愛すれどTigers


連日の延長12回の熱闘も4連敗

 新潟に新しくできたハードオフエコ新潟球場(ドカベン球場という案もあったらしい。同じ水島漫画やったら新潟出身という設定の「あぶさん」を使うべきでは。あ、あぶさんはまだホークスの現役選手やったか。そらあかんな)のこけら落としとなったカープ2連戦は、内野手のバルディリスが不慣れな外野で再三のエラーをするなどして2連敗。移動日を挟んで甲子園で迎えたジャイアンツ戦は2試合連続延長12回の熱闘を繰り広げたが、惜しくもあと一歩で及ばず2敗1分。今節は4敗1分。通算29勝41敗4分。勝率.414。首位ジャイアンツとのゲーム差は17で5位。なお、藤田太陽投手と埼玉西武ライオンズの水田圭介内野手の交換トレードが決定した。なんで内野手を獲得するかなあ。バルディリスを守らさなければならんという、外野手不足の状態ではないのかね。

◎カープ10回戦……1−8
 福原と斎藤の投げ合いで5回表まで両チーム無得点の締まった試合、のはずが、5回裏に崩れた。ヒットの梵が盗塁、石原のライトへの当たりはバルディリスが弾いて三塁打になり、1点先制される。赤松のレフト前タイムリーで2点目を失う。直後の6回表に1死満塁から鳥谷の内野ゴロで1点を返したが、狩野も内野ゴロで後が続かない。6回裏、二番手江草は梵に右中間を破られ三塁打。そしてワイルドピッチで3点目を失う。続く石原のヒットのあと、三番手渡辺が登板。代打小窪のライトへのフライをバルディリスが落球し、二三塁とされて赤松の走者一掃の二塁打で5点目を失う。赤松はよく打つなあ。タイガース時代にもこれくらい打ってくれればよかったのに。ここで雨が強くなり中断。再開後、東出にも三塁打を打たれて6点目を失った。カープは7回から小松が登板し完全に抑える。8回裏、四番手桟原は四球やヒット、暴投などで2死二三塁とし、栗原の葛城へのライトフライは葛城が落球、走者2人が帰り8点目を記録。なんともしまりのない試合になった。最後は青木高にで逃げ切られた。
◎カープ11回戦……3−1
 初回、ルイスから平野のヒットと関本のバントでチャンスを作り、葛城がレフト前に巧打して先制点。しかし、今季初先発の杉山はその裏栗原に逆転2ランホームランを打たれる。3回裏にはマクレーンにもホームランを打たれ、3失点。4回まで投げて降板した。二番手筒井と三番手能見の好投で追加点は防いだが、3回以降、ルイスから1本もヒットを打てず、三番葛城六番新井という苦心のオーダーも効果なし。
◎ジャイアンツ7回戦……5−7
 岩田が2回に崩れた。亀井と阿部の連打のあと、脇谷のレフト前の当たりは金本が三塁にふつうに送球していればアウトが取れたのに、大きくそれて満塁に。古城のセカンドゴロは関本が本塁に投げてフォースアウトを取ったが、併殺を狙った狩野の一塁送球がそれて悪送球となり、二塁走者が生還。続くゴンザレスに二塁打を打たれて2人生還してこの回3失点。しかし、今日のタイガースは粘る。4回裏、ゴンザレスから関本と葛城の連打とパスボールのあと、金本のタイムリーで1点を返し、ブラゼルのあわやホームランという犠牲フライで2点目。新井と鳥谷の連打で満塁とし、狩野のセンター前タイムリーで同点に追いついた。しかし、岩田平野と連続三振。平野はチャンスにまるで打てず、この3連戦は勝負弱さを見せつけた。直後の5回表、松本のレフト前ヒットは金本がクッションボールの処理を誤り二塁へ進ませてしまう。小笠原の内野ゴロで走者は三塁に進み、ラミレスのサードへの鈍い当たりは内野安打となって不運な勝ち越し点を与えた。続く6回表、脇谷への死球とゴンザレスへの四球でピンチに。坂本の左中間を破る二塁打でさらに1点を追加された。それでも粘るタイガース打線。7回裏、二番手マイケル中村からヒットの狩野を置いて代打の林がライトフェンスに当たる二塁打で返して1点差に。ここで三番手山口が登板。平野はバント空振り、代走藤本は飛び出していて阿部の送球で封殺。平野のヒットと関本の四球で追いすがり、代打高橋光のライト横を襲うライナーは加治前のファインプレーに阻まれたが、金本のショート前の当たりは坂本の前で大きくイレギュラーバウンドして同点タイムリーヒットとなる。さてここからが長い。ジャイアンツは豊田、越智とつぎこみ、タイガースもアッチソン、藤川、江草と投入して一歩も引かず。12回表、能見がラミレスにヒットを打たれると代走鈴木の足を気にして亀井にもヒット。阿部のタイムリーと古城の犠牲フライで決定的な2点を失い、最後は野間口に抑えられて逃げ切られた。
◎ジャイアンツ8回戦……2−2
 安藤は7回無失点の好投。最後まで投げさせてやりたかった。しかし、グライシンガーから4回裏に2死満塁から関本がセンター前に弾き返す2点タイムリーで先制した後、追加点が取れず、7回裏に代打を出したのが分岐点となった。二場手アッチソンは8回に松本へのヒットと小笠原への四球のあと、亀井にタイムリーを打たれて1点差に。真弓監督はここで藤川を投入。ここはなんとかしのいだ。しかし、9回表、先頭の阿部にヒットを打たれバントなどで塁を進められ、松本のミートのうまさでレフト前に持っていかれて同点となる。あとはリリーフ投手総力戦で勝負つかず。
◎ジャイアンツ9回戦……1−2
 下柳は不運だった。5回まで完全に抑え、6回表もテキサスヒットやいいコースに転がった二塁内野安打などでランナーをため、小笠原にこの試合唯一甘く入った球をみごとにライト前にとばされて2点を失った。しかし、能見、アッチソン、筒井はよく粘り追加点は許さず。内海の前に沈黙していた打線だが、二塁打の狩野を関本がレフト前に落ちるタイムリーで返して1点差に。しかし、反撃もそこまで。内海に完投を許し、ベンチから外れた山口と越智を文字通り休ませてしまった。

愛すれどTigers週間MVP
投手……安藤優也 エースだったら信頼して完封させてやったらよかった。それくらい粘り強い力のこもったピッチングだった。
野手……関本賢太郎 勝負強さが際立っていた。勝てなかったが、値千金の一打が目立った。

 次節は甲子園でドラゴンズ戦、東京ドームでジャイアンツ戦。苦しい戦いが続くが、もうそろそろ二軍からいきのいい選手を上げてレギュラー陣に刺激を与えてもいいころ。新井は腰痛の影響があるのではないか。そこらあたりどうなのか。そうでないとこの長期の不振の理由がわからない。ま、とりあえず明日甲子園に行って久しぶりの六甲おろしを歌ってきますわ。

(2009年7月13日記)


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