甲子園でのジャイアンツ戦は2試合を雨で流し、唯一行われた試合ではすばらしい投手戦の結果、1勝。ドラゴンズの敗戦もありオールスター前の折り返し点で首位まで1.5ゲーム差というなかなかいいポジションにつくことができた。今季通算では49勝35敗2分。勝率.583。
オールスターには、藤川、矢野、シーツ、藤本、鳥谷、金本、赤星、濱中の9選手が出場。藤川は2試合連続の登板で、1回2/3を投げて3奪三振。藤本は宮崎サンマリン球場の第2戦で決勝タイムリーを放ってMVPに輝いた。シーツは第2戦でホームランを含む3安打。他の選手もそれぞれヒットを記録し、充実した球宴となった。
◎ジャイアンツ10回戦……1−0
福原と上原の緊迫した投手戦。特に上原は気迫のこもった投球で、7回まで3安打無四球。ヒットは出ても、得点につながりそうにない。一方の福原は8回を投げて3死四球2安打。5回表、矢野謙に初安打を打たれたが、続く仁志はショートゴロに打ち取りダブルプレー。このま延長戦にはいるかと思われた。8回裏、鳥谷がライト前にヒット。外野手の動きを見て果敢な走塁で二塁を陥れた。矢野がきっちりと一塁線へバントを決め三塁に進めると、関本の当たりは浅めのセンターフライ。高橋由の返球はマウンドのところで大きく弾み、阿部は追いタッチとなる。鳥谷はうまく阿部の背中をまわりこみ手で本塁をはいた。これが決勝点となる。9回には藤川が登板、木村拓、高橋由と連続三振。イ・スンヨプは歩かせたが、最後の打者の元チームメイト、アリアスを三振に打ち取って逃げ切った。試合時間は2時間13分。好投手のテンポのよい投球で、見ごたえのある試合になった。
◎愛すれどTigers週間MVP
投手……福原忍 文句なし。カーブを有効に使った投球でジャイアンツ打線を翻弄し、これで7連勝。後半も右の先発の軸として活躍を期待したい。
野手……鳥谷敬 決勝点のホームインは、浅い外野フライに対してうまくまわりこんでのスライディングだった。その出塁も相手の守備位置を見て一気に二塁を狙う好走。今後は盗塁にももっと挑戦してほしい。
オールスターあけにはいきなりナゴヤドームでドラゴンズと3連戦。前回の甲子園では勝ち越した。比較的苦手にしているナゴヤドームではあるが、オールスターの雰囲気ではタイガースの方に勢いを感じさせた。これを直接対決にも持ち越したいところだ。それにしても、オールスターのベンチでは岡田監督は古田監督や牛島監督と談笑していたが、落合監督と話をしているところはテレビでは映っていなかった。両者、かなり意識しているようで、本番も楽しみである。
(2006年7月23日記)