京ドームでのオールスター第1戦ではアリアスが決勝のホームランを放ちMVPに。片岡も2ランホームランで優秀選手賞を、井川は3回1失点であったが小笠原(F)を三振にうちとりカブレラ(L)を併殺に取るなどまずまずの投球。ムーアは無失点で勝ち投手となり優秀選手賞に輝く。松山坊ちゃんスタジアムの第2戦では矢野が2安打。オールスターで選手が目立ったチームは後半戦勢いづくという。表彰台に一度に3人も上ったタイガースの選手たちを見ると、後半戦が待ち遠しくなってきた。また、フレッシュオールスターでは藤本がホームランを放ちMVPに。いやもう、オールスター週間はタイガースのためにあったみたいなものですな。

◎ドラゴンズ14回戦……5−1
 先発藪が7回を5安打1失点10三振という好投でドラゴンズ打線を抑えた。3回まではノーヒットピッチング。4回、先頭の井端に初安打を許すと、2死から立浪にライト前に抜かれ、山崎武には四球と満塁のピンチ。しかし、ここで踏ん張ったのがきいた。井上を追いこんでフォークで空振り三振にしとめる。苦手の川上から2回、四球の桧山が盗塁、さらに谷繁の悪送球で三塁に進む。そし平下が外角をうまくあわせてレフト前に運び、まず1点先制。続く矢野が左中間スタンドに運ぶ2ランを放ち3点差に広げる。4回裏には二塁打の平下に矢野が内野安打で続き、チャンスを広げる。藪のバント失敗で二塁ランナーは三封されチャンスはつぶれかけたかに見えたが、今岡のセカンドゴロを森野が取り切れずタイムリーとなり差は4点に。6回表、立浪のタイムリーで1点は失ったが藪は後続をみごとに断つ。あとは金澤とバルデスという必勝リレー。この日誕生日の濱中も8回にだめ押しホームランを打つ。ライトポール際の技ありという当たりだ。かくしてタイガースは前半勝ち越しで折り返し。いいムードで終えることができた。

◎愛すれどTigers週間MVP
投手……藪恵壹 ピンチにもいつものようにかっとせず冷静な投球。今季7勝目で前半を終えた。この調子で行けば15勝も夢ではない。この日の投球を絶対忘れずに後半戦も投げ抜いてもらいたいものです。
野手……矢野輝弘 藪の好投を引き出すリードと川上をとらえるホームラン。2週続けて矢野の存在感が光った。シーズン開幕当初の好調も怪我のためにすっかり影をひそめていたが、ここにきてやっと本来のペースを取り戻した形だ。

 今節は(1試合だけだが)クリンナップがいいところなく終わり、下位打線の活躍がめだったが、オールスターでの活躍でパリーグ時代の打撃を思い出してくれたことだろう。桧山だけはオールスターでもノーヒットと調子は戻らなかったが、気持ちを切り替えて後半戦に臨んでほしい。次節は幸い、今季相性のいいカープとベイスターズが対戦相手。首位と6ゲーム差もまだまだどうなるかはわからない。楽しみである。

(2002年7月15日記)


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