愛すれどTigers


榎田がプロ入り初勝利!

 今節からはセ・パ交流戦。京セラドーム大阪でバファローズ2連戦。鳥谷の代役の上本の活躍が目立ったが、平野の負傷が勢いを止めて1勝1敗。福岡ヤフージャパンドームでのホークス2連戦は左腕に続けて完封負け。甲子園に戻ってライオンズ戦。初戦は打線が振るわず。しかし雨で1日流した翌日の2戦目に久々に打線がつながり1勝1敗。今節は2勝4敗。通算13勝18敗の勝率.419で首位スワローズと5.0ゲーム差の5位。はからずも平野の存在感が今のチームを左右していることがはっきりした。3試合連続完封の悪夢もライオンズ戦で払拭された。

◎バファローズ1回戦……5−4
 スタンリッジが初回に梶本勇を歩かせ、坂口のショートゴロは内野安打に。ヘスマンのタイムリーで先制された。3回表、1死から平野がヒット。上本がレフト線を破る二塁打で同点とし、指名打者の鳥谷は四球。新井貴がライト前に勝ち越しのタイムリー。さらに金本にもライト線への2点二塁打が出て3点差に広げた。しかし、直後の3回裏、T−岡田のライトスタンドへのホームランで2点差に。4回表、俊介のヒットを平野が送り、上本がレフト線に二塁打を放ち再び3点差とする。6回裏、スタンリッジは1死からヘスマンを歩かせ、北川のヒットでピンチを作り、バルディリスのタイムリーで2点差に迫られ降板、二番手の渡辺も田口を歩かせ大引にタイムリーを打たれて1点差とされた。しかし、下山を打ち取って難を逃れると、榎田、小林宏、藤川球とつないで逃げ切り、交流戦の初戦を勝利で飾った。ヒーローインタビューは2試合連続の上本。
◎バファローズ2回戦……0−2
 フィガロの荒れ球を絞り切れず、打線は完封されてしまう。ヒットは打ちランナーをためるのだが、決定打が出ない。特に惜しかったのは初回。先頭の平野の二塁打、上本のヒットで平野はホームを突くが、坂口の好返球で刺される。この時平野は足を痛めて退場。これで前の試合からの勢いが断たれた。岩田は初回から苦しむ。二塁打の梶本勇を田口のタイムリーで返されて先制される。さのあと2四球で満塁としたが、バルディリスをフライに打ち取りなんとか1点でとどめた。2回裏、二塁打の鈴木を大引に送られ、坂口のショートゴロを上本が本塁に送球できず生還を許した。結局失点はこれだけ。初回の攻撃で勢いを断たれたのがすべてだったか。
◎ホークス1回戦……0−4
 ホークスの若手左腕山田の前に打線がもたついている間に能見がつかまる。5回までノーヒットピッチングをしていたが、6回裏、長谷川に初安打を打たれると細川のバントで二塁に進められ、川崎のレフトへの打球は金本が追いつけず三塁打となり先制を許す。本多のショートゴロの間に川崎が生還してあれよあれよという間の2失点。さらに8回裏、また先頭の長谷川にヒットを打たれ、またまた細川に送られ、またまたまた川崎がレフトに狙い撃ち。金本が弾いて三塁打となり3点目を失うと、本多に四球を出して福原に交代。本多の盗塁に城島が悪送球して川崎が生還し4点目を失った。結局山田を最後まで打ちあぐんで2試合連続完封負け。
◎ホークス2回戦……0−7
 苦手の杉内の前に手も足も出ず。わずかに3回表、この試合先発の新井良と柴田のヒット、上本の四球で2死満塁としたが三番に入った関本がセカンドゴロでチャンスを逸した。久保は3回裏、長谷川のホームランで先制されると、6回裏、ヒットの本多を内川の三塁打で返されると、カブレラにもタイムリー、小久保にセンター前に弾き返されたところで榎田にスイッチ、多村にレフト前に打たれ、松田のタイムリーと長谷川の犠牲フライでこの回4失点。7回裏には渡辺が本多の四球、内川の二塁打でピンチとなり、暴投や多村の内野安打などで2失点。9回表、俊介のヒットや関本のヒットでチャンスを作ったが新井貴が凡退して3試合連続の完封負け。
◎ライオンズ1回戦……1−2
 メッセンジャーと帆足の投手戦。5回まで両者無失点と踏ん張る。4回裏、先頭の平野がヒットで出たがマートンは投手への併殺打。5回裏、先頭の金本のヒットは城島の三塁への併殺で帳消し。6回表、ライオンズはフェルナンデスの左中間スタンドへのソロホームランで先制。しかし直後の6回裏、代打鳥谷と平野のヒットで2死1三塁。平野が盗塁を試み、捕手の銀仁朗が二塁へ送ると狭殺プレーとなる。その間に三塁走者の鳥谷が生還して久々の得点を入れ同点とする。タイガースは榎田、藤川球を投入して打線の奮起を待つ。しかし、7回裏、先頭のマートンが四球を選ぶが新井貴は投手への併殺。8回裏、先頭の城島が四球で出塁しても今度はブラゼルがセカンドゴロ併殺。帆足の術中にはまりっぱなしだったが、9回裏、代打関本のヒットを足がかりに1死満塁のチャンスを作るが、新井貴はセカンドゴロ、代打新井良のヒット性の当たりもサードの中村に好捕され得点できず。試合は延長戦に。タイガースは小林宏を投入。10回表はきっちり抑えたものの、11回表、1死から中島にヒットを打たれ、中村の打席でフォークを暴投、焦った城島が二塁に投げて悪送球。ランナーを三塁に進めてしまう。2死は取ったがフェルナンデスは敬遠。代打平尾にレフト前に弾き返されて決勝点を許した。11回裏、岡本篤から代打桧山がヒットを放つが代打林がショートゴロ併殺。なんと5併殺というムダ打ちで得点機をことごとくつぶすというきつい敗戦となった。
◎ライオンズ2回戦……5−3
 先発は下柳と西口の両ベテラン。両者ランナーを出しつつも打たせて取る老獪な投球術で持ち味を発揮。先にとらえられたのは下柳。4回表、先頭の片岡にレフト前に運ばれ盗塁を許し、続く栗山のレフト横を破る二塁打で1点。さらに中島にもセンター前に弾き返されて2点目を失った。しかし、この日のタイガース打線はこれまでとは違う。直後の4回裏、先頭の新井貴が左中間スタンドにソロホームランを叩きこんで1点差とすると、続く金本は四球を選び、城島のライト前ヒットでランナーをため、ブラゼルはあわやホームランという右中間金網状部にあたった跳ね返る二塁打で同点に。上本のライトへの犠牲フライで勝ち越す。ここで下柳の代打に送られた鳥谷が二番手の左腕星野から四球を選び、平野のライト前ヒットで2点差をつけた。5回表、二番手の小嶋がヒットの秋山を銀仁朗に送られ、片岡のレフト前タイムリーで1点差とされたが、後続を断ち、福原、榎田へとつなぐ。タイガース打線も三番手平野、そしてミンチェの前に追加点を奪えなかったが、8回裏、ブラゼルがヒットで出て代走新井良を上本がバントで送り、代打桧山のヒットで2死一三塁に。5番手グラマンから平野がレフト前に貴重な追加点となるタイムリーを放ち2点差に。9回裏、藤川球が3人で締めて連敗脱出。理想的な試合展開だった。ヒーローインタビューはプロ入り初勝利の榎田と2打点の平野。

愛すれどTigers週間MVP
投手……榎田大樹 毎試合のようにタイトな場面で登板、ホールドポイントの新人記録を早々と作り、ついにはライオンズ戦でプロ入り初勝利。ただ、このまま1シーズン使い続けると昨年の西村の二の舞になりはしまいかと今から心配である。
野手……上本博紀 鳥谷の代役としてショートを守り、どんどん経験を積んでいる。バファローズ戦の2打点のほか、バントやファールでの粘りなど、いやらしい打者として相手に意識される存在になりつつある。。

 次節は全く調子の上がらないマリーンズを甲子園に迎える。打線が上向きになってきたため、ここで勢いをつけたいところ。Kスタに移動してイーグルスとの連戦では星野監督との対戦が話題になりそう。こちらもあまり調子はよくなく、東北のイーグルスファンには悪いけれど、この連戦でしっかりと勝ちパターンを確立しておきたい。次節はかなりチャンスなのである。鳥谷の復帰まで、とにかく全員がつないでいくしかない。

(2011年5月24日記)


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