愛すれどTigers


藤川100S、新井復帰!優勝マジック8点灯!

 甲子園でのベイスターズ4連戦は3勝1分。今季のタイガースらしい試合ができるようになってきた。この間ジャイアンツはカープに対して2勝1敗1分。1ゲーム差をつけて臨んだ甲子園のジャイアンツ戦で敗れて再び同率首位に。ベイスターズ戦では藤川がプロ入り通算100セーブを記録し、また新人の石川俊介がプロ入り初登板初勝利を飾った。そして負けはしたもののジャイアンツ戦では疲労骨折で長期離脱していた新井が復帰し、代打でタイムリーを放った上に守備にもついて完全復帰を印象づけた。そして翌日の移動日、ジャイアンツがドラゴンズに敗れたため単独首位に立ち、優勝マジック8が点灯した。今節は3勝1敗1分、通算79勝54敗2分、勝率.594。2位ジャイアンツとは0.5ゲーム差。

◎ベイスターズ19回戦……3−2
 先制したのはタイガース。ベイスターズの先発吉見から初回に赤星のレフト前ヒットを関本が四球でつないで今岡のレフト前タイムリーで返す。2回裏にはヒットの浅井を石川が送り、赤星が四球を選んだところで関本のレフトフェンス直撃、あわやホームランかという2点タイムリー二塁打で3点差とした。タイガースはプロ入り初先発の石川。3回まで1安打という好投。4回表、吉村にレフトスタンドに運ばれる2ランで1点差とされ、5回表には2死満塁のピンチを招くが、村田を見逃しの三振に切って取り勝ち投手の権利を得た。ベイスターズは6回途中から横山、石井裕、山口と投入してタイガースの追加点を阻んだが、タイガースもアッチソンと藤川を2イニングずつ投げさせるという継投で逃げ切った。ヒーローインタビューは石川と藤川。
◎ベイスターズ20回戦……1−1
 この日はジャイアンツがデーゲーム。カープと引き分けたという報が試合途中にはいる。それだけにぜひ勝ちたい試合だった。しかし、ベイスターズの小林からなかなか点が取れない。タイガースも前回ジャイアンツ戦でKOされた下柳を中2日で起用し、下柳はよくそれにこたえて5回までノーヒットピッチング。しかし6回表、2死二塁から内川らセンター前に先制タイムリーをうたれてしまう。その直後、6回裏、今度は鳥谷がライトスタンドへ運ぶ同点ソロホームランを放ち、試合は以後は膠着状態に。両先発は6回まで投げ切り、以降はベイスターズが石井裕、山口、寺原、横山。タイガースがアッチソン、ウィリアムス、藤川、久保田の継投で一歩も譲らず延長12回引き分け。肩の張りから復帰したばかりの久保田が延長された3イニングを一人で投げ切り、何度ピンチを迎えても、藤本、平野らのファインプレーに助けられながら最後は速球でねじ伏せてみせた。延長戦に入ってから、一塁スタンドの観客が口汚く野次をとばし続け、試合終了後赤星がダグアウトから怒るという後味の悪い試合となった。
◎ベイスターズ21回戦……5−2
 タイガースの先発リーソップは、私が一塁アルプススタンドでカレーを食べている間にヒットで出た石川をバントで進められ村田のセンター前タイムリーで先取点を取られてしまった。私がビールを飲んだら試合も落ち着き、3回表には串焼き3点セットを買ってきて3回裏の攻撃中一串ずつ味わっていたら天敵三浦から平野が内野安打で出塁し、3本すべて食べ終った直後に今岡がセンターバックスクリーンに飛び込む逆転2ラン。実においしい試合だ。4回裏、関本と葛城が四球を選び、リーソップをあきらめて送った代打林がセカンドゴロを打つと、三塁に進んでいた関本が思い切ってホームを突き3点目。赤星にもセンター前タイムリーが出て天敵三浦をKOした。5回からは福原が登板。6回表、内川にホームランを浴びたもののしっかりと2回を投げ切り、あとはアッチソン、ウィリアムス、藤川がきっちり抑えて逃げ切った。ヒーローインタビューは当然今岡。秋風が吹いてアルプススタンドも涼しかったけれど、ファンは熱かったぞ。
◎ベイスターズ22回戦……5−3
 タイガースの先発は安藤。初回から3回まではランナーを出しながらも要所を締めるいつもの投球。4回表に初めて三者凡退に抑えると、その裏、ベイスターズの先発、高卒新人の阿斗里を打線もとらえる。鳥谷が四球、関本がヒットで続き、葛城と矢野は抑えられたが安藤が先制のタイムリーをセンター前に弾き返した。赤星もヒットで満塁とし、平野がセンター前にタイムリーで2点目。そして今岡が満塁の走者を一掃する二塁打を左中間に転がしこの回一挙5点。安藤は5回表に石川の三塁打で1点を返され、さらに6回表、村田の二塁打と金城の犠牲フライで2点を失った。打線も二番手の高宮から真田、山口と若手投手の前に沈黙。しかし、7回以降は例によってアッチソン、ウィリアムス、藤川の継投でみごとに逃げ切る。藤川はこの試合でプロ入り通算100セーブ目を記録した。ジャイアンツが敗れてこの試合終了時点で1ゲーム差の単独首位に。ヒーローインタビューは藤川と今岡。
◎ジャイアンツ23回戦……4−6
 苦手の内海から2回裏に先制。金本と高橋光のヒットでチャンスを作り、ヤノのレフト前ヒットで金本が二塁から必死で走ってホームを踏んだ。しかし、岩田は力が入り過ぎて腕が振れず、3回表、四球の鈴木尚をバントで送られ、ラミレスのレフト前タイムリーで同点とされる。さらイ・スンヨプのセンターバックスクリーンへの2ランで勝ち越された。直後の3回裏、赤星の四球と平野のヒットで作ったチャンスを生かした今岡がセンター前に1点差とするタイムリー。しかし、勝利の女神はジャイアンツに微笑む。続く金本の一涙腺への鋭い当たりは長身のイ・スンヨプのミットにおさまり、飛び出していた今岡も帰塁できず併殺に。そして4回表、岩田は2死満塁のピンチを作って渡辺にマウンドを譲った。渡辺はコーナーを突く投球でラミレスに押し出し四球。そしてイ・スンヨプにセンターオーバーの2点タイムリーを打たれて4点差をつけられてしまった。タイガース打線も内海に襲いかかる。今岡、金本が四球を選び、鳥谷は死球で満塁に。内海と交代した越智は代打新井のタイムリーと矢野への四球で2点差に。代打葛城を送ったところでマウンドには山口が。この山口にタイガース打線が抑えられ、結局以降は得点できず。タイガースも久保田、アッチソン、ウィリアムス、藤川と勝ちパターンのリリーフをつぎこむが、打線の援護はなかった。最後は豊田、クルーンのリレーで逃げ切られ、再び同率で首位に並ばれてまった。おかしなもので、翌日タイガースの移動日にジャイアンツがドラゴンズに敗れて結局また単独首位になり、かも優勝マジック8が点灯するのだ。

◎愛すれどTigers週間MVP
投手……石川俊介 首位決戦3連敗直後の試合でプロ入り初先発初勝利。特に勝ち投手の権利のかかった場面で満塁のピンチを迎えながらもみごとに抑え切ったマウント度胸に感服。来季は上園や石川、岩田らの若い先発投手陣でローテーションが組めるか。
野手……今岡誠 ベイスターズ戦ではたびたび殊勲打を放ち、今岡本来の勝負強さが戻ってきた。特にここ2年半ほど思い切りのよいスイングがすっかり消えていたのだが、ここにきて気持ちよいくらいしっかりバットを振れるようになった。今岡と新井が本来の力を出せば、打線は一気に活気づくのだ。

 次節は甲子園でカープとドラゴンズと日替わりで1試合ずつ。甲子園改修のため、今季の甲子園での試合はドラゴンズ戦が最終となり、残りの日程は全てロードとなる。2日あけて神宮でスワローズと4連戦。この6試合をどう戦うかでペナントレースの結果も見えてくる。1戦必勝の覚悟でみな臨んでいるだろう。どういう結果になろうと、最後まであきらめずに戦う姿が見たい。

(2008年9月28日記)


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