オールスター前の前半最終戦は神宮球場でスワローズ2連戦。初戦はメッセンジャーが好投し、リリーフは打たれたもののなんとか逃げ切る。第2戦は岩崎が先制されながらも打線がふんばり延長戦を制して連勝。今節は2勝。今季通算では37勝47敗3分の勝率.440で最下位を脱出し5位に浮上。首位のカープとは14.5ゲーム差。2位ジャイアンツとの差は4.5差とわずかながら縮まった。
フレッシュオールスターでは二番手で登板した青柳が打たれ、全ウが敗れたが、全ウ唯一の得点をたたき出したのは板山。ライトポール直撃のソロホームランで優秀選手賞を受賞した。オールスターは藤浪も岩貞も2回を無失点で抑えてまずまずの出来。高山が初戦に初打席初安打を内野安打ながら打つ。原口は一時は同点となるあわやホームランという二塁打を放ち、大引(S)のタイムリーで一気にホームイン。存在感を示した。
◎スワローズ12回戦……3-1
タイガースの先発はメッセンジャー。2回裏に先制される。先頭の山田にレフトオーバーの二塁打を打たれ、バレンティンのサードゴロで三進を許す。2死三塁で今浪に一二塁間を抜ける鈍い当たりのライト前タイムリーヒットを打たれた。3回裏にも西浦の二塁打などで2死三塁とされたが、川端をレフトフライに打ち取って追加点は許さない。スワローズの先発はアンダースローの山中。2回表は福留と高山のヒットでチャンスを作るも岡崎が凡退。3回表には二塁打の西岡を鳥谷がセカンドゴロで三塁に進めるも江越がショートゴロ。1点が重くなってきた。尻上がりに調子をあげたメッセンジャーだが、7回裏、先頭の雄平にセンター前ヒット、バレンティンにもライト前ヒットを許し、今浪のバントで1死二三塁に。中村のセカンドゴロは西岡が本塁に返球し、雄平を三本間で狭殺。代打田中浩は死球で満塁に。西浦をセカンドゴロに打ち取りピンチを脱した。8回表、二番手平井に対し先頭の代打緒方がセンター前に落ちるヒットで出る。西岡はショートゴロの併殺崩れで走者がいれかわる。鳥谷が歩き、代打原口のセンター前タイムリーヒットで同点に。平井に変わった三番手村中からは福留のレフト前ヒットで満塁とし、ゴメスはセンター前に抜けるかといういい当たりをセカンド山田に好捕されるも二塁へのトスがずれて二封のみ。その間に鳥谷が生還して勝ち越す。さらに高山のレフト前タイムリーヒットで2点差とした。北條への死球で村中はルーキと交代。ルーキはなんとか無失点で抑えたが9回には2安打でチャンスを作り、新外国人のペレスと交代するなど、スワローズのリリーフ陣の手薄さにも救われた。8回裏、二番手高橋聡は坂口に四球を出し1死一塁でマテオに交代。そのマテオも山田を歩かせ、雄平にはセンターフェンス直撃のヒットを打たれる。しかし坂口が三塁にとどまると、サードベース近くまでオーバーランしていた山田がタッチアウトに。新外国人のジェフンを空振り三振に取って無失点で切り抜けた。9回裏にはドリスが三者凡退で逃げ切り、好投のメッセンジャーに勝ち星がついた。ヒーローインタビューはタイムリーヒットを含む猛打賞の高山。
◎スワローズ13回戦……4-2
先制したのはタイガース。2回表、スワローズ先発館山から先頭の高山が四球で出ると、北條が左中間を破るタイムリー二塁打で1点を奪った。梅野のショートゴロで三進、岩崎のセカンドゴロで北條がホームを突くがタッチアウト。西岡、鳥谷の連打で満塁とするも江越のショートゴロで追加点はならず。5回表、福留がライトスタンドにソロホームランを放ち2点差とするも、岩崎は直後の5回裏、西田にレフトスタンドにソロホームランを打たれてまたも1点差に。6回裏、川端を歩かせ、山田のヒットで無死一二塁とされたところで岩崎は降板。マテオがマウンドに。バレンティンの右中間を破るかという大飛球を江越が飛びこんで捕り、1死一三塁に。雄平をセカンドフライ、西田をファーストゴロに打ち取り、リードを守る。7回裏、三番手安藤が1死から代打今浪にヒットを打たれ、高橋聡に交代。西浦のバントで二進を許し、坂口のレフト前タイムリーヒットで同点に追いつかれた。スワローズは6回から村中、ルーキ、秋吉とつないで抑え、タイガースは8回から藤川、ドリスのリレーで延長戦に。11回表、スワローズは左腕ペレスを投入。西岡が歩き、盗塁。鳥谷は凡退したが江越のレフト前ヒットで1死一三塁に。福留の打席で江越が盗塁。福留は左中間を深々と破るタイムリー二塁打で2点を奪う。11回裏、続投のドリスは先頭の西田にセンター前ヒットを許すが、続く中村を併殺に取り、上田をセカンドゴロに打ち取って逃げ切った。久々の連勝で最下位を脱出。ヒーローインタビューはホームランと決勝打で3打点の福留。
愛すれどTigers週間MVP
投手……ランディ・メッセンジャー 連敗で嫌なムードのチームを救う好投。打線の援護がなくまたも勝敗つかずかと思われたが、打線の奮起で久々の勝利も手にした。この勝利で勢いがつき、最下位脱出のきっかけとなった。
野手……福留孝介 前半最終戦、延長戦の11回に放った決勝打はみごと。この姿勢が若手に伝わればよいのだが。
オールスターでは大活躍とは言わぬまでもきっちりと結果を残した若トラたち。特に原口はいいところでみごとな当たりを見せた。後半戦は甲子園のジャイアンツ戦、そしてマツダスタジアムでのカープ戦と上位チームとの戦いが続く。特にカープには7連敗中。ここまでのお返しを今度こそしてもらいたいものだ。
(2016年7月17日記)