リーグ戦が再開された。初戦の長野オリンピックスタジアムの試合を雨で流したため、横浜スタジアムでベイスターズ2連戦。初戦はメッセンジャーが独り相撲で自滅して敗れ、2戦目は藤浪が疲れからか本来の勢いを出すことができず2敗。今節は0勝2敗。通算で35勝27敗2分。勝率.565。ジャイアンツもドラゴンズに連敗したため差は大きく開かなかったことだけが救いだ。首位ジャイアンツとのゲーム差は3.0での2位。
◎ベイスターズ7回戦……3-5
ベイスターズの先発藤井秀の立ち上がりを攻める。1死から大和がライト線へ二塁打。鳥谷とマートンが四球を選んで満塁に。しかし新井貴はセカンドフライに倒れる。高山の押し出し四球で1点を先制したものの、新井良はセカンドゴロで、藤井秀を一気に叩くことができなかった。タイガースはメッセンジャーが先発。1回裏、先頭の石川にセンター前ヒットを打たれると、続く梶谷にもライト線に二塁打。無死二三塁から、モーガンとブランコは連続で内野ゴロに打ち取るが、その間に走者が一人ずつ生還してあっさりと逆転を許した。タイガース打線は藤井秀を打ちあぐみ、1点差が重い。4回裏、メッセンジャーが打たれる。高城のセンター前ヒット、メッセンジャーのボークで二塁に進まれ、藤井秀の投手前バントは焦ったメッセンジャーが三塁に送り、野手選択となって無死一三塁に。石川の左中間を深々と破る三塁打で2点を追加され、メッセンジャーはこの回限りで降板した。5回表、ついに藤井秀を攻略。1死から大和がショートへの内野安打で出塁すると、鳥谷は四球を選び、マートンの打席で藤井秀が暴投してそれぞれ塁を進める。このチャンスにマートンがレフト線を深々と破る二塁打で走者を一掃し、1点差に追いついた。新井貴のライトフライでマートンはタッチアップせずに二塁に残った。これが後で大きく響く。高山のサードへの内野安打で一三塁とし、新井良の四球で満塁に。勝利投手の権利を得る目前で藤井秀は降板。二番手大田の前に藤井彰がショートゴロに終わり、逆転の大きなチャンスを逃した。ベイスターズはそのあとは大原、井納と中継ぎが踏ん張る。タイガースも筒井、渡辺、加藤とつないで追加点を与えなかったが、8回裏に安藤が先頭の高城にセンター前ヒットを打たれ、代打内村のバントと石川のセカンドゴロで2死三塁に。山崎の一二塁間の当たりは西岡がよく追いついたが、完全に捕球できず、倒れ込んだまま送球もならず、内野安打で高城の生還を許し、決定的な1点を追加された。9回表、ソーサに対し2死から鳥谷の二塁打でチャンスを作るもマートンはショートフライに倒れて逃げ切りを許した。タイガース打線は外野に何度かいい当たりをしたものの相手の好捕に阻まれるなど、流れを相手につかまれてしまっていた。
◎ベイスターズ8回戦……4-6
ベイスターズの先発三浦を初回から攻め立てる。先頭の西岡がレフト線の二塁打で出ると、大和が送る。そして鳥谷が犠牲フライには十分なライトフライを放ったが、荒波のストライク返球に西岡が刺されて先制のチャンスを逸した。直後の1回裏、タイガースの先発藤浪は先頭の石川を歩かせ、ブランコにライトスタンドに2ランを叩きこまれた。他タイガース打線も反撃。3回表、新井良がレフトスタンドにソロホームランを、西岡はライトスタンドにソロホームランをそれぞれ放りこみ、同点に。しかし、味方の作ってくれた流れを藤浪はつかめない。3回裏、先頭の石川にまたもや四球。モーガンにも四球、ブランコには肘に当たる死球で1死満塁とされ、ワイルドピッチで1点をリードされる。中村紀は三振に打ち取ったものの荒波にレフト前に流し打ちのヒットを打たれる。マートンはスライディングキャッチを試みるもパウンドを合わせられず打球はフェンスに到達し、走者一掃の二塁打となり3点差に。藤浪は5回で降板。渡辺、ボイヤーとつないで7回まで追加点を防いだ。タイガース打線は調子をあげてきた三浦の前になかなか得点できなかったが、8回表に先頭の坂がレフト前に落ちるヒットを放つと、続く日高が一二塁間を破るライト前ヒット。1死後、三浦は降板。二番手井納から代打桧山が四球を選び満塁に。鳥谷の一塁ゴロで二封されたが、その間に坂がホームインし、さらにマートンがレフト前にタイムリーを放って1点差に。三番手大田に対し、新井貴はセンターフライで一気に追いつくことができなかった。8回裏、加藤が先頭の荒波を歩かせ、松本啓のバントで二塁に進めると、高城にライトオーバーの二塁打を打たれ、重い1点を追加された。9回表、ソーサから先頭の伊藤隼が四球を選ぶが、新井良との間のエンドランが失敗し、三振と盗塁死で最後のチャンスを逸し、逃げ切られた。
愛すれどTigers週間MVP
投手……渡辺亮 頼れる中継ぎが復帰。リードされた場面で、なんとか傷口を広げないで次につなぐといういい役割を果たしている。故障で出遅れた分、これからが勝負だ。
野手……該当者なし 昨年までのあと1本、ここ1本の決定打が出ない打線に逆戻りしたようだ。マートンはヒットはよく打っているが走塁ミスもあり、MVPとはいいかねる。久々に猛打賞とホームランで復調の兆しを見せた西岡に期待したい。
次節は富山と金沢でドラゴンズ2連戦。地方球場で今季は結構強い。ジャイアンツに連勝して意気上がるドラゴンズを叩いて再浮上のきっかけにしたい。1日おいて甲子園でカープ3連戦。久々にホームに帰ってきて、気持ちよくプレーしてほしい。新外国人のボイヤーはまだ未知数。それより一軍復帰が予想される秋山の投球に注目したい。
(2013年6月24日記)