ドラゴンズに続く上位連戦は東京ドームのジャイアンツ戦。桜井が2戦連続でホームランを放つ大活躍でみごと3連勝。予定では12連戦となる予定だったが、台風の影響で2試合流れ、甲子園でのドラゴンズ戦は1試合のみに。こちらは上園がバッテリーミスなどで大量失点し、敗れてしまった。今節は3勝1敗。今節終了時点で36勝40敗2分、勝率.474。ジャイアンツと交代して首位となったドラゴンズとは6.5ゲーム差で4位。3位のベイスターズとのゲーム差は4.0。
なお、金本選手の左足内側半月版が割れていたことが見つかった。金本はそれでも連続出場を続けているが、その姿勢には頭が下がる。
◎ジャイアンツ10回戦……2−1
福原と内海の投手戦。調子がよかったのは内海だったが、福原も狙ったところに球がいき、強い当たりも野手の正面を突く。先手をとったのはタイガース。6回表、今季第1号となるソロホームランを矢野がレフトスタンドに運ぶ。さらに7回表、併殺でチャンスをつぶした直後に金本がレフトスタントに運ぶわざありのホームラン。福原は6回まで3安打無失点に抑え、ウィリアムスにバトンタッチ。8回裏に登板した久保田はホリンズに二塁打を打たれたあと木村拓、大道を連続三振。高橋由を迎えたところで藤川につなぐ。藤川は高橋由を歩かせ、谷のライト前ヒットで1点を返されてしまう。小笠原のショートゴロは、鳥谷が二塁封殺をねらい微妙なタイミングで関本がベースカバーに入ったが判定はアウト。9回の藤川は調子よくイ・スンヨプ、二岡を連続三振に取るなどして逃げ切った。
◎ジャイアンツ11回戦……9−4
初回、若竹は二岡のタイムリーで1点取られたが、あとはなんとか抑えた。2回表、木佐貫から金本が同点ホームランを放つと、林の二塁ゴロは脇谷がこぼし、桜井のショートゴロは二岡がこぼしてチャンスを作る。野口はバントの構えからヒッティングに切り替え、レフトの頭をこえるタイムリーで勝ち越す。さらに藤本、鳥谷にタイムリーが生まれ、この回一挙5点を奪う。若竹は2回途中に2人ランナーを出したところで江草にスイッチ。江草がよく抑える。4回裏、高橋由のタイムリーで1点を返されたが、5回表、金本の好走塁などで一三塁のチャンスを作り桜井がプロ入り初アーチとなる3ランをレフトスタンドに。5回裏、ダーウィンが二岡のタイムリーとホリンズの犠牲フライで2点を奪われたが後続を断つ。8回裏には林のタイムリーで追加点。ウィリアムスと藤川を休養させることができたのが大きかった。
◎ジャイアンツ12回戦……4−3
タイガースの先発は岩田。4回裏に阿部の犠牲フライで先制されたが、5回を投げて1失点のみの好投。6回からは江草、橋本健、久保田とつないで反撃を待つ。タイガース打線は福田に手こずるが6回表に坂のヒットなど手チャンスを作る。金本のところで林が登板してきて、ここは得点できず。8回表、五番手豊田から金本が死球、林がヒットでつなぎ、ヤノがついに同点となるタイムリーをレフト線へ。タイガースはウィリアムス、藤川を、ジャイアンツは上原を投入して試合は延長戦に。11回裏はダーウィンが抑え、いよいよ最終回の12回に。ジャイアンツのマウンドには会田。金本、林の連続四球のあと、桜井が2試合連続となる3ランをバックスクリーンに叩き込んだ。ダーウィンは12回裏、阿部、小田嶋の連続タイムリーで1点差に迫られたが、鈴木尚を二塁ゴロに打ち取って逃げ切り、ついに東京ドーム3連勝。
◎ドラゴンズ10回戦……3−6
上園が2回表にT・ウッズに先制ホームランを打たれる。3回表には井端、イ・ビョンギョの連打でピンチとなり、福留のタイムリーで1点。T・ウッズの打席で暴投して1点。T・ウッズは歩かせ森野の投手ゴロで三本間にランナーをはさんだが、サード坂の送球が走者の背中に当たりホームインで1点。さらに井上に2点タイムリーを浴びてこの回5失点で降板した。タイガースは川上の前に4回までタイムリーが出ない。しかし5回裏、狩野のヒットと赤星の二塁ゴロ失策でチャンスを作る。坂がタイムリー、鳥谷もライト前にタイムリー。2点を返す。7回裏にも林のタイムリーで3点差にまで迫った。しかし、8回に岡本、9回に岩瀬と必勝リレーで逃げられた。タイガースは上園が降板したあとは渡辺、江草、ダーウィン、橋本健がそれぞれ好投し、JFKを完全に休ませることができた。
◎愛すれどTigers週間MVP
投手……福原忍 本来ならばエースとして活躍しなければならない投手がやっと今季2勝目。しかし、ここにきてやっと下半身がしっかりした投球フォームで投げられるようになった。ここから後半戦が本当の勝負だ。
野手……桜井広大 5年間期待されながらファームで辛抱してきた。その鬱憤を晴らすように、しかも、この大切な3連戦でプロ入り初アーチと決勝2号の連発。大器が花開く時がきた。素っ気無いヒーローインタビューは、甲子園のお立ち台ではどう変わるか。
オールスター前の最後の3連戦。ジャイアンツは6連敗のあと1つ勝ったがまた2連敗。甲子園での3連戦で一気に叩き落しておきたいところである。そして後半戦に向けて弾みをつけておきたい。
(2007年7月16日記)