交流戦最終節は遠征。福岡ヤフオク！ドームでのホークス戦では毎試合投手が踏ん張り活発な打線を相手に接戦を演じて１勝２敗。サヨナラ負けのショックも冷めやらぬまま地元の京セラドーム大阪でバファローズ戦。初戦はメッセンジャーの好投も打線が見殺しにして２試合連続のサヨナラ負け。そのショックを引きずったか第２戦、３戦とも１０失点以上を記録して０勝３敗。１日おいて甲子園で雨天順延となっていたファイターズ戦を１試合。ここでは大物ルーキー在原を打ちこみ勝利。今節は２勝５敗。交流戦通算で１０勝８敗の勝率．５５６。全体では４位。セ・リーグのチームでは唯一勝ち越した。今季通算では３１勝３３敗。勝率．４８４で３位。首位ジャイアンツとの差は２．０ゲームで、リーグ戦再開に向かう。
◎ホークス１回戦……０－５
初回に岩田がつかまる。川島慶、柳田の連打で２死一三塁とピンチを作ると、李大浩のセカンドゴロで二封しただけで川島慶は生還。１点先制される。岩田は走者を出しながらも粘るが、３回裏、ヒットの内川を置き松田宣にレフトスタンドに２ランホームランを打たれる。５回裏、１死から李大浩を歩かせ松田、吉村の連打で満塁とされ、ここで降板。二番手鶴が今宮のセンター前タイムリーで１点は許したが、なんとか後続は断った。横山をはさみ、松田遼が四番手で登板。８回裏、柳田、内川の連打と李大浩への四球で満塁とされ、２死後、今宮を歩かせて押し出し四球で１点を追加され、投手陣が総崩れ。打線は大隣にいいように打たされ、４安打完封。手も足も出なかった。
◎ホークス２回戦……５－４
ホークスの先発中田賢を福留がとらえた。２回表、ライトスタンドに先制ソロホームランを叩きこむ。しかし、タイガースの先発藤浪も直後の２回裏、李大浩にレフトホームランテラスに同点ソロホームランを打たれてしまう。３回表、鳥谷、マートンが四球で出ると、ゴメスが右中間に走者一掃の二塁打で２点勝ち越す。５回表には、ヒットの荒木を置いて鳥谷がライトスタンドに２ランを放ち、４点差と大きく勝ち越す。しかし５回裏、松田宣のレフトホームランテラスへのソロホームランで１点を返されると、ヒットの福田を置いて今宮に左中間に二塁打を打たれ、さらに１点を返された。藤浪は７回裏にも四球の今宮を細山田に送られ、中村彰のセンター前タイムリーヒットで１点差に迫られ、この回限りで降板。タイガース打線は中田賢を６回途中で降板させたものの嘉弥真、森、二保のリレーで追加点をとることができず。８回裏は福原が走者を出しながらも切り抜け、９回裏には呉昇桓が３人で切って取って逃げ切った。ヒーローインタビューは先発勝利の藤浪。
◎ホークス３回戦……３－５
タイガースの先発は岩貞。中村晃のヒット、柳田への死球、内川のヒットで１死満塁とされ、李大浩のセンターへの犠牲フライで１点を失うが、松田宣は三振で最少失点で切り抜けた。ホークスは武田が先発。２回表、狩野のレフトホームランテラスへのソロホームランで同点に追いついた。岩貞は４回裏には内川にレフトスタンドへのソロホームラン、そして５回裏には二塁打の今宮をバントで進められ中村晃のレフト前タイムリーヒットでさらに点差を広げられ、この回限りで降板。６回からは松田遼が無失点で切り抜けて打線の反撃を待つ。ホークスは武田を６回限りで降ろし、パリオス、五十嵐とつなぐ。８回表、五十嵐にタイガース打線が襲いかかる。鳥谷、柴田の連打でチャンスを作ると、１死後ゴメスが歩き満塁に。ここで福留がレフト前に２点タイムリーで同点に追いついた。タイガースは福原、呉昇桓がおさえ、ホークスはサファテ、森福、二保のリレーで延長戦を抑える。延長１１回裏、安藤が２死から李大浩にヒットを打たれると、松田宣にレフトホームランテラスにサヨナラホームランを打たれて接戦を逸した。
◎バファローズ１回戦……０－１
タイガースの先発メッセンジャーはみごとな好投。ピンチは２度。まず２回裏の小谷野、ヘルマンの連打で２死一二塁とされた時。ここは宮崎をショートゴロで打ち取る。９回裏には先頭の駿太を歩かせ、中島のレフト前ヒットで無死一二塁とされたが、Ｔ－岡田をファーストゴロに打ちとり、二三塁とされたが小谷野をファーストファールフライ、ヘルマンを三振に取って９回無失点と堂々たる投球。しかし、タイガース打線は新人山崎福の前に凡打の山。打ちにくい球はないのだが、タイミングが合わない。６回を投げて２安打のみ。７回からは塚原、平野佳、佐藤達のリレーの前に得点できない。延長１０回表は岸田の前に三者凡退。１０回裏、二番手福原が１死から伊藤、西野に連打を浴び、安達のセンター前ヒットを打球処理を焦った柴田がファンブルして、サヨナラの走者がホームイン。２試合連続のサヨナラ負けでメッセンジャーの好投をふいにしてしまった。
◎バファローズ２回戦……１－１５
バファローズはエース金子千尋が先発。対するタイガースは新人の横山。それでも序盤は両チームとも得点が取れず投手戦かと思われた。試合が動いたのは４回表。福留がライトスタンド上段に先制ソロホームランを叩きこむ。直後の４回裏、横山は守る気持ちに入ったか、突如乱れる。いきなり先頭の中島に死球を与えると、Ｔ－岡田にはセンター前ヒットで続かれ、糸井を歩かせて満塁に。谷にも押し出しの四球を与えて同点に。さらに縞田にも四球で逆転を許し、ここで降板。二番手の鶴は伊藤にレフト前タイムリーを打たれ、宮崎に左中間を破られる走者一掃の二塁打で一挙６点のビッグイニングを作られた。５回裏には二番手の小嶋が二塁打のＴ－岡田を伊藤のタイムリーで返され、さらに１点。６回裏、小嶋は安達、小谷野、中島の三連打でもう１点奪われ、糸井にはバックスクリーンに飛び込む３ランホームラン、四球の谷を置いて縞田に２ランホームラン。またも一挙６失点。７回裏は松田が無失点でしのいだが、８回裏には高宮が１死満塁で宮崎のセカンドゴロの間に１点を許し、安達にもライト前タイムリーを打たれてベテランも勢いに呑まれてしまった。タイガース打線は金子千尋に手も足も出ず、７回表に狩野と今成の連打で無死一三塁としたが、梅野と荒木が連続三振。柴田がセカンドゴロで数少ないチャンスをものにできず。８回表には白仁田、９回表には前田に抑えられ、完敗。
◎バファローズ３回戦……１－１０
バファローズの先発西は好調だったが、３回表、１死から藤井のヒット、上本のサードゴロを中島が二塁へ悪送球して一三塁と絶好のチャンスを作る。しかし、柴田のピッチャーゴロで藤井が本塁で憤死。鳥谷は三振とせっかくのチャンスを生かせず、これで流れはバファローズに。直後の３回裏、能見がつかまる。１死から小谷野と中島の連打で一三塁とされ、Ｔ－岡田のセンター前先制タイムリーヒットと縞田の犠牲フライでまず２失点。５回裏、先頭のＴ－岡田のセンター前ヒットに続き、１死後縞田のショートゴロは鳥谷の送球が遅く内野安打に。一三塁から伊藤のタイムリー二塁打でさらに１点。２死後、宮崎に２点タイムリーを打たれて降板。二番手の松田は安達にライトスタンドに２ランホームランを打たれ、試合は決した。６回裏、三番手島本がＴ－岡田、糸井の連打のふと１死後、伊藤に２点二塁打を打たれる。７回表、ゴメスが完封を阻止するソロホームランを放つが、、反撃はそこまで。さらに島本は７回裏には中島にソロホームランを浴び、連日の１０失点。８回表はマエストリに、９回表は白仁田に抑えられ、なすところなく連敗を止められなかった。
◎ファイターズ３回戦……１１－４
ファイターズの先発は有原。ドラフト１位指名したがくじでファイターズにもっていかれた投手である。２回裏、１死から今成が歩くと、上本が粘った末に左中間に二塁打を放ち二三塁とする。鶴岡もファールで粘ってライト前に２点先制タイムリーを放つ。岩田が送り２死二塁とし、鳥谷のレフト前タイムリーヒットで３点目を奪う。タイガースの先発岩田は４回表に中島卓に内野安打を打たれると、田中賢のレフト線のヒットで無死一三塁とされる。ここで中田をショートゴロ併殺に打ち取り、三塁走者のホームインは許したが、大量失点は防いだ。４回裏、先頭の鶴岡が歩くと、岩田のバントは捕手の近藤が二塁へ悪送球し、無死一二塁となる。有原はここで降板。左腕のガラテが登板するが、鳥谷の四球で無死満塁に。代打新井良がセンター前に２点タイムリーを放ち、代走の大和と交代。福留のセンター前ヒットでまたも無死満塁に。三番手白村の前にゴメスはファーストファールフライに終わるが、マートンのピッチャーゴロを白村がホームへ悪送球して２点を追加。今成三振のあと、上本が四球で２死満塁に。ここで鶴岡が左中間に走者一掃の二塁打を放ち、この回だけで７点を奪った。５回からは四番手クロッタに抑えられたが、７回裏、五番手斎藤に対し、ヒットの鶴岡を岩田が送り、大和のセンター前タイムリーでさらに１点を加えた。岩田は低めの球をうまく打たせるいつものパターンで好投。８回表、雨が強く降り始め、コントロールが甘くなる。二塁打の西川を田中賢のセンター前タイムリーで返され、さらに９回表には代打矢野のヒットと岡の二塁打で無死二三塁とされる。杉谷の右中間を破る二塁打で１点を返されると、またも二三塁からレアードのショートゴロの間に三塁走者の生還を許した。しかし、石川亮、西川を連続三振に打ち取り、完投勝利。交流戦を勝ち越しで終えることができた。ヒーローインタビューはプロ入り初という５打点を稼ぎだした鶴岡と完投勝利の岩田のバッテリー。
愛すれどTigers週間ＭＶＰ
投手……ランディ・メッセンジャー 好調のバファローズ打線を向こうにまわして９回無失点の力投。打線が助けてやれず勝利こそつかなかったが、今節の投手陣では最高の投球を見せてくれた。二軍調整前とは別人のようだ。最多勝を取った昨季のメッセがもどってきた。
野手……福留孝介 中田賢からの先制ホームラン。五十嵐からの同点タイムリー。金子千尋からの先制ホームランなど、好投手から効果的な一打を放った。今一番頼りになる打者として、移籍後初めて３番に。リーグ戦再開後もこの調子でベテランが打線を引っ張る。
最終戦に勝利してなんとか交流戦を勝ち越し、ジャイアンツとベイスターズが連敗を続けてくれたおかげで一気に差が縮まった。次節は土曜から甲子園でスワローズと２連戦のみ。３日間のインターバルで、特にマートンがリフレッシュしてくれることを願っている。まずは連勝して５割復帰が目標だ。。
（２０１５年６月１７日記）
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