愛すれどTigers


赤星引退

 泣いたよ。  さっぱりした表情で引退を発表する赤星選手 を見てたら。

「とにかく赤星が塁に出ることですよ」  どの放送局のどの解説者も異口同音にこう言うたもんや。
 2001年からこちら、実はタイガースは「赤星のチーム」やったのかもしれん。赤星がファールで粘る。粘る。粘る。四球をもぎ取る。そしてリードオフ。相手投手は一塁に気が行って打者に集中でけへん。そこを金本が、アリアスが、シーツが、鳥谷が、新井が、狙い打つ。
 平野ではあかんのや。盗塁せんもん。走らへんねん。狩野の方がリードオフするぞ。
 センターの守備では、確かに新庄と比べると肩の強さでは見劣りしたけれど、守備範囲の広さ、打球に対するカンでは負けてへん。
 赤星がセンターを守ってたから、金本も安心して守れてたんやと思う。
 今朝のスポーツ紙でコロラド・ロッキーズのマット・マートン外野手を獲得したと報道され、それが一番打者のタイプやと解説されてたから、「赤星の復帰はまだ延びるんかなあ」と漠然と思うてた。引退に備えて獲得したんや。そうやったんや。
 柴田よ、浅井よ、赤星に負けない一番打者として一本立ちしてくれ。そして「赤星のタイガース」とは違う新しいタイガースを作ってくれ。
 それが雄図むなしく引退を決意した赤星への最大のはなむけになるはずや。
 そして、赤星さん、お疲れ様でした。ありがとう。

 さようなら。


(2009年12月9日記)


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