愛すれどTigers


藤浪、2年連続の10勝目

 神宮球場でのスワローズ3連戦。初戦は岩崎の好投に打線がこたえてとっが、2戦目は岩田が一発に泣き逆転負け。3戦目は能見のあと少しで完封という投球で勝って2勝1敗。甲子園球場でのドラゴンズ3連戦は、初戦に山井を打ち崩して藤浪が松坂(L)以来の高卒新人2年連続での10勝をあげると、2戦目は雄太をノックアウトし連勝。3戦目は延長11回の死闘も歳内が乱れて失点し、2勝1敗。今節は4勝2敗。今季通算70勝65敗1分で勝率.519。首位ジャイアンツとのゲーム差は7.0と開き2位カープとの差も2.5と開き3位。

◎スワローズ21回戦……5-3
 タイガースの先発は岩崎。1回表、先頭の山田にライト線に二塁打を打たれ、川端のバントで三進。2死後、バレンティンにレフト前タイムリーを打たれ先制される。スワローズの先発ナーブソンに対し、4回までタイガース打線は打ちあぐんだが、5回表にマートンがレフトスタンドに同点ソロホームランを放つ。岩崎は2回の2死満塁のピンチを脱すると、尻上がりに調子をあげ、7回1失点の好投。タイガース打線は8回表にナーブソンをとらえる。先頭の新井貴がレフト前ヒットで出ると、代走柴田を狩野がバントで送る。代打関本の二塁打でついに勝ち越し。代打西岡が四球で出るとナーブソンは降板。二番手松岡は上本を歩かせて満塁に。大和のセンター前タイムリーで2点差に。三番手久古から鳥谷がセンター前に2点タイムリーを放ち、この回4点を奪った。8回裏、タイガースの二番手福原が打たれる。雄平の投手強襲安打と畠山の二塁打で1死二三塁とされると、相川のセカンドゴロで1点を奪われ、ユウイチの二塁打でさらに1点を失い、福原はここで降板。呉昇桓がマウンドに上がり森岡をレフトフライに打ち取ってピンチを断ち切った。呉昇桓は9回裏も三者凡退で逃げ切った。ヒーローインタビューは先発勝利の岩崎。
◎スワローズ22回戦……3-5
 10勝目を狙う岩田が1回裏に先頭打者の山田にいきなりホームランを打たれる。3回裏には山田を歩かせ、盗塁と川端のライトフライで三塁に進められ、暴投で2点目を献上する。4回表、スワローズの先発徳山から福留が1点差となるソロホームランをライトスタンドに運ぶ。5回裏にはヒットの梅野を置いて、2死から大和がライト線への二塁打で同点に。鳥谷もセンター前タイムリーヒットで続き、ついに勝ち越し。しかし6回裏、岩田はヒットの川端を置いて飯原にレフトスタンドに逆転の2ランを打たれてしまう。タイガースは7回から安藤、高宮とつないでスワローズ打線を抑えるが、8回裏に歳内がバレンティンにレフトスタンドにソロホームランを打たれて試合は決した。スワローズは七條、秋吉、バーネットのリレーでタイガース打線を抑えて逃げ切った。
◎スワローズ23回戦……5-0
 スワローズは若い杉浦が先発。1回表、上本がライト前ヒットで出ると大和が送り、鳥谷のセンター前ヒットで先取点をあげる。2死後、マートンが歩き福留のライト前タイムリーヒットで2点目。福留がわざと一二塁間の狭殺出時間を稼ぎマートンをホームインさせようとしたが、マートンはホームで憤死。3回表には二塁打の鳥谷を大和が送り、鳥谷のライト前タイムリーで3点目をとる。タイガースの先発能見は初回から快調に飛ばし、4回表の1死一二塁のピンチも畠山を併殺にとって切り抜け、8回を投げて無失点。スワローズは6回途中で走者を残して杉浦は降板したが、中澤、そして7回はト山本哲に走者を出しながらも抑えられる。しかし8回表、久古からマートンが二塁打を放つと、福留のセーフティバントが決まり無死一三塁とし、坂の犠牲フライで5点目を奪う。9回表、松岡に対し二塁打の上本を大和が送り、鳥谷が歩いて1死一三塁としてゴメスのセンター前タイムリーで5点差に。9回裏は安藤が三者凡退で逃げ切った。ヒーローインタビューは無失点で久々に勝利した能見。
◎ドラゴンズ22回戦……9-3
 タイガースの先発藤浪がまたも初回からピンチ。先頭の工藤を歩かせ、1死後大島のピッチャー強襲ヒットで一二塁とされる。森野はセカンドゴロに打ち取ったが、上本が二塁へ悪送球し、球がファールグラウンドに転がる間に走者はすべて生還し、2点を先制された。しかし、ドラゴンズの先発山井も立ち上がり不安定。1回裏、ヒットの上本を大和が送り、鳥谷は四球。ゴメスのヒットで満塁とすると、マートンは押し出し四球で1点差に。続く福留のセンター前2点タイムリーで逆転した。2回表、堂上直と谷繁の連打、山井のバントで1死二三塁とされ、工藤のセンター前タイムリーで同点に追いつかれる。2回裏、2死から大和と鳥谷の連続四球の後、ゴメスのレフト前同点タイムリーヒットでまたも勝ち越し。3回裏には福留のライトスタンドへのソロホームランでさらに1点を加え、4回裏には二塁打の上本を大和が送り、鳥谷のタイムリーで1点追加。5回裏にはマートンと新井貴のヒットで1死一二塁とし、鶴岡と藤浪の連続タイムリーでさらに2点を追加、山井をノックアウトした。6回裏、二番手若松から2死後にマートンがライト線へ二塁打を放つと、福留が9点目のタイムリーをライト前に運び、試合を決めた。藤浪は尻上がりに調子をあげて7回を投げ切り、8回表は高宮、9回表は松田が好投して快勝。ヒーローインタビューは2年連続10勝をあげた藤浪と3打点で移籍後初めての猛打賞を記録した福留。
◎ドラゴンズ23回戦……7-3
 メッセンジャーが初回に失点。先頭の大島にヒットを打たれ、荒木のバントで二進。2死後森野を歩かせ、平田のショートゴロは内野安打となった上に鳥谷の悪送球で大島が生還する。しかし、タイガース打線も雄太を攻略。1回裏、セカンド荒木のエラーで上本が出塁し二盗、2死後ゴメスのセンター前タイムリーヒットで同点とし、マートンの内野安打でつなぐと、福留がライト前タイムリーヒットを放ち勝ち越す。3回表、藤井のソロホームランで同点にされたが、直後の3回裏、大和の内野安打、鳥谷はサード高橋周の悪送球で無死二三塁に。ここでゴメスがまたも勝ち越しのタイムリーヒットをセンター前に放つ。マートンはショート堂上直のエラーで生き、その間に鳥谷も生還。さらに狩野の犠牲フライでこの回3点を奪った。5回裏にはゴメスがレフトスタンドにソロホームランを放ち、雄太はこの回で降板。6回裏は二番手武藤から上本の死球と大和のヒットで1死一三塁のチャンスを作り、鳥谷のピッチャーゴロで1点を加えた。メッセンジャーは6回限りで降板し、リリーフ陣に後を託す。7回は安藤がしっかり抑えたが、8回表には三番手渡辺が2死から代打松井雅にヒットを打たれると大島にもレフト前に弾き返され、荒木を歩かせて満塁に。藤井に押し出し四球を与えて降板。福原がつないで森野をショートゴロに切って取り、ピンチを脱した。9回表は呉昇桓がきっちり抑えて逃げ切り。ヒーローインビューは今季100打点目をたたき出したゴメス。
◎ドラゴンズ24回戦……3-4
 タイガースの先発岩崎とドラゴンズ先発伊藤の投手戦で始まったが、5回裏に均衡が破れる。先頭の岩崎がライト前ヒットで出ると、大和と鳥谷の連打で1死満塁とする。ここでゴメスがレフト前に2点タイムリーヒットを放ち先制した。しかし、岩崎が直後の6回表に崩れる。2死から伏兵三ツ俣にレフトポール際にソロホームランを打たれると、一気にペースを乱した。藤井とルナに連続四球を与えると、平田のセンター前タイムリーヒットで1点差とされる。さらに高橋周にライト前に2点タイムリーを打たれて逆転された。6回裏、二番手祖父江に対し代打西岡のヒットと上本の内野安打で2死一二塁とし、大和のライト線への二塁打で同点とする。ここからは両チーム継投でしのぐ。ドラゴンズは又吉、福谷が抑え、タイガースは安藤、松田、福原、呉昇桓と抑えて延長戦に。11回表、歳内が1死から藤井を歩かせ、ルナのセンター前ヒットと平田への四球で満塁として降板。交代した高宮は高橋周に犠牲フライを打たれてついにリードを許した。11回裏、伊藤の前に福留がヒットを打ったが、代打狩野、梅野は凡退で逃げ切られた。

愛すれどTigers週間MVP
投手……能見篤史
 なかなか勝てなかった能見が今季最高の投球で8勝目。2ケタ勝利も視野に入ってきた。この調子で残り試合も勝ち進んでほしいものだ。
野手……福留孝介
 ここにきて本領発揮。勝負強さと広角に打ち分けるバッティングで投手陣を助けた。2位浮上、そしてクライマックスシリーズに向けても頼りになる男の復調である。

 次節は横浜スタジアムでベイスターズ3連戦、そして甲子園でカープ、スワローズと相手を変えての連戦。後半苦しめられたベイスターズになんとか勝ち越し、直接対決のカープ戦に勝てば2位浮上の目も出てくる。ここはクライマックスシリーズに向けて正念場となる。勢いをつけていってほしいものだ。

(2014年9月22日記)


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