愛すれどTigers


甲子園でジャイアンツに初勝利

 甲子園での7連戦だったが、ジャイアンツ戦は台風の影響で初戦と3戦を流してしまった。まずはカープ戦。藤浪が初回にまたも失点してそのままカープに押し切られ1敗。ベイスターズとの初戦はメッセンジャーが崩れて敗れる。負けるとBクラス確定という第2戦は秋山が4年ぶりの勝利で、三浦に引導を渡した。三浦は今節末に引退を表明。第3戦はゴメスの一発で先制するも、能見が変化球を狙い打たれて集中打を浴び逆転負け。1勝2敗でBクラスが確定した。ジャイアンツ戦は岩貞が村田のホームランによる失点だけに抑えて、甲子園で今季ジャイアンツに初勝利で1勝。今節は2勝3敗。今季通算では58勝76敗3分の勝率.484で5位。優勝したカープとは26.5ゲーム差。2位ジャイアンツとの差は11.0差、3位ベイスターズとの差は8.0ゲーム、4位スワローズとは2.5差。最下位ドラゴンズとは1.5ゲーム差。せめて4位には上がりたいが、最下位の危機が去ったわけではない。

◎カープ24回戦……4-6
 藤浪が課題の初回にまた失点。先頭の田中を歩かせ、菊池のレフト前ヒットで無死一二塁に。丸はセカンドゴロで荒木郁が菊池にタッチしてアウトをとるが併殺はならず一三塁に。松山を歩かせ満塁とし、鈴木のサードゴロ併殺崩れの間に三塁走者が生還して1点を先制される。2死一三塁から野間にレフト前にタイムリーヒットを打たれ、2点目を失うが、安部を歩かせて満塁としたあと會澤を三振に取って大量失点は食い止めた。1回裏、カープ先発薮田を攻める。1死から荒木郁が歩き、高山のセンター前ヒットと福留の四球で満塁に。ゴメスのサードゴロは三塁封殺のみの併殺崩れで1点を返す。鳥谷が歩いて満塁とするも板山はセカンドゴロで追いつけない。藤浪は2回以降ピッチをあげてカープ打線を抑えるが、6回表に先頭の丸を歩かせ、打者松山の時に盗塁。捕手梅野の悪送球の間に三塁に進まれる。2死後、鈴木にライト前にタイムリーヒットを打たれて追加点を与えた。7回表、代打西川を歩かせ、田中のバントなどで2死二塁とされたところで藤浪は降板。二番手高橋聡が丸を空振り三振に取って追加点を阻む。6回まで薮田に抑えられていたタイガース打線だったが、7回裏に二番手九里をとらえる。先頭の代打上本が四球で出ると、代打原口は空振り三振に倒れたが、北條の打席で上本が盗塁。北條のサードゴロは三塁安部の送球を松山がこぼして一三塁とし、荒木郁の死球で満塁に。高山のファーストゴロで松山が本塁送球するも捕手會澤がボールをこぼして上本はセーフ。1点差とする。福留のレフトへの犠牲フライで同点に追いつき、ゴメスのセンター前タイムリーヒットで逆転。8回表、三番手サターホワイトが1死から鈴木を歩かせ、野間との間のエンドランはセンター前ヒットとなり一三塁に。安部のライトの頭を越す逆転タイムリー二塁打で2点を奪われたが、代打新井貴のヒット性の当たりは二塁大和のダイビングキャッチでアウトに。9回表、四番手松田が代打ルナにレフトスタンドにソロホームランを打たれ、ダメ押しをされる。カープは8回は一岡、9回は中崎を投入。9回裏、荒木郁のヒットと福留の四球で2死一二塁と攻め立てたが、代打狩野がレフトフライに倒れて試合終了。藤浪の立ち上がりの課題は解消されないまま終わった。
◎ベイスターズ23回戦……6-8
 1回表、メッセンジャーが先頭の桑原にバックスクリーン右に先頭打者ホームランを打たれる。動揺したか、関根を歩かせ、ロペス三振の球を原口がパスボール。1死三塁で筒香の浅いセンターフライを深く守っていた中谷がダイビングキャッチ。しかし返球ができず関根が生還して2点目を失った。2回裏、ベイスターズ先発の石田に対し原口のヒットとゴメスの四球で2死一二塁に。ここで中谷がセンター前にタイムリーヒットを放つ。本塁に滑り込んだ原口はアウトではないかとラミレス監督が抗議し、ビデオ判定となるが、判定通りセーフ、1点差に迫る。3回裏、ヒットの北條を置いて高山がライトスタンドにライナー性の2ランホームランを放ち逆転。しかしメッセンジャーはこのリードを守れない。倉本と戸柱の連打で無死一三塁とされ、石田のショートゴロはバックホーム下北條の送球がそれてタッチできず同点に。2死後、二三塁からロペスのライト前タイムリーヒットで勝ち越されると、筒香にもレフト前にタイムリーヒットを打たれて2点差となった。6回裏、原口が歩くと、ゴメスの三遊間の当たりを倉本に好捕され、二封。それでも陽川がバックスクリーン右に同点の2ランホームランを放ち、石田をマウンドから引きずり下ろした。二番手須田に抑えられ、追加点はならず。7回表先頭山下のライト前ヒットを足場に、1死後、関根がサードファールフライに倒れるも陽川が落球。打ち直しの球は右中間を破りタイムリー三塁打とされる。ひとつの失策から流れがかわって、リードを許した。さらに筒香、宮崎にもヒットを打たれてメッセンジャーは降板。二番手高橋聡がエリアンを打ち取った。三番手加賀、四番手田中に7回裏は抑えられる。8回表、三番手岩田が倉本に死球、戸柱に四球。1死後、桑原のセカンドの頭を越すライト前タイムリーヒットで8点目を失った。8回裏、福留が田中から投手強襲ヒットを放つと、五番手三上が登板。原口のセンター前テキサスヒットで無死一三塁とし、ゴメスのサードゴロ併殺の間に福留が生還したが、反撃の流れは断ち切られた。タイガースは安藤、山本翔のリレーで追加点を阻むが、9回裏、山崎康に抑えられ、逃げ切られた。
◎ベイスターズ24回戦……2-1
 初回に試合が動く。タイガースの先発は秋山。先頭の桑原にショート北條が弾く強い当たりの内野安打を打たれ、関根三振のあと、ロペスにまたも北條のグラブに当たってファールグラウンドに転がるタイムリー二塁打を打たれた。しかし筒香をファーストゴロに打ち取ると、以降は変化球を有効に使う投球でベイスターズ打線を抑える。ベイスターズはベテラン三浦が先発。コーナーに投げ分ける老獪な投球で狙い球を絞らせない。しかし、1回裏、荒木郁のレフト線への二塁打で突破口を開くと、福留のライトスタンドに打ち込む逆転2ランでリードする。5回裏、1死から秋山のヒットと北條の二塁打で二三塁とし、三浦は降板。二番手砂田、三番手加賀に後続を断たれ、追加点が取れない。秋山は6回表に2死一塁で筒香を迎えたところで降板。高橋聡が筒香をキャッチャーフライにとって継投は成功。ベイスターズは須田、ザガースキーのリレーでタイガース打線を抑える。タイガースは7回表に三番手松田を投入。1死一二塁のピンチを代打下園の併殺打でピンチを脱した。8回表はサターホワイトが、9回表はマテオがそれぞれ締めて1点差で逃げ切った。ヒーローインタビューは4年ぶりの勝利をつかんだ秋山と、決勝ホームランの福留。
◎ベイスターズ25回戦……3-6
 先制したのはタイガース。ベイスターズ先発モスコーソに対して、1回表に四球の北條を置いてゴメスがレフトスタンドに先制2ランホームランを打ちこむ。能見は2回表、筒香のヒット、宮崎への四球、倉本のヒットで無死満塁とされたが、白崎、戸柱を連続三振に打ち取り、モスコーソをセカンドゴロに打ち取ってピンチを脱した。しかし5回表、先頭の白崎にレフトスタンドにソロホームランを打たれると、1死後、モスコーソを歩かせ、桑原の三塁鳥谷への強襲ヒットでピンチに。関根はレフトフライに取ったが、ロペスへの四球で満塁とされ、筒香にレフトオーバーの走者一掃の二塁打を打たれ、この回一気に4点を失った。続く宮崎のところで安藤にスイッチ。安藤は宮崎をライトフライに抑え、流れを断ち切る。2回以降立ち直ったモスコーソは6回を投げ切って継投に。7回裏、二番手須田に対して死球の原口、ライト前ヒットの北條を置いて中谷が三振。ここで左腕砂田が登板。高山がライト前にタイムリーヒットを放ち1点を返し、反撃の機運が高まったが、ゴメスに対して三上を投入され、レフトフライで流れを断たれた。6回表は三番手山本翔は走者を許すも併殺で切り抜け、7回表は四番手藤川が三者三振とベイスターズの反撃を断ったが、8回表に五番手サターホワイトがつかまる。1死からヒットの筒香を置いて宮崎をセカンドゴロに打ち取るが、上本が後逸し一三塁に。宮崎の代走エリアンが二盗し、倉本のライト前2点タイムリーヒットでリードを広げられた。9回表は岩崎がリリーフのテスト登板を三者凡退と成功。しかし、ベイスターズは8回も三上がそのままマウンドに。2死から代打俊介のライト前ヒットと上本のサードの頭を越す二塁打で二三塁と攻め立てるも原口はピッチャーゴロ。9回裏には山崎康に抑えられ、この敗戦で今季のBクラスが確定した。
◎ジャイアンツ23回戦……4-1
 1回裏、ジャイアンツの先発高木勇から高山が初球をバックスクリーン右に運ぶ先制ソロホームランを放つ。さらに2回裏、ゴメスと原口の連打で1死一二塁とし、板山のライト前タイムリーヒットでゴメスが二塁から一気に生還し、追加点をあげた。岩貞のバントで2死二三塁とし、北條がレフトオーバーの2点タイムリー二塁打を放って突き放す。タイガースの先発岩貞は2回表、阿部、村田、ギャレットを三者三振に取るなど絶好調。3回表、2死から高木勇に二塁打を打たれ、続く長野にもライトオーバーの二塁打を打たれた。しかし、二塁走者の高木勇はアウトカウントを間違えたかハーフウェイで止まっており、ホームインできず、二三塁にとどまる。寺内を三振に取り、このピンチを脱した岩貞は、7回表に村田にレフトスタンドにソロホームランを打たれた1失点のみで8回まで投げ切った。ジャイアンツは高木勇を5回を投げたところで降ろし、6回からは戸根、西村、山口、田原誠のリレーでタイガース打線を封じたが、打線の援護がない。タイガースは9回表、マテオが登板。三者凡退で締めた。甲子園でのジャイアンツ戦はこれが初勝利。ヒーローインタビューは8勝目をあげた岩貞と、先制ホームランを含む猛打賞の高山。

愛すれどTigers週間MVP
投手……秋山拓巳
 毎年チャンスをもらいながら、不運な負けもあり、勝利に結びつかなかった。しかしベイスターズ戦で今季初勝利。これをきっかけに来季はローテーションに入れるだけの活躍を見せてほしいものだ。
野手……高山俊
 ついに赤星の記録を抜いて、タイガースの新人安打記録1位の坪井に迫っている。ジャイアンツ戦では猛打賞を記録してセ・リーグ記録の2位長野に並んだ。あと1回で長嶋茂雄さんの記録に並ぶ。新人王はほぼ確定とみた。

 次節はマツダスタジアムでカープと1試合。1日おいてナゴヤドームでドラゴンズと2連戦。ほんとうにカープには一矢報いてほしい。ドラゴンズとは最下位争いと寂しいことだが連勝してなんとか4位を目指してほしい。。

(2016年9月21日記)


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