愛すれどTigers


メッセンジャー2年ぶりの完封

 今季最後のロードゲーム。まずはマツダズームズームスタジアムのカープ戦。苦手ジョンソンから北條と上本のホームラン攻勢でリードすると、藤浪も安定した投球で完投し1勝。ナゴヤドームに移動してドラゴンズとの初戦はメッセンジャーが完封。吉見から原口と北條の一発攻勢でとった2点を守りきった。第2戦は岩貞の好投に上本が満塁で走者一掃の二塁打でこたえて連勝。2勝で5位以上が確定した。今節は3勝0敗。今季通算では61勝76敗3分の勝率.445で5位。4位スワローズに0.5差と迫る。タイガースは残り3試合。スワローズは残り4試合。うち直接対決が1試合。投打がかみ合い4連勝中のタイガースだけに、勢いに乗って残りすべてをとってほしいものだ。

◎カープ25回戦……4-1
 序盤は藤浪とジョンソンの投手戦。速球主体に攻める藤浪と、絶妙のコントロールで凡打の山を築くジョンソン。均衡が崩れたのは4回表。北條が内角球をうまくさばきレフトスタンドへ先制のソロホームランを放つ。さらに6回表、上本がレフトスタンド最上段へ放り込むソロホームランで1点を追加した。ジョンソンは7回2失点で降板。7回裏、1死から鈴木を歩かせ、松山に低めの球をうまく拾われるライト前ヒットで一三塁とされたが、安部、代打新井貴ともフェンスぎりぎりのサード内野フライを鳥谷が好捕。唯一と言っていいピンチをしのいだ。8回表、二番手ジャクソンから追加点を奪う。先頭の大和のショートゴロは田中が一塁へワンバウンド送球してルナがこぼし、ショートのエラーとなる。大和を一塁に置いて、高山のライトフェンス際を襲うフライは、鈴木のグラブを弾いてそのままライトスタンドに入る2ランホームランに。9回表は大瀬良に抑えられたが、9回裏、完封を狙い藤浪は続けてマウンドに。しかし鈴木にバックスクリーンに飛びこむソロホームランを打たれて完封は逃した。それでも後続を断ち久々の完投勝利。ヒーローインタビューは完投で7勝目をあげた藤浪。
◎ドラゴンズ24回戦……2-0
 先制したのはタイガース。2回表、ドラゴンズの先発吉見から先頭の福留がヒットを放つもゴメスのセカンドゴロで併殺。チャンスがついえた直後、原口がセンターバックスクリーンにソロホームランを放つ。3回表には2死から北條がレフトスタンドにソロホームランを叩きこみ、リードを広げた。吉見は7回2死まで2失点で降板。二番手には引退登板となる岩田慎がメッセンジャーをショートゴロに打ち取って花束を受け取った。8回表は祖父江と小川の継投でタイガース打線は抑えられ、9回表には又吉から福留、ゴメス、鳥谷の四球で2死満塁としたが、メッセンジャーが三振で追加点はならず。タイガースの先発メッセンジャーは終始危なげない投球。唯一のピンチは8回裏、代打工藤にヒットを打たれ、盗塁と代打ビシエドのピッチャーゴロで2死三塁とされた場面だったがね大島をセンターフライに打ち取って切り抜ける。9回を投げ切って3安打11奪三振と完璧な投球で2シーズンぶりの完封勝利。ヒーローインタビューは勝利投手のメッセンジャー。
◎ドラゴンズ25回戦……4-1
 岩貞と小笠原の投手戦。岩貞はコントロールがままならなかったが、力で押す投球でドラゴンズ打線を抑える。小笠原はコントロールもよくタイガース打線もつけいる隙がない。5回表、ゴメスのセンター前ヒットでチャンスを作ると、1死後、中谷のサードゴロを阿部がファンブルし、エラーで出塁。岩貞のバントで2死二三塁とすると、北條が歩いて満塁に。上本が前進守備のレフトの頭上をこす走者一掃のタイムリー二塁打を放ち、3点を先制した。小笠原はこの回限りで降板。6回は又吉に抑えられたが、7回は引退登板となる雄太の前に先頭の代打俊介が凡退したが、四番手祖父江を襲う。2死から上本がヒットで出ると、五番手岩瀬が登板。上本はすかさず盗塁。高山が歩いて一二塁とし、福留のセンター前タイムリーヒットで1点を追加した。タイガースは7回から継投。二番手安藤は堂上直にレフトスタンドにソロホームランを打たれたが、2死から能見が中継ぎ登板。8回はサターホワイトがヒットを許すも後続を断つ。8回は新人佐藤に、9回は岡田に抑えられたが、9回裏、マテオがきっちり三者凡退で締め、この勝利で5位以上が確定。ドラゴンズ本拠地最終戦のため、ヒーローインタビューはなし。

愛すれどTigers週間MVP
投手……ランディ・メッセンジャー
 ヒーローインタビューで、ファンに来季の活躍を約束した。来季もタイガースに残ると宣言したのだ。2年ぶりの完封勝利でいい感触を残しての最終戦。いや、菅野との奪三振王争いに決着をつけるべくもう一度先発する可能性もある。チーム最多の12勝は、まだまだ欠かせない戦力であることを示している。
野手……上本博紀
 若手との競争に打ち勝ち、今季の屈辱を晴らすべく必死の毎日。マツダスタジアムでのホームラン、ナゴヤドームでのタイムリー二塁打で存在感を示した。ここらあたりの選手が活躍してベテランと若手をつなぐとバランスのよい野球ができる。だから今節は3連勝できたのだ。

 次節は甲子園で残りすべての日程を終える。水樹奈々のコンサートで外野の芝はボロボロになったらしいが、足元に気をつけてファインプレー連発といってほしい。スワローズを直接叩いて4位に浮上、ジャイアンツもなぎ倒して3位に陥落させてやるくらいの気持ちで有終の美を飾ってほしい。そしていい形で来季につないでいってほしい。

(2016年9月26日記)


目次に戻る

ホームページに戻る