甲子園でジャイアンツに勝てない。今節もジャイアンツに3連敗。初戦は藤浪が先制点を許して、菅野から2点は奪ったが届かず。第2戦はメッセンジャーもピリッとせず先制点を許し、苦手田口をつかまえるも届かず。第3戦は青柳が完封ペースで好投するも、リリーフの藤川が坂本勇に逆転ホームランを打たれて開幕から甲子園でのジャイアンツ戦にはいまだ1勝もできず。神宮球場でのスワローズ第1戦は、山田に1試合3ホーマーと暴れられ大敗。第2戦は岩貞が今季二度目の完封。打線も鳥谷と福留にホームランが出て天敵山中を打ち崩し1勝1敗。今節も1勝4敗。今季通算では56勝73敗3分の勝率.434で5位。優勝したカープとは25.5ゲーム差。2位ジャイアンツとの差は11.5差、3位ベイスターズとの差は6.0ゲーム、4位スワローズとは2.5差。最下位ドラゴンズとは1.0ゲーム差。Aクラスの望みはますます遠のくばかり。
◎ジャイアンツ20回戦……2-4
タイガースの先発藤浪が先制点を許す。2回表、ギャレットとクルーズの連打、小林誠への死球で無死満塁とされ、菅野は三振に取ったが長野にライトに犠牲フライを打たれてしまう。4回表にはヒットのクルーズを小林誠に送られ、菅野に投じた不用意な失投を右中間を破る二塁打にされて2点目を失った。さらに5回表、先頭阿部のセカンドゴロを上本がファンブルして内野安打とされると村田のレフト前ヒットで阿部は一気に三進。無死一三塁とされる。ギャレットを空振り三振に仕留め、クルーズのセカンドゴロで併殺と思われたが、上本が二塁へ悪送球し、阿部の生還を許して3点差とされる。タイガース打線はジャイアンツ先発菅野に要所を締められなかなか得点できなかったが、5回裏に牙をむいた。代打今成、原口が打ち取られて2死となったが、北條のセンター前ヒット、上本のライト前ヒットでチャンスを作ると、高山のレフト線へのタイムリーヒットで1点を返し、なおも一二塁から福留が二塁片岡を襲う強いゴロを放ち、片岡が弾いてライト前に転がる間に上本が生還して2点目を奪う。同点のチャンスだったがゴメスは三振。タイガースは6回から松田、サターホワイト、藤川とつないで追加点を与えない。ジャイアンツは7回から田原誠、山口、マシソンとリレーしてこちらも無失点。9回表、マテオが登板。1死から片岡を歩かせ、亀井のセンター前ヒットをセンター柴田が後ろにそらして1死一三塁とされる。阿部は空振り三振に取ったが、村田の打席で原口が捕逸。やらずもがなの1点を与えてしまった。9回裏には澤村から柴田がミスの分を取り返すようにヒットを放つが、代打中谷はセンターフライに倒れ、原口は併殺で試合終了。ミスによる失点が大きく響いて敗れた試合だった。
◎ジャイアンツ21回戦……2-3
メッセンジャーが初回につかまる。レフト前ヒットの長野を片岡が送り、亀井は三振に取ったものの阿部にライト線らタイムリー二塁打を打たれてしまう。3回表、先頭の長野を歩かせ、またも片岡のバントで二進を許し、亀井のセカンドゴロで三進。阿部に今度はレフト前に落ちるタイムリーヒットで2点目を許す。5回表、1死から亀井のショート内野安打、阿部のレフト前ヒットで走者をためると、村田は三振に取ったがギャレットにライト前に落ちるテキサス性のタイムリーヒットを打たれ、3失点。この回限りでメッセンジャーは降板。タイガース打線は苦手の田口をなかなか攻略できない。5回裏、代打上本が四球で出ると、北條のセカンドゴロで二進。2死後、高山のセンター前タイムリーヒットで1点をようやく返した。6回以降は安藤、高橋聡、山本翔、松田、金田と小刻みな継投で追加点を与えなかったが、打線も7回までは田口に抑えられる。8回裏はマシソンが登板。高山の四球とゴメスのライト線への二塁打で2死二三塁とし、鳥谷が左中間を襲う当たりを飛ばすが、長野のダイビングキャッチで惜しくもアウトに。9回裏、抑えの澤村から北條がレフトポール際にソロホームランを放つが、反撃もそこまで。メッセンジャーが苦手の阿部にここというところで打たれ、なんと5打数5安打といいように打たれたのが大きかった。
◎ジャイアンツ22回戦……1-3
青柳と内海の投手戦。1回表、青柳は1死から亀井、ギャレット、阿部の三連打で満塁のピンチを迎えるが、村田をセカンドゴロ併殺に打ち取り、以降はゴロの山を築く。タイガース打線は内海のスライダーに手を焼き、2回裏に鳥谷が打ったヒットも得点に結びつかず。しかし4回裏、ライト線に大和が二塁打を放つと、福留がセンター前にタイムリーヒットを放って1点を先制する。2回表から7回表まで、ノーヒットに抑えた青柳が、8回表、1死から代打堂上剛に死球を与えると、代走鈴木尚が気になったか代打長野にも死球を与える。ここでベンチは交代の決断。二番手藤川の外角球を代打坂本勇がすくい上げ、レフトスタンドに逆転3ランホームラン。ジャイアンツは8回裏、マシソンで抑えると、タイガースも9回表に山本翔、松田のリレーでジャイアンツ打線を封じる。9回裏、抑えの澤村から大和が四球を選ぶが、高山、福留が連続三振。ゴメスはファーストフライに倒れ、またも甲子園でのジャイアンツ戦勝利はならなかった。
◎スワローズ23回戦……1-9
先制したのはタイガース。1回表、スワローズ先発杉浦から北條がレフト前ヒットを放つと、大和が送り二進。高山のレフトフライはバレンティンの前で落ちるラッキーなタイムリー二塁打となる。しかし、後続を断たれて追加点はならず。直後の2回裏、タイガースの先発能見が打たれた。坂口、川端の連打で無死一二塁とし、山田にライトスタンドに3ランホームランを打たれて逆転される。その後は両投手が踏ん張る。2回表、鳥谷と板山の連打、坂本誠のバントで1死二三塁とするも、能見と北條が連続三振で同点機を逸する。3回表、高山の三塁打を福留、原口が凡退で返せず。逆に3回裏、能見は山田に2打席連続のソロホームランをレフトスタンドに運ばれる。杉浦は5回限りで降板し、久古、松岡の継投で7回表まで試合は動かず。7回裏、二番手岩田が打たれる。1死から山田にこの試合3本目となるソロホームランをライトスタンドに運ばれると、代打飯原を歩かせる。代走荒木貴を牽制球で釣りだすも、ゴメスがボールを握りそこねて二塁送球できず、盗塁を許す。鵜久森にはレフト前タイムリーヒット、雄平のライト前ヒットで1死一二塁とされ、打者西浦のところで暴投、二三塁に。西浦にはセンター前に2点タイムリーヒットを打たれ、センター中谷は本塁へ悪送球し、西浦は二進。なんとか後続は断ったが、この回4失点で試合はほぼ決した。8回裏には三番手山本翔が2死から山田を歩かせ、荒木貴のライトフェンス直撃のタイムリー二塁打でさらにダメ押しの1点を追加される。スワローズは8回からルーキ、秋吉のリレーでタイガース打線を抑えて締めた。
◎スワローズ24回戦……5-0
タイガースの先発岩貞が2回裏にピンチを招く。先頭の山田の背中に死球を与えると、鵜久森には左中間に二塁打で無死二三塁に。ここで岩貞は雄平、西浦を連続三振に取ると、西田を敬遠。山中も三振に切って取って満塁のピンチを脱した。苦手のスワローズ山中から3回表に先制。北條が投手のグラブをはじく強襲ヒットで出ると、岩貞が送り、板山のセンター前ヒットで1死一三塁とする。鳥谷がライト前タイムリーヒットで1点を奪う。5回表には鳥谷がライトスタンドへソロホームランでリードを広げた。6回表、二番手松岡から原口、ゴメスが連続四球。荒木郁はバントを二度ファールで失敗したが、ヒッティングに切り替えライト前ヒットで満塁に。1死後、三番手の村中が登板。岩貞はサード前に高いバウンドのゴロを放つと、前進守備の川端の頭を越えてレフト前タイムリーヒットに。7回表、村中からレフト前にテキサスヒットを打った高山を置いて福留がライトスタンドにダメ押しの2ランホームランを放つ。村中はここで平井と交代。7回裏、先頭の西浦にセカンド内野安打を打たれると、1死後、代打飯原にレフト線に二塁打を打たれて二三塁と攻められる。坂口はピッチャーゴロで、飛び出していた三塁走者の西浦を狭殺。鳥谷が悪送球しかけたが、一塁森越がしっかりバックアップに入っていたため、難を逃れた。荒木貴をサードゴロに打ち取り、失点のピンチをまたも脱した。スワローズは8回以降は石山がタイガース打線を抑えたが、岩貞は9回まで危なげない投球で今季2度目の完封勝利を達成。連敗をまたも止めた。ヒーローインタビューは完封勝利の岩貞。
愛すれどTigers週間MVP
投手……岩貞祐太 前節に引き続き連敗ストップの役目を果たした。というか、この2節、岩貞以外に勝利投手がいないのだ。青柳が完封目前まで行ったのが惜しかったが、負けは負け。来季の軸となるべく岩貞の成長は続く。
野手……高山俊 得点圏打率は4割を越え、12球団でもトップ。今節も好機に必ず打つ。最悪でも進塁打を放つ。東京六大学の安打記録を塗り替えた実力に磨きがかかり、新人王最有力候補になってきた。
次節は甲子園で7連戦。カープと1試合したあと、ベイスターズ、ジャイアンツと3連戦。優勝が決まったカープには一矢報いてほしい。ベイスターズとの差を少しでも縮め、ジャイアンツにはここまで甲子園でなめた屈辱を晴らしてほしい。そのためにも金本監督は相変わらずの猫の目打線をやめて来季につながる固定メンバーで確実な勝ちパターンを構築してもらいたいものだ。特にジャイアンツには甲子園での初勝利はもちろん、3タテのお返しをしてほしい。最後の最後まで楽しめる試合を見せてほしいのだ。
(2016年9月12日記)