愛すれどTigers


首位決戦は鬼門ナゴヤドームで3連敗

 ドラゴンズファンのみなさん、どうやら優勝はドラゴンズになりそうですね。勢いが違うわ。ナゴヤドームでの3連戦、井川、福原、下柳と3本柱を立てて臨みながら、3連敗。特に第2戦は継投失敗で勝てていた試合を落した。こういう試合を確実にものにできないチームには優勝の可能性は低くなる。甲子園に戻ってスワローズと3連戦、こちらも打線と投手の歯車がかみ合わず、1勝1敗1分。今節は1勝4敗1分で、今季通算50勝39敗3分、勝率.562。首位ドラゴンとのゲーム差は6.0の2位。

◎ドラゴンズ8回戦……2−7
 井川が3回に崩れた。先頭の井端を歩かせ、オールスター出場を辞退した福留に二塁打、アレックスにも四球で満塁。森野のセンター前タイムリーで先制され、英智のレフト前ヒットでさらに2点を加えられいきなり3失点……。4回裏にも福留とT・ウッズの連続タイムリーで2点を奪われ、この回限りで退いた。7回裏には3番手能見が2点を失い、合計7失点。タイガースキラーの中田は決して好調ではなかったが、チャンスを作ってもことごとくつぶし、7回まで投げさせて無得点。9回表、3番手落合から金本が2点タイムリーを放ちなんとか完封は免れた。3回表、藤本がバント失敗して得点できず、その裏に牽制につり出されたランナーを名手シーツの珍しい悪送球で生かしてしまった。2つのミスが流れを完全にドラゴンズに押しやった。
◎ドラゴンズ9回戦……2−5
 先制したのはタイガース、初回、山本昌から濱中がレフトスタンドにソロホームラン。福原はこの最少の援護を守る。5回裏まで1安打無失点と完璧な投球。6回裏にアレックスのタイムリーで追いつかれたものの、直後の7回表、代打町田がセンター前に弾き返すタイムリーで勝ち越した。ここまできたら福原続投かと思いきや、岡田監督はなぜか福原に代打浅井を送る。これで流れが変わった。7回裏、ダーウィンは久しぶりのリリーフで緊張したか、制球が乱れる。荒木のライト前ヒットで藤井が三塁に進むと、濱中は返球を焦り三塁についていた秀太の位置も確かめずダイレクト送球。これが大きく外れて藤井が返り同点となる。ダーウィンは余裕をなくし、福留、T・ウッズの連続タイムリーで2点を追加された。8回裏には金澤が荒木にスクイズを決められ3点差となり、平井、岩瀬の継投で逃げられた。
◎ドラゴンズ10回戦……1−5
 初回、川上からシーツがタイムリーを打って1点先取。しかし畳み掛ける攻撃ができない。下柳はいつもと違い制球が思うようにならず、甘く入った球を狙われ、2回裏に荒木のタイムリーで同点、3回裏にはT・ウッズのホームランで勝ち越され、5回裏には2連打のあと英智の犠牲フライでさらに1点、6回裏にとどめの福留2ランで今季最多の5失点、この回途中で太陽と交代した。2回以降、川上は苦しいなりに要所を締める投球で6回まで投げ切って初回の失点だけにとどめた。デニー、平井、鈴木、高橋聡と小刻みな継投でタイガース打線を抑え込んだドラゴンズはこのあとジャイアンツ戦に3連勝して今節6連勝。
◎スワローズ12回戦……2−1
 オクスプリングは初回こそラミレスの犠牲フライで先制されたものの、それ以降は粘りの投球で5回を投げ切って無失点。タイガース打線はガトームソンに手こずったが、5回裏、2連打のチャンスに代打桧山が一塁リグスを襲う強烈な打球(記録はエラー)を放ち、同点のランナーを返す。以降、両チームとも小刻みな継投。延長10回の裏、田中充から金本が二塁打、シーツは敬遠で、高津に交代。鳥谷はよく選んで満塁に。矢野のライトライナーは浅かったものの金本が必死の走塁で生還し、みごとなサヨナラ勝ち。藤川が10回にヒットででて全力で走塁した。その姿がチームの勝ちを呼び込んだといってもいいだろう。
◎スワローズ13回戦……6−7
 両チーム、取って取られての乱打戦。中村泰が2回表に宮出のタイムリー、2回表にラミレスのタイムリーで先制。4回裏、石井一から浅井のタイムリーで1点差に迫ると、スワローズは5回表、ラロッカの犠牲フライで突き放す。5回裏の濱中のタイムリーで1点差に。6回表、青木のタイムリーで突き放せば、その裏濱中がタイムリーを放つ。6回表に1点入れられたが、その裏花田から2点を奪って同点に。しかし、7回おもて、ダーウィンが四球を連発し、一挙に3点取られた。8回裏、藤本の犠牲フライなどで再び1点差に。しかし、9回には館山に抑えられ、逃げられた。
◎スワローズ14回戦……3−3
 初回、石川から金本が先制タイムリー。しかし、安藤は2回表に米野のタイムリーで同点にされる。4回表、また米野にタイムリーを打たれリードされたが、その裏、鳥谷のタイムリーで追いつく。6回表、ランナーはためたが、相手の走塁ミスでチャンスの目をつぶしかけた。しかし、米野はあわやホームランというレフトフェンス上部にあたるタイムリーでまた1点リードを許す。それでもその裏、濱中がレフトスタンド最前列に叩き込む同点ホームランで試合は振り出しに。スワローズは8投手をくり出す小刻みな継投でタイガース打線をなんとか抑え、タイガースもウィリアムス、藤川をつぎこんで必勝体勢。延長11回裏、2死三塁で代打を送らず藤川をそのまま打たせてサヨナラのチャンスを逸した。12回裏は赤星からの好打順だったが、坂元に三者凡退に切って取られて引き分け。藤川は3回を投げる力投だったが、それに報いることはできなかった。勝負どころで弱気になっている。勢いをつけて一気に勝負をかけるという野球をしてほしかったのだが。

◎愛すれどTigers週間MVP
投手……藤川球児 勝ち負け関係なく投げる。疲れもあるだろうに。それでも抑え続ける。もっと中継ぎはしっかりしてもらいたい。
野手……該当者なし 打つだけなら濱中なのだが、守りのミスが目立ち、MVPに押すのには無理があった。あと1打で楽勝となるケースでタイムリーが出ない。

 8月頭から、いよいよ長期ロード。振り出しは東京ドームのジャイアンツ戦、そして坊ちゃんスタジアムのカープ戦と続く。下位に低迷している相手だけに、ここで取りこぼすようなことがあるといよいよ厳しくなってくる。久保田と今岡が復帰するまで、なんとかドラゴンズに食らいついていってほしいものだ。

(2006年7月31日記)


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