オールスター前の甲子園でのスワローズ戦。2戦目を雨で流し、2試合となりどちらも拙攻また拙攻でことごとく得点機を逸し2連敗。2戦目、四球で途中退場した鳥谷にかわった大和がプロ入り初安打を含む2打席連続ヒット。使えば結果を出すのだ。若手が伸びてこないのはいい選手がいないからではなくチャンスを与えないからだと思う。オールスターに出場したカープの赤松は、タイガースではあくまで赤星の控えという位置づけで、チャンスを与えなかった。しかし、働き場所を得た今、FAで来た新井よりものびのびと活躍している。この現状をフロントは、ベンチはどう見ているのか。そのオールスターは、タイガースからは選手間投票で選出された金本と監督推薦の藤川のみ。金本は札幌ドームの第1戦ではDHで出場してノーヒット。マツダズームズーム球場の第2戦ではヒットを放って貫録を見せた。藤川は第2戦に登板し、マリーンズのサブローにホームランを打たれてオールスター初失点を喫した。なんともさみしい球宴であった。今節は2敗。前半折り返し時点で32勝46敗4分、勝率.410。首位ジャイアンツとのゲーム差は18.0と開き、5位。
◎スワローズ11回戦……2−3
下柳と矢野の40代バッテリーが先発。これはプロ野球史上初だという。もっとも矢野のリードは相手に読まれていたのか要求したコースに投げて打たれるケースが目立った。先制したのはスワローズ。2回表、川島慶のソロホームランを浴びる。川島慶はタイガース戦に特によく打つ。対策を講じなければならないだろう。4回表にはデントナを歩かせガイエルにヒットでつながれ、畠山の犠牲フライで2点目を奪われ、5回表には1死満塁から福地の犠牲フライで3点目を失った。傷口を大きく広げたわけではないが、じわじわと加点されるのはこたえる。スワローズのユウキは決して調子がよかったわけではないが、初回に1死満塁でブラゼル、新井が連続三振。3回裏にはヒットの赤星を関本が送ったが、金本三振ブラゼル内野ゴロ。5回裏、1死二三塁として金本が犠牲フライを放ちやっと1点返す。7回裏には三番手イ・ヘソンから関本が四球と暴投でチャンスを作り、新井のタイムリーで1点差としたが、なぜか新井が盗塁を試みアウト。せっかく流れが傾きかけてたのを止めてしまった。最後は松岡、イムの必勝リレーで逃げ切られた。
◎スワローズ12回戦……0−5
11安打も打てば悪くても3〜5点くらいは入っていそうなものだが、館山に完封負け。初回はヒットの赤星が牽制死。2回は先頭のブラゼルのヒットを新井が併殺でつぶす。4回は先頭の金本のヒットをブラゼルでつぶし、それでも新井と大和の連打と狩野の四球で満塁のチャンスを作ったが代打林は平凡な一塁ゴロ。5回には平野がヒットで出たが葛城が併殺。これでは点は取れません。併殺を食らわないようにランエンドヒットを試みるとか、策はなかったか。岩田が先発したが初回にデントナに先制タイムリー。3回にはなななんと先頭の田中を三振に打ち取ったが狩野が取りこぼした上に一塁に悪送球して生かせる。福地がヒットで続きデントナのタイムリーを呼ぶ。続くガイエルは三振の際に審判に暴言を吐いて退場。ところが宮本にタイムリーを打たれて4回3失点で降板。二番手ジェンは5回表にガイエルの代役飯原にホームランを打たれ、7回表には福地に盗塁を許しデントナのタイムリーで5点目を失った。関本が故障欠場し、鳥谷も死球退場という危機に大和が2安打して守備だけではないところを示したのが救いか。
愛すれどTigers週間MVP
投手……該当者なし 打線が売ってくれないから抑えねばというプレッシャーがどの投手にも襲いかかってる感じ。もっと大胆に、思い切った投球を!
野手……大和 代走と守備固めばかりで打席に立つことが少なかったが、少ないチャンスをものにした。初安打はテキサス性の当たりだったが、2本目は三塁線を鋭い打球で抜いたもの。二軍では大和より打率のよい野原将など、これならばチャンスを与えればけっこう結果を出すのではないか。
リーグ戦再開は甲子園でベイスターズ、ジャイアンツと6連戦。オールスター期間中の練習では育成選手の野原祐を一軍に帯同して支配下登録した。どうせなら即一軍登録して何度が打席に立たせてみれば面白いのに。それで結果が出なくてもファンは納得してくれると思う。とにかくなにか空気を変える手を打ってほしいものだ。でないと現在の固定された一軍メンバーが危機感を持たないのではないか。とにかく後半戦は悪くても5割くらい維持してくれれば、そのうち波がくるだろうし。
(2009年7月27日記)