リーグ戦の再開は横浜球場のベイスターズ3連戦。緒戦を雨で流したが、仕切り直しの1試合目は久保の好投などで上々の滑り出し。しかし2戦目は投手陣総崩れで大敗。今節は1勝1敗。通算33勝27敗1分で勝率.550。首位ジャイアンツと3.5ゲーム差で2位。
◎ベイスターズ6回戦……7−3
先発はタイガースが久保、ベイスターズが大家。初回から大家を攻める。鳥谷がいきなりレフトオーバーの二塁打を放つと、平野がバントで送り、マートンのショートゴロの間に鳥谷がホームイン。しかし、ベイスターズもすぐに反撃。1回裏、ヒットの下園を石川が送り、村田のライト前タイムリーで同点に追いつかれる。3回裏、1死から下園がライト線へ三塁打。下園が油断したところを城島が三塁に送球して牽制死。これで流れがタイガースに。4回表、城島のヒットと桜井の四球でチャンスを作り、久保がライト前ヒット。ライトの下園がお手玉をしている間に城島が生還する。さらに鳥谷の高いバウンドの内野ゴロの間に桜井がホームイン。平野が走者一掃の二塁打をレフト後方に放ち、一挙4点を奪った。5回表、新井がレフトスタンドに、ブラゼルがライトスタンドに連続ソロホームランを放ち、試合はタイガースのペースに。6回裏、久保は村田のヒットとスレッジ、大西の連続四球で満塁に。橋本のライト前ヒットで2点を返された。7回裏からは渡辺、西村、上園のリレーでベイスターズ打線を封じてリーグ戦再開の初戦を飾った。真弓監督はこの試合で監督として100勝。ヒーローインタビューは頼れるエース、久保。
◎ベイスターズ7回戦……6−14
先発はフォッサムと清水。初回、いきなり初球を鳥谷がライトスタンドに運びタイガースが1点先制。しかし、直後の1回裏、フォッサムは先頭の下園を歩かせ内川のレフトスタンドへの2ランで逆転された。2回裏にはカスティーヨのソロホームランでさらに1点。4回裏にはスレッジのソロホームランのあと大西の内野安打やカスティーヨのヒットでランナーをためて清水にライトへの犠牲フライを打たれてさらに1点追加。とどめは下園のレフト線へのタイムリー二塁打で、この回3点を失い6失点でマウンドを降りた。5回裏、タイガースが反撃。内野安打のマートンを置いてブラゼルが4試合連続の2ランをうまくレフトスタンドに運ぶ。しかし、流れはそう簡単にはこちらに来ない。二番手筒井が5回裏にスレッジにタイムリーを打たれ、代わった上園が大西と武山に連打を浴びてせっかくもらった2点をはきだす。6回裏からはベテラン金村暁が今季初登板。しかし、石川と内川の連打のあとスレッジにこの日2本目の3ランをライトスタンドに打ちこまれる。金村暁は7回裏も続投。カスティーヨの二塁ゴロをジャンピングスローした平野が悪送球。代打藤田、下園にそれぞれポテンヒットを続けられ、石川の二塁打で2点。2死を取ったあとスレッジと大西に連続四球で押し出しの1点を加えられ、この試合のあと二軍落ち。タイガース打線は8回表、小林太から金本が代打2ランを、9回表、江尻からブラゼルがこの試合2本目のソロホームランと反撃したが、いかんせん投手が点を取られ過ぎた。今季ワーストの14失点。フォッサムは投げてみないとわからない。そのフォッサムをローテーションに入れなければならない苦しさ。
愛すれどTigers週間MVP
投手……久保康友 前節に続いて今節も安定した投球でリーグ戦再開を飾った。山口投手コーチも久保投手コーチも口をそろえて「うちのエース」と呼ぶが、まさしく投手陣の柱となっている。
野手……クレイグ・ブラゼル こちらも前節に続いて絶好調。ジャイアンツの阿部が3試合4ホーマーで原監督から「神の領域」と呼ばれたそうだが、2試合3発で阿部に1本差をつけてホームランダービーのトップに立つブラゼルは神を超えているというわけだ。
二軍から高卒4年目の横山が昇格。再度スローから速球を投げ込むという。フォッサムを出して打たれるのなら、横山を投げさせて打たれた方が得心がいく。次節は米子でカープ戦、そして神宮でスワローズ戦と遠征が続くが、打線は好調なだけになんとか投手陣に踏ん張ってほしいものだ。
(2010年6月21日記)