愛すれどTigers


ついに優勝マジック点灯!

 倉敷でのカープ戦に勝利し、ついに優勝マジック49が点灯した。広島市民球場に移動して1勝1敗で48に減らし、甲子園に帰ってジャイアンツ戦に2連勝してオールスター前までに46にした。とうとうこの日が来たか。それでもカープはなんとか一矢むくいようとがむしゃらになってかかってきたが、ジャイアンツのナインは無気力そのもの。こんなチームにおびえていたとは……。

◎カープ12回戦……8−4
 今岡が2試合連続の先頭打者ホームランをブロックに浴びせ、先制。井川はその裏木村拓に同点ホームランを打たれたが、2回表、ランナーを二人おいて井川自身がバントの構えからヒットに切り替えセンター前に弾き返してすぐに勝ち越し点をあげる。今岡もタイムリーで続いて2点差に。3回表にはアリアスが2ランホームランを弾丸ライナーでレフトスタンドに。この日のアリアスは絶好調で5回表には2打席連続となる2ランを打ってブロックをKOした。アリアスは7回表にも犠牲フライでだめ押し。井川は4回裏に前田のタイムリーで1点は返されたが、8回まではしっかりとゲームを作った。9回は4安打集中で2点返されたもの、完投勝利。これで最多勝レーストップの11勝目。この結果、カープの自力優勝も消滅し、マジックナンバーがともった。
◎カープ13回戦……2−3
 カープの先発長谷川の立ち上がりをタイガース打線がとらえる。2回表、片岡と矢野が四球で歩き、今岡が先制の2点二塁打。しかし、尻上がりによくなっていった長谷川から3回以降はノーヒットに抑えられてしまう。伊良部は3回に新井に押し出し死球を与えたが、後続を断ち、最少失点に抑える。7回裏、代打浅井のヒットと森笠のへの四球でピンチを作り、緒方に同点タイムリーを打たれてしまう。しかし、タイガースは吉野、安藤、カープは菊地原、小山田、天野、永川とリリーフを繰り出して試合は延長に。9回に登板した久保田は独り相撲。満塁のピンチを9回裏はしのいだが、10回裏の満塁は緒方にサヨナラとなる押し出し死球。マジックは減らずに終った。
◎カープ14回戦……5−3
 カープの先発は今季8勝をあげている高橋。これがタイガース戦初先発。ムーアの出来はもうひとつ。初回、2死から3連打を浴びて1点を先制される。しかし、好調高橋に最初は封じ込められていた打線が、3回に爆発。二塁打の赤星、四球の金本を塁に置き、アリアスが逆転のタイムリー二塁打をセンターオーバーに運ぶ。片岡もレフト線に二塁打し、3点目、矢野はセンター返しのタイムリーでこの回4点目をたたき出した。続く4回には桧山がだめ押しのタイムリーをライト前に。ムーアは4回に木村拓のタイムリー、5回に野村のタイムリーと少しずつ押し戻され、6回からはリガンが登板。安藤、ウィリアムスとリリーフ陣はノーヒットに抑えて逃げ切った。ムーアはキーオ以来の外国人投手2年連続10勝をマークしたが、内容的には危なかった。マジックは48。
◎ジャイアンツ17回戦……14−1
 ジャイアンツの先発工藤に3回までは抑えられていたが、4回裏、一気に8点を取る。不信の続いていた金本がこの日2本目となるライト前ヒットで出塁すると、桧山もライト前ヒットで続き、アリアスは四球で満塁に。片岡は抑えられたが矢野がライト線の二塁打でまず2点。藤本がセンター前ヒットでさらに2点。藪はピッチャー返しの強襲ヒットでつなぎ、今岡は打ち取られたものの赤星がセンター前に弾き返してさらに1点。とどめは金本の左中間への3ラン。工藤をKOした。5回には河本をたたく。沖原のタイムリー、今岡の二塁打で3点追加。岡島に次いで登板した河原から矢野の2ランと藪のタイムリー二塁打でさらに3点追加。藪は7回まで無失点の完封ペースだったが8回に二岡の犠牲フライで失点して完封は逃した。1ヶ月ぶりの登板になる佐久本は清原、ペタジーニと連続四球を与えて苦しかったが、後続を断って最後を締めた。2回のピンチは金本の好返球で江藤を本塁に刺し、4回のピンチは阿部を併殺にとってしのぐなど、守備の堅さも勝因の一つ。マジックは47。
◎ジャイアンツ18回戦……14−3
 下柳がいきなり清水に二塁打を打たれ、三塁までランナーを進めた時はひやりとしたが、清原、高橋由と三振に打ち取って難を逃れた。その裏、今岡はラスにサードゴロに打ち取られながら江藤の悪送球で出塁。金本のセカンドゴロを仁志がトンネル、1点先取。さあここからが猛打ショー。桧山、アリアスが連続タイムリー、さらに矢野、沖原にもタイムリーが生まれていきなり5点先制だ。2回には、今岡がヒットで出塁したら、赤星のショートゴロをこんどは二岡がトンネル。桧山、アリアス、八木の3連続二塁打で4点、ラスは味方に足を引っぱられてかわいそうな降板。真田がマウンドに上がり、矢野が三振の後、沖原の二塁打でさらに1点追加、下柳も内野安打で続き、今岡のヒットでまた1点。金本は押し出しの四球でこの回、なんと7点。4回には沖原が今季第1号のホームランで、5回には代わったサンタナから三塁打の金本をアリアスがセンター前ヒットで返してこの日も14得点。下柳は8回まで2安打完封。なにしろジャイアンツのレギュラー陣はかんたんに初球を打ってでたり、スリーボールか打ったりとちぐはぐで、守備同様やる気がない。9回表、代打の原がヒットで出塁すると、途中出場の斎藤がタイムリー、二岡が完封をさまたげる2ランを放つ。先発全員安打の上、沖原は三塁打がでたらサイクルヒットになるという4安打。控え選手も起用すればいいところを見せようと大活躍。ここまでくるとジャイアンツの無気力ぶりに腹が立つ。つまらん、おまえらのプレーは全部つまらん! マジックは46。

◎愛すれどTigers週間MVP
投手……藪恵壹・下柳剛 無気力ジャイアンツが相手とはいえ、両投手とももう少しで完封というすばらしい内容。
野手……今岡誠・ジョージ・アリアス 1番の今岡と5番のアリアスは、今節はどこへ打ってもヒットになるような勢い。ポイントゲッターがしっかりしている強さがある。

 次節はオールスター。タイガースの選手も大量に出場する。週末の後半戦の開幕は甲子園でカープ戦。マジックナンバーを少しずつ減らしていくこと、それしかない。

(2003年7月14日記)


目次に戻る

ホームページに戻る