愛すれどTigers


鳥谷逆転弾、金本決勝打で今季初の対G勝ち越し

 甲子園でのドラゴンズ戦では初戦は代打陣の活躍でとったがそのあと連敗。1勝2敗に終わる。東京ドームでのジャイアンツ戦は初戦、金村暁の好投でゲームを作り、最終回に切り札越智から鳥谷の逆転ホームランで勝ち、2戦目は大敗したものの3戦目には延長10回に金本の決勝打で完封ペースの能見を助けて2勝1敗と勝ち越した。久保田が、矢野が、金村暁が、そして赤星が一軍に戻ってきた。若手の台頭があればいいのだが、これが刺激となってチームに勢いがついてくれればと思う。今節は3勝3敗。トータルでは32勝44敗4分、勝率.421。首位ジャイアンツとは16.5ゲーム差で5位。

◎ドラゴンズ9回戦……5−4
 先発は久保と中田。3回までは両投手が持ち味を出して無得点。均衡は4回表に破れる。久保が先頭の荒木に死球を与え、森野が二塁打でつないでブランコの内野ゴロで1点を先制された。しかし直後の4回裏、関本と金本が死四球で出塁し、ブラゼルがライト前に2点二塁打を放ち逆転。鳥谷もセンター前にタイムリーを放ち3点目を奪った。しかし久保は6回表に荒木、ブランコ、和田のヒットで満塁として藤井に同点タイムリーを打たれた。それでも後続は断ち7回まで投げ切る。7回裏、新井と狩野のヒットでチャンスを作り、代打桧山がレフトへの二塁打で勝ち越しの1点を奪うと、中田は降板。二番手パヤノから代打高橋光がライトへ犠牲フライを放ち2点差とした。二番手アッチソンが8回表に藤井のタイムリーで1点差に迫られたが、9回表、藤川が三者凡退で締めて逃げ切る。ヒーローインタビューは桧山。
◎ドラゴンズ10回戦……1−6
 福原が誤算。2回表に2死から藤井と小池の連打のあと谷繁に四球で満塁とし、小笠原に2点タイムリーを打たれた。4回表には和田にレフトスタンドに運ばれて3失点。5回を投げて退いた。タイガース打線は小笠原に翻弄され、5回裏に二塁打の新井とヒットの鳥谷を塁に置いて代打の高橋光がセンター前にタイムリーを打っただけ。6回途中からは河原、高橋、浅尾とつながれチャンスを新井がことごとくつぶす。7回表には筒井が英智にまさかのライトポール際へのソロホームランを打たれ、8回表には桟原が英智のタイムリー内野安打でさらに失点。9回表には渡辺が森野にソロホームランを浴び、最後はネルソンに抑えられて逃げ切られた。
◎ドラゴンズ11回戦……4−6
 今季初登板初先発の久保田が初回にいきなりブランコのタイムリー二塁打で先制された。しかし、タイガース打線も初回裏、朝倉からブラゼルのタイムリーで追いつく。久保田は打線の援護を守れない。2回表、井端のタイムリー二塁打でまたリードを許した。それでもタイガース打線は2回裏、鳥谷と岡崎の連打などで1死満塁とし、関本の犠牲フライで追いつき葛城のタイムリーで追い越した。ところが久保田は3回表、荒木とブランコに連打され、和田の犠牲フライで同点に追いつかれ、藤井にもヒットを打たれて降板。二番手桟原が英智にライト前にタイムリーを打たれて勝ち越しを許す。4回表には森野の犠牲フライで2点差とされ、降板。二軍落ちが決まった。4回裏、岡崎と林の連打でチャンスを作り、平野の内野ゴロで1点を返したが、後続を断たれて1点のみ。6回以降はドラゴンズお得意の小刻みな継投で得点できず。7回表には四番手ウィリアムスが4四球で押し出しの追加点を与えて試合は決した。最後は岩瀬で逃げ切られ、初戦を取りながら悔しい負け越し。
◎ジャイアンツ10回戦……5−1
 気持ちの引き締まる投手戦。今季初登板の金村暁はパームボールを駆使し2回裏に亀井に打たれたソロホームランだけの1失点で6回を投げ切った。タイガース打線はゴンザレスにてこずり、7回まで投げられ無得点。そのあともオビスポ、山口とつながれ金村暁のあとの江草とアッチソンが無失点で切り抜けてくれたのにもこたえられない。9回表、満を持して越智がマウンドに。1死後、新井が食らいつくような打撃でセンター前に抜けるようなショート内野安打で出塁し、続く鳥谷が初球をライトスタンドに運んで逆転2ラン。狩野もヒットで続き、代打林がライトスタンドへ2ラン。越智はここで降板し、続くM.中村から葛城もソロホームラン。最後は

藤川が余裕の登板で逃げ切った。
◎ジャイアンツ11回戦……4−11
 安藤が初回に亀井の2点タイムリーで先制された。それでも3回表、グライシンガーからこの試合から復帰した矢野のヒットを足がかりに平野、関本の連続タイムリーで同点に追い付く。ところが3回裏、谷のタイムリー二塁打で勝ち越されたあと、脇谷の一塁ゴロをブラゼルが止められずタイムリーとなって4点目を失う。5回表、矢野のヒットを足がかりに平野のタイムリーで1点差と迫ったが、その裏、安藤はラミレスに2ランを打たれてこの回限りで降板。7回表、葛城が二塁打で出塁し、鶴岡のパスボールの間に一気にホームインしたが、反撃もそこまで。リリーフ陣も6回裏にジェンが好投しただけで、7回裏には筒井がラミレスの2ランと亀井のソロホームランで3失点。8回裏には久々の一軍登板となった石川が坂本と小笠原のタイムリーで2失点といいところなく終わった。
◎ジャイアンツ12回戦……1−0
 能見が7回2死にラミレスに初安打を打たれるまで、ノーヒットノーランの快投。とにかくツーストライクと追い込んだら、得意のスライダーとフォークで面白いように三振を取る。9回を投げて2安打完封。これで負けたらどうしようもない。もっとも打線も内海の前に沈黙。満塁のチャンスにブラゼル、新井が連続三振など、あと一打が出ない。試合は延長戦に入り、10回表、二番手クルーンから平野が二塁打。そして金本が右中間を破るタイムリー。この1点で試合は決まった。10回裏には藤川ががっちりと抑えてついに今季ジャイアンツ戦初めてカード勝ち越し。ヒーローインタビューは能見と金本。

愛すれどTigers週間MVP
投手……能見篤史 あわやノーヒットノーランの好投に尽きる。一時は先発からリリーフに回ったりと苦しい時期もあったが、これで岩田と並ぶ先発左腕のポジションは確定したか。いやしびれる投球でした。
野手……金本知憲 ランナーに出たらブラゼルの打球をふくらはぎに当ててしまう、打席に立てば内海から手にデッドボールを受ける。満身創痍の中、それでもここというところで決勝打を打つのだから、本当にすごい。

 甲子園に戻ってスワローズと3連戦し、オールスター休みに入る。せっかくジャイアンツに勝ち越したのだから、勢いをつけて一気に連勝といきたいところだが……。とにかく打線のつながりをどうすれば取り戻せるのか。スワローズのコツコツ攻撃をよく見て手本にしてほしい。オールスターには金本と藤川しか出場しないのだから、その他の選手はしっかりと練習するなりリフレッシュするなりしてほしいものである。

(2009年7月20日記)


目次に戻る

ホームページに戻る