2003年の春季キャンプが終了した。今年から一軍は前半を沖縄の宜野座で、後半を高知の安芸で行うというスタイルにしたけれど、若手の選手にとっては早く体を作り実戦的な練習に取り組めたようで、赤星など既に絶好調である。
八木と広澤のベテランコンビは二軍にまじって安芸でスタートし、後半はそのまま安芸で一軍に合流した。この二人が順調に仕上げている。逆に片岡や久慈などは宜野座では順調に仕上げてきたが、安芸にきて脇腹を痛めてリタイアしてしまった。ベテラン組は気温の変化が激しいキャンプ移動よりもじっくりと仕上げられる一ケ所での調整の方がいいのかもしれない。ここらあたり、来季の参考になるだろう。
それにしても、今季のキャンプでの注目度はすごかったようだ。男性週刊誌はこぞってタイガースの足を引っぱろうと新加入の選手やコーチの間の不仲を書きたてるし、これまでタイガースのキャンプには顔を出さなかった関東の解説者たちも足を運んでいるようだ。思えば、野村監督の時は、週刊誌やワイドショーがタイガースが強くなりそうだとなるとここぞとばかりサッチー叩きを激しくした。タイガースが強いと関西が元気になる。それが関東のマスコミには脅威なのかもしれない。ということは、今年はそれだけ関東を刺激する存在だということだ。
金本、伊良部は少し調整が遅れているようだが、私は心配しない。開幕に間に合えばいいわけだし、勝負はシーズンに入ってからだ。
星野監督はオープン戦全勝を目標にしているそうだ。昨年と同様、勝つことによって選手に自信をつけさせるというつもりなのだろう。
全体にキャンプはいいかたちで進んだようである。その成果はシーズンに入ってから出るはずだ。片岡のリタイアも、若手にチャンスがまわってくるというめぐりになる。つまり、それだけ控え選手のレベルがあがってきたのだ。
あと1ヶ月、公式戦開幕に向けて激しいポジション争いがくりひろげられるのを楽しみにしたい。
(2003年2月26日記)