愛すれどTigers


大失速!優勝争いから脱落

 今節は東京ドームでジャイアンツ戦。岩崎は好投するも菅野の好投で敗れると、2戦目はポレダから得点するもメッセンジャーが打ち崩され2敗。ナゴヤドームでのドラゴンズ戦は秋山が打ち込まれて敗れ1敗。マツダズームズームスタジアムでのカープ3連戦は能見の好投で連敗をストップするも、残りの2戦は苦手の前田健とジョンソンの前に1点を先制するも追加点が取れず逆転負けで1勝2敗。今節は1勝5敗。今季通算では68勝69敗2分。勝率.496で3位。マジック3の出た首位スワローズとは5.5ゲーム差、2位ジャイアンツとは3.5ゲーム差。この大失速でついに優勝争いから脱落。クライマックスシリーズ出場に賭けるしかなくなった。

◎ジャイアンツ23回戦……0-3
 タイガースの先発はジャイアンツ戦初登板の岩崎。浮き上がる速球にジャイアンツの各打者は詰まらされ、フライアウトの山。ジャイアンツの先発菅野は立ち上がりからコントロールに難があり、2回表、タイガース打線がチャンスを作る。1死からゴメスの四球、伊藤隼のセンター前ヒット、藤井の四球で満塁とする。しかし大和、岩崎と連続三振で得点できず。4回表にも福留の四球、藤井のヒットで2死一二塁とするも大和はセカンドゴロでチャンスをものにできない。岩崎は5回まで2安打無失点と好投。6回裏、先頭の立岡にショートへの内野安打を打たれ、片岡のバントで二進。坂本にレフトオーバーのタイムリー二塁打を打たれて1点を先制された。しかし、アンダーソンはサードゴロ、長野はライトフライで最少失点で切り抜けた。7回裏、久しぶりに一軍に上がった松田が打たれる。レフト前ヒットの大田を代打寺内のバントで二塁に送られ、小林の左中間への二塁打で追加点を奪われた。代打阿部に対して三番手高宮をぶつける。ここは阿部を浅いセンターフライ、立岡をセカンドゴロに打ち取って傷口は広げず。8回表には二番手山口に抑えられ、8回裏の四番手歳内もつかまる。2死からアンダーソンを歩かせ、長野のライト前への当たりは伊藤隼がスライディングキャッチを試みるも捕球できず、タイムリー二塁打とされてしまう。3点差で9回表、ジャイアンツは澤村を投入。2死から伊藤隼の二塁打は出たものの、代打関本がライナー気味のセンターフライで試合終了。好投の岩崎を打線が見殺しにしてしまった。
◎ジャイアンツ24回戦……2-3
 タイガースの先発はメッセンジャー。1回裏、片岡に左中間スタンドにソロホームランを打たれて先制された。しかし、ジャイアンツの先発ポレダはこの日はコントロールが不安定。3回表、2死から鳥谷が左中間を破る二塁打を放つと、大和は死球。執拗な内角攻めのあとだけに大和はヘルメットを叩きつけて怒り、ポレダをにらみつける一幕も。福留の打席で鳥谷が三盗に成功し、福留はライト前にタイムリーヒットで同点に追いつく。このあとは両投手の投手戦となり、緊迫した展開となったが、7回裏、先頭の代打亀井にレフト線へ二塁打を打たれ、加藤のバントで三進を許す。代打高橋由は前進守備のセカンドの頭をこえるライト前タイムリーヒットでついに勝ち越された。8回表はマシソンに抑えられたが、8回裏、タイガースも呉昇桓を投入して必死の継投。呉昇桓は三者凡退で切り抜ける。9回表、クローザーの澤村に対し、今成がライト長野のグラブをはじく二塁打で出ると、代走に田上を送り、代打俊介が顔の前に来た速球をバットでよけるようにバントして田上を三塁に進める。代打関本のこれも前進守備の間を抜くライト前タイムリーヒットで同点に追いついた。しかし、後続を断たれて逆転できず。9回裏、呉昇桓は先頭の亀井にライト前ヒットを打たれると、加藤に送られ、寺内にまさかのセンター前サヨナラタイムリーヒットを打たれてしまった。
◎ドラゴンズ25回戦……2-4
 タイガースの先発は秋山。ドラゴンズ和田と谷繁の引退試合という雰囲気に呑まれたか、早々とつかまる。2回裏、和田とエルナンデスのヒットで1死一三塁とされ、谷繁にレフト前タイムリーヒットを打たれる。バルデスにはレフトオーバーのタイムリー二塁打を打たれ、島本に交代。大島には内野安打で満塁とされ、亀澤を三振に取ったところで二神に交代。二神はルナと平田に連続押し出し四球を与えてこの回4点を奪われた。四番手歳内は好投して打線の反撃を待つ。タイガース打線は苦手バルデスの前に走者を出してもなかなか得点できなかったが、6回表にマートンのレフトスタンドへのソロホームランで反撃を開始。1死から江越がレフト前ヒットを放つと、梅野のショートゴロは江越の好走塁もありショートエルナンデスはどこにも投げられない。ここでバルデスから祖父江に交代。代打関本が三振に打ち取られたが、鳥谷のレフト前タイムリーヒットで2点差と迫った。7回表は田島に対して1死満塁と攻めたが新井良が併殺。7回裏は高宮も1死満塁と攻め立てられるが藤井淳をキャッチャー前の併殺にとって両チーム決め手がない。8回表、又吉に対して2死満塁と攻めるも福留はセンターフライに終わる。8回裏、安藤が抑えたが、9回表、浅尾に締められ二桁安打二桁残塁という今季を象徴するような展開で4連敗。
◎カープ22回戦……3-0
 初回、カープの先発福井を攻める。1死から今成がセンター前ヒットで出ると、福留が右中間スタンドに先制の2ランホームランを叩きこんだ。さらに3回表、2死から福留、ゴメスと歩き一二塁とすると、マートンがレフト前にタイムリーヒットを放ち追加点をあげた。タイガースの先発は能見。チェンジアップを有効に使い、カープ打線を戸惑わせる。5回裏、先頭の堂林にヒットを打たれ、2死から代打小窪にもレフト前ヒットでピンチを招いたが、丸を三振に取って無失点で切り抜けた。7回裏には新井貴のヒット、鳥谷のエラー、代打松山への四球と2死満塁と苦しんだが、丸をセンターフライにとってピンチを脱した。カープは6回から戸田、一岡、今村とつないでタイガース打線を抑えたが、タイガースも8回裏には福原が、そして9回裏には呉昇桓の勝ちパターンの継投で逃げ切り、連敗を脱した。ヒーローインタビューは連敗を止める勝利をあげた能見。
◎カープ23回戦……1-2
 カープの先発前田健の立ち上がりを攻める。先頭の鳥谷がライト前ヒットで出ると、今成の高いバウンドのサードゴロで二進。2死後、ゴメスのレフト線へのタイムリーヒットで1点先制した。タイガースの先発岩田はていねいな投球でカープ打線を打ち取り、虎の子の1点を守る。5回の攻撃が明暗を分けた。5回表、1死から梅野がレフト前ヒットを放つと、岩田はバント。これを前田健が素早いフィールディングで併殺に打ち取る。5回裏、1死から前田健がレフト前ヒットを必死の走塁で二塁打とし、丸は四球で1死一二塁に。菊池は三振に取ったが、新井貴にレフト前に体無理を打たれ、同点。エルドレッドには低めの球をすくい上げられてレフトオーバーのタイムリー二塁打で逆転された。前田健はこのリードを8回まで完璧な投球で守り切る。タイガースは6回から歳内、8回は鶴と高宮でなんとかカープ打線を抑えてリードを広げさせなかったが、9回表、クローザーの中崎に鳥谷がヒットを打ったが今成は三振、福留はセカンドゴロ併殺で反撃ならず。苦手前田健の前に今回も歯が立たなかった。
◎カープ24回戦……2-5
 苦手のジョンソンからタイガースが先制。1回表、鳥谷が四球を選ぶと大和が送り、福留のレフト前タイムリーヒットで1点を奪う。このあとゴメスの四球でチャンスがふくらんだが、マートンと今成が連続三振でこの試合も先制点は1点どまり。タイガースの先発はプロ入り初めて中4日での登板となった岩崎。1回裏、いきなり先頭の丸に同点となる先頭打者ホームランをレフトスタンドにもっていかれた。さらにライト前ヒットの菊池は新井貴三振の間に二盗。タイミングはアウトだったが大和のタッチが遅れ、セーフとなる。エルドレッドにレフト前タイムリーヒットを打たれて逆転されると、2死後堂林にもヒットでつながれ、田中のセンター前タイムリーヒットで2点差とされる。岩崎はここで早くも降板。二番手の鶴は石原をサードゴロにとってなんとか切り抜けた。鶴は3回裏には新井と堂林のヒット、田中への四球で2死満塁のピンチを招くが、石原を三振に取って追加点を阻む。タイガースは5回表1死から鳥谷と大和の連打でチャンスを作るも、福留のショートライナーで大和が飛び出し帰塁したが間に合わずタッチアウト。4回までは鶴が、5回からは石崎が、7回は安藤がそれぞれカープ打線を抑えて追加点を許さない。7回表、俊介の内野安打、鳥谷のヒットで1死一二塁とし、ジョンソンをおろすと、二番手大瀬良から代打関本のレフト前タイムリーヒットで1点を返し1点差とする。しかし福留の併殺で反撃を断ち切られた。8回表にはゴメスの四球とマートンと今成の連打で無死満塁と攻め立てるが、代打西岡、代打伊藤隼、梅野が凡退して逆転のチャンスを逸すると、8回裏には福原を送る。エルドレッドを歩かせ、鈴木誠のバントで二進。代打松山四球の間に代走赤松が三盗。田中にライト線の2点タイムリー三塁打を打たれてしまう。9回表は鳥谷のヒットなどでチャンスを作るも後続を断たれて連敗。これでタイガースの今季の優勝の可能性はなくなってしまった。

愛すれどTigers週間MVP
投手……能見篤史
 速球とフォークという組み立てから一転してチェンジアップ、カットボールなどの変化球が面白いように決まる投球に変えて、カープ打線を翻弄した。なんとか面目を施した。この投球でクライマックスシリーズを勝ち抜けるか。
野手……鳥谷敬
 なんとか復調して、毎試合のようにヒットが出るようになった。その出塁を十分に生かしきれないため失速したのだが、キャプテンの意地を見た。

 次節は甲子園でジャイアンツとベイスターズの2連戦、一日あけて神宮球場でのスワローズ戦。2日空いて最後はカープ戦。これで全日程が終了する。和田監督の退任はどうやら決定的。スポーツ紙では次期監督の新聞辞令で金本知憲さんの監督就任が決定的だとされているが、選手はそんなことには関係なく残りすべてに勝って2位でシーズンを終われるようにしてほしい。藤浪の最多勝もかかる。なんとか最後まであきらめない姿勢を見せてほしいのだ。

(2015年9月28日記)


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