今節は鬼門ナゴヤドームでのドラゴンズ３連戦。前節のジャイアンツ戦と同様、連日の熱闘で五分五分の戦い。結果もやはり１勝１敗１分と全くの互角。鬼門のナゴヤドームで互角ならば、次の甲子園ではタイガース優位に決まってる。それにこの連戦でナゴヤドームの試合はすべて予定終了なのであった。甲子園球場にもどってベイスターズとの連戦は台風のため２試合を流し、さらに雨中の試合で中断をはさみながら結局コールド負けで１敗。今節は１勝２敗１分。通算４９勝４９敗５分の勝率．５００。それでも首位スワローズと４．０ゲーム差で４位。２位から５位まではなんと２．０ゲーム差の中にひしめく大混戦である。
◎ドラゴンズ１６回戦……６−３
ドラゴンズ先発のネルソンを初回につかまえる。平野がライト線へ二塁打を放つと柴田が送り、鳥谷のライト前ヒットで１点を先制した。一方、タイガースの先発は岩田。２回裏、制球を乱す。ブランコの足元に死球を与えると、和田には四球。森野のバントを岩田は三塁に送るがセーフ。野選となって無死満塁。谷繁はサードゴロで本塁でホースアウト。井端は空振り三振。ネルソンを打ちとれば無失点で切り抜けられるところだったがなんとストレートの押し出し四球で同点に。荒木をショートゴロに打ち取りなんとか同点でとどめた。均衡が破れたのは６回表。先頭の平野がヒットで出塁し、柴田が送りバントを成功させる。鳥谷は敬遠気味の四球。新井貴のサードゴロは森野の前で大きく弾みレフト前に転がるタイムリーとなった。さらに７回表、先頭の森田がライト線に二塁打を放つと、藤井彰のセカンドゴロで代走の大和が三塁に進む。ここで代打桧山が告げられ、ネルソンは降板。二番手小林正から左対左となるも桧山をそのまま打たせる。桧山はライト前にみごとなタイムリー。２点差となった。二番手渡辺が７回裏を三人で打ち取ると８回表に打線が奮起。三番手伊藤は先頭の柴田を一塁ゴロに打ち取ったがブランコが悪送球。柴田を塁に置き鳥谷三振のあと新井貴は四球を選ぶ。マートンのライト線を抜ける二塁打でまず１点。俊介の投手強襲安打でさらに１点。大和のセンターへの犠牲フライで大きな３点目が入った。このまま楽勝で逃げ切るかと思われたが、三番手の榎田が誤算。先頭の荒木に二塁打を打たれ、内野ゴロで三進。平田のサードゴロを大和がエラー。これで１点を失い、ブランコ三振のあと和田のセンター前タイムリーで２点目を失う。森野に四球を与えて２死一二塁としたところで福原にスイッチ。服らは暴投でピンチを拡大したが谷繁を一塁ゴロに打ち取りなんとか切り抜けた。９回裏、藤川球は１死から代打野本を歩かせ、荒木のヒットで一三塁に。大島はショートの後ろへのテキサス性の当たりだったが鳥谷が背走して好捕。平田を歩かせて満塁となったが、ブランコを高く上がるショートフライに打ち取り辛くも逃げ切った。ヒーローインタビューは先発勝利の岩田。
◎ドラゴンズ１７回戦……１−４
タイガース打線が苦手のチェンに対し初回に攻め込む。先頭の平野がセンター前にヒットを放ち、続く大和は送りバントを２回ファールにしてしまったがエンドランに切り替えライト前ヒットで無死一三塁。鳥谷がセンターの頭を越すかという当たりを大島に好捕されたがこれが犠牲フライとなり先制の１点を奪われた。しかし、前回のナゴヤドームで好投した能見が今日は不調。初回は三者凡退に抑えたが２回以降は毎回ランナーを背負い先発野手全員にヒットを打たれてしまう。２回裏、ブランコのサードゴロをこの試合久々の三塁守備についた関本が好捕したが送球がそれ、一塁に入った新井貴が取り切れず内野安打に。和田は打ち取ったが平田にもヒットを打たれ、谷繁のレフト前ヒットでブランコにホームインされ同点に。４回裏、先頭の和田にセンターオーバーの三塁打を打たれ、平田は浅いライトフライに打ち取ったが、谷繁には四球。井端のライト前ヒットで１点負け越す。続くチェンのバントは投手前の小フライ。能見が機転を利かせて落球し、谷繁を三封、チェンは走っておらず一塁に転送して併殺に。しかし、このプレーも流れをタイガースに引き戻すことはできず。７回裏、先頭の代打小池に四球を与え、荒木のバントはまたも小フライ。小宮山がやはり併殺を狙ってわざとワンバウンドで取ろうとしたが、ファンブルしたため二塁には投げられず一塁に送ってバント成功。小宮山にはいい経験になったのでは。大島のレフト前ヒットで一三塁とするも、森野のセカンドゴロは前進守備の上本がホームに素早く送球して小池はアウトに。しかし続くブランコにセンター前に弾き返されて大島が生還、大きな１点を失った。能見は和田に四球を与えて満塁としたところで降板。二番手の福原も平田に押し出しの四球を与え、決定的な３点差となる点を与えてしまう。こうなるとドラゴンズペース。８回表は浅尾に完璧に抑えられ、９回表は切り札の岩瀬から先頭の鳥谷が技ありのセンター前ヒットで出塁したが、新井貴がショートゴロで併殺。マートンも力のないセカンドゴロで試合終了。鬼門ナゴヤドームでは１点を先制したくらいでは流れをこちらのものにはできないのであった。
◎ドラゴンズ１８回戦……３−３
スタンリッジは苦しい投球。２回裏、和田の二塁打などで２死満塁としたがソトを三振に打ち取る。その後も毎回のようにランナーを背負いながらもなんとか無失点に。一方、タイガースに強い外の投球にタイガース打線は翻弄される。不振の新井貴を７番に下げ、関本をプロ入り初めてという４番に入れる苦心のオーダーも実らず、６回表まで散発の３安打に封じ込められていた。６回裏、ついにスタンリッジがつかまった。ヒットの和田と四球の平田を井端のバントで二三塁に進められ、代打野本に不用意に投げた甘い球をライト線の二塁打にされて２点を失う。さらに荒木にもセンター前に弾き返され３点目を与え、この回限りで降板。しかし、あとをつないだ渡辺と榎田が好投し、味方の反撃を待つ。７回表、先頭の鳥谷がレフトオーバーの二塁打を放つと、関本がセンター前に弾き返して１点を返す。ここでドラゴンズはソトをあきらめ鈴木にスイッチ。マートンが四球を選び、狩野のピッチャーに取らせるバントは処理を焦った鈴木がファンブルしてどこにも投げられず無死満塁に。新井貴はライト前に落ちるタイムリーで１点差に迫る。代打桧山に期待がかかったが、ここで登板した浅尾に併殺打。代打柴田は三振で追いつけず。９回表、切り札岩瀬から狩野が左中間に飛ぶ二塁打を放ち、新井貴のレフト前のヒットでついに同点に追いついた。９回裏には藤川球が登板、大島と森野をそれぞれ三振に打ち取るとブランコはセカンドフライで試合終了。鬼門ナゴヤドームで３点のビハインドをはねかえしたのは大きな収穫であった。
◎ベイスターズ１７回戦……０−２
台風の影響で２試合流し、この試合も試合前に強い雨が降り、２５分遅れの開始。２試合先発をスライドした久保が初回に失点。ヒットの下園を石川に送られ、村田のレフト前ヒットで返される。しかし、久保はランナーを出しながらも粘りの投球でさらなる失点を防ぐ。ベイスターズの先発は天敵三浦。初回、柴田のヒットと鳥谷の四球でチャンスを作るが４番の関本がサードゴロ併殺。雨のために足元が悪いなか、両チームの内野手がゴロをなんとかさばく好プレーもあり、試合内容は緊迫したものに。ただ、間断なく降る雨が水を差す。４回表を終わったところで４０分の中断。それでも三浦も久保もベテランらしく自分の投球を続ける。久保は５回を投げ切って降板。二番手の小嶋も好投。しかし、８回表、三番手の渡辺がヒットの下園を石川に送られ、またも村田にレフト前にタイムリー。２点差とされたところでさらに雨が強くなり、またも中断。そのまま主審の友寄がゲームセットをコール。雨のなか強行しながらもコールド負け。天敵三浦の復活はシーズン終盤に向けて痛い。
愛すれどTigers週間ＭＶＰ
投手……岩田稔 鬼門ナゴヤドームで初戦を取る好投。この勝利で今節は勢いがつくと期待したのだが。逆にこの１勝がなければ……という意味でも大きな勝利だった。
野手……鳥谷敬 かなり調子が上向きになってきた。特に平野が出塁して鳥谷が返すという先制点の形をきっちりと作れているのが大きい。これで４番以降がうまく機能してくれればもっと得点できるのだけれども……。
次節は甲子園と京セラドームでカープ３連戦。Ａクラス入りの可能性を残して食い下がっているカープをなんとか突き放したい。そしてお得意様の首位スワローズと神宮球場で３連戦。なめてはいけないけれど、とにかく先取点を取って相手の弱気を誘うことが大事だ。ここでまた３つ勝てれば面白くなるのだが。
（２０１１年９月５日記）
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