いよいよ交流戦の開始。振り出しはヤフードームで打線は打てないが投手陣が踏ん張り1敗1分。続いては京セラドームとスカイマークスタジアムでのバファローズ戦で、これは打線が踏ん張り1勝1敗。甲子園に戻ってマリーンズとの連戦は初戦を試合途中雨で流したため実質3連戦となる中、移籍後初勝利の久保、谷間の先発阿部の好投など好材料が出て1勝1敗。今節は2勝3敗1分と一時のどん底からは脱出したようである。とはいえ、真弓監督の選手起用が裏目に出る場面もみられ、スポーツ紙(とくにサンスポ)は監督批判をかなりきつく始めた。これに対する答えは勝つことしかない。今季通算17勝23敗2分。勝率.425。首位ジャイアンツとは10.5ゲームはなされて単独5位。
◎ホークス1回戦……1−1
苦手杉内を打ち崩せないまま7回まで無得点。さらに8回にはファルケンボーグにも抑えられた。先発の久保は見事な好投を見せていたが、6回裏に四球を連発して満塁のピンチに小久保に犠牲フライを打たれて1失点。普通こうなら勝ちがつくよね。9回表、馬原が登板。代打の林がレフトスタンドに運ぶ同点ホームラン。その後試合はホークスの摂津、タイガースのウィリアムス、江草、藤川の好投で一歩も引かず、最後まで勝負はつかず。
◎ホークス2回戦……2−3
下柳は3回に自分のエラーも絡んで1点を先制された。しかし、7回裏にホールトンから狩野が同点ホームランを放ち、好投の下柳に負けがつかないようにした。7回裏、1死二塁で下柳は降板してウィリアムスに交代。しかしオーティーズにタイムリーを打たれてしまう。8回表、ファルケンボーグから1死二塁のチャンスを作ると、真弓監督はなんと鳥谷に代えて桧山を代打に送りこむが凡退。8回表、1死二三塁で狩野の内野ゴロの間に桜井がホームインして勝ち越した。延長10回裏、四番手江草が松中にライトスタンドに運ばれてサヨナラ負け。
◎バファローズ1回戦……3−8
初回、金子から関本、鳥谷の連続二塁打で1点先制したが、安藤の調子は悪く、2回裏、1死二三塁で山崎浩に逆転タイムリーを打たれてしまった。5回裏には大引にタイムリーを、6回裏にはまた山崎浩にタイムリーを打たれて降板した。7回表、金本が金子からソロホームランを放ち、二番手清水も攻めたてて代打今岡の併殺の間に3点目を加えたが、その裏に渡辺、江草の左右リリーバーがラロッカ、岡田のタイムリーで簡単に3点を与えてしまう。8回裏には筒井が塩崎の犠牲フライでさらに1点を失い、打線に跳ね返す力もなく、連敗。
◎バファローズ2回戦……7−3
初回、小松から鳥谷が前日に続く先制タイムリー。3回表には金本の二塁打でさらに1点追加。3回裏、藤本のエラーなどで1点を返された。4回表には林がホームランでまた突き放す。能見はこの試合は調子悪く、5回裏、大村、大引の連打の後、フェルナンデスにそこしか打てないというコースに投げて同点タイムリーを打たれた。7回表、ボーグルソンから金本と新井の連続タイムリーで勝ち越し、8回表に川越から狩野がタイムリー。9回表には吉野から新井が犠牲フライと着実に加点して、アッチソン、ウィリアムス、藤川のリレーで逃げ切った。ヒーローインタビューは金本。
◎マリーンズ1回戦(中止)……0−0
福原と小林宏が先発。両投手とも一度ずつピンチを迎えるもよく踏ん張り、投手戦の様相を見せてきたところで、4回裏、1死で打者金本の時に雷雨。豪雨で甲子園のグラウンドには水が浮き、試合は中止に。2日後の予備日に試合が設定されることになった。この日、元ライオンズのブラゼル内野手の来日が明らかになり、来日してすぐにタイガースと契約を結ぶことになった。
◎マリーンズ1回戦……4−3
久保と清水の投げ合い。両者とも立ち上がりはよくなかったが回を追うごとによくなり、5回まで無失点で切り抜けた。しかし、6回表に久保はサブローのヒットと井口への四球でピンチを作り、大松のタイムリーと里崎の犠牲フライで2点を先制された。これで試合が動く。その裏、平野、関本の連打と鳥谷の四球で満塁とし、金本の犠牲フライで1点差とすると、新井がセンター方向へ逆転のスリーラン。アッチソン、ウィリアムス、藤川とつなぐも7回表にはアッチソンがランビンにソロホームランを打たれて1点差と詰め寄られ、9回の藤川も2死からヒットと四球で満塁に。しかし井口を大きなライトフライになんとか抑えて逃げ切った。ヒーローインタビューは久保と新井。
◎マリーンズ2回戦……2−3
予備日ということでローテーションの谷間。先発は移籍後初の阿部。2回表にペニーのタイムリーで1点は取られたものの4回を投げ切って失点はそれだけ。3回裏、小野から関本と新井のヒットでチャンスを作り、葛城が逆転タイムリーを放つ。このまま江草、アッチソンの好投もあり逃げ切れるかと期待したが、マリーンズはなんとプロ入り初リリーフの成瀬を投入して失点を防ぐ。8回表、ウィリアムスが今江のタイムリーで同点にされ、9回表には藤川が先頭の西岡に二塁打を打たれ、サブローに金本の頭を越える勝ち越しの三塁打を打たれ、まさかの逆転負けを喫した。最後のサブローはキャッチャーフライを打ち上げて狩野が落球、その直後に出た三塁打だけに、一つのミスが大きく響いたということだ。これが野球の怖さか。
愛すれどTigers週間MVP
投手……久保康友 これまで好投しながら報われなかった分も含めてMVPに。これまで勝つ機会がありながら打線に足を引っ張られていた。ひとつ勝ったことで気持ちに余裕が生まれてくれればいいのだが。
野手……金本知憲 長い間調子を崩していたが、交流戦を機に上向いてきた。パの投手は内角を厳しく投げてくるが、がちんと打ち返せ。
次節は甲子園に残ってライオンズ戦。1日移動日を置いて札幌ドームでファイターズ戦という日程。特に札幌でのファイターズ戦は、相手が打撃好調でリーグ首位を走っているチームだけに、自慢の投手陣がしっかりとこれまでのような働きをして意地を見せてほしいものだ。真弓監督も大阪近鉄バファローズで梨田監督のもとでコーチをしていたという因縁もあるので、負けたくないだろう。日本一に輝いた復刻ユニフォームに恥じない試合を見せてほしいものだ。とはいえ、この復刻ユニフォームは、暗黒時代のものでもあるのね。今のところ五分五分というところなので、早くカード連勝のひとつもしてもらいたいですよ。
(2009年5月29日記)