ハードオフ新潟でのベイスターズ戦は雨で流し、横浜スタジアムで2連戦。初戦は、濱口の前にあと1本が出ずに敗れたが、2戦目は飯塚から中谷と原口のホームランなどで久々の2ケタ得点をあげ1勝1敗。甲子園球場に戻ってジャイアンツ戦。初戦はマイコラスから上本のホームラン1本だけ。またも小野は初勝利ならず。2戦目は能見がいきなり失点し、内海から必勝リレーでつながれて連敗。しかし3戦目は乱打戦となり3点リードでドリスを投入するも同点に追いつかれたが、糸原のプロ入り初のサヨナラ打で勝ちを拾い1勝2敗。今節は2勝3敗。今季通算41勝36敗で勝率.532の2位。首位カープとは9.0差とさらに開いた。3位のベイスターズとは1.5ゲーム差と縮められた。オールスターまであと2試合。なんとか連勝して後半戦に臨みたい。
◎ベイスターズ10回戦……1-4
先制したのはタイガース。ベイスターズ先発濱口に対し、2回表、先頭の高山が内野安打で出ると、大和の打席で濱口が暴投。ボールが大きくそれる間に高山は一気に三塁を陥れた。大和が歩いて無死一三塁とし、梅野の犠牲フライで1点を奪う。しかし、メッセンジャーは強打からスリーバントに切り替えてファールでアウト。鳥谷のセンター前ヒットで大和が一気に三塁に進み2死一三塁としたが、上本が空振り三振で追加点はならず、流れをつかみ損ねた。タイガースの先発はメッセンジャー。初回こそ三者凡退といい立ち上がりだったが、3回裏、先頭の濱口を歩かせ、倉本のライト前ヒットと桑原将のライトフライの間の進塁で1死一三塁とされる。石川には粘られた末に四球で満塁とされるも、ここは筒香をセカンドゴロ併殺に打ち取ってピンチを脱した。4回裏、1死から宮崎にセカンドへの強いゴロを打たれ、上本はよくおさえたもののお手玉して投げられず内野安打に。高城を歩かせ、梶谷のレフト前の当たりは福留が証明でボールを見失って後ろにそらし、逆転のタイムリー二塁打となった。5回表、糸井、福留が連続のストレート四球で無死一二塁としたが、大山がピッチャーゴロ併殺で2死二塁となり、高山はショートフライで得点できない。5回裏、石川にレフトスタンドにソロホームランを打たれ、メッセンジャーは5回3失点で降板。6回裏は岩崎がヒットを打たれるも無失点で切り抜ける。7回表、糸井の四球で2死一塁としたところで濱口は降板。二番手加賀がマウンドに。代打伊藤隼を送るも見逃し三振。7回裏は藤川で抑え、8回表、三番手三上を攻める。大和の四球と中谷のヒットで2死一二塁としたが、鳥谷はセンターフライでここもチャンスを生かせず。8回裏、藤川が先頭の桑原将を歩かせ、山本と交代。石川に送られ二進されるが筒香はライトフライで2死三塁に。ロペスを歩かせ、宮崎にレフト線にこの試合5安打目となるタイムリー二塁打を打たれ、決定的な失点。9回表は山崎康に抑えられ、連勝ストップ。ベイスターズには1.0ゲーム差に詰め寄られた。
◎ベイスターズ11回戦……10-5
ベイスターズの先発は若い飯塚。1回表、先頭の鳥谷が歩き、1死後、糸井のライト前ヒットで一三塁とすると、福留がセンター前に落ちるタイムリーヒットで1点を先取。なおも中谷の四球で満塁としたが、原口はピッチャーゴロでホームゲッツーを取られ、追加点はならず。タイガースの先発は秋山。1回裏、ヒットの桑原将を塁に置き、筒香にライトスタンドに逆転ツーランホームランを打たれてしまう。さらに2回裏、レフト線二塁打の梶谷を置いて倉本にセンター前にタイムリーヒットを打たれ、2点差とされた。しかし、この試合は乱打戦。3回表、ヒットの福留を置いて中谷がレフト場外へ同点のツーランホームランを放つと、続く原口もレフトポールをまくソロホームランで勝ち越す。5回表、先頭の中谷がレフト前ヒットで出ると、原口の強い当たりのサードゴロを宮崎が弾いてエラー。中谷は三進して無死一三塁に。1死後、飯塚は降板し二番手藤岡がマウンドに。この試合今季初出場の坂本がセーフティスクイズを決めて1点追加。藤岡が一塁へ悪送球し、ベースカバーの石川と坂本が交錯する間に原口は三進。1死一三塁から秋山のセカンドゴロで大和が三本間にはさまれるも好走塁で走者が二三塁に進むのを見てアウトに。2死二三塁から鳥谷敬遠で満塁とし、上本のライト前のフライは風に押し戻され、梶谷が跳びこんで捕ろうとするもワンバウンドでライト後方へ。2点タイムリー二塁打となり、突き放す。しかし秋山は6回裏にヒットの宮崎を置いて梶谷に左中間スタンドに2ランホームランを打たれ、2点差と迫られた。ここで秋山は降板。高橋聡が後続を断ち、流れを引き戻す。6回を砂田、7回を加賀でしのいだが、タイガースも7回裏は桑原謙が締め、8回表には田中健がマウンドに。レフト前ヒットの上本は牽制悪送球で一気に三進。糸井の犠牲フライで1点を追加。8回裏はマテオが無失点で切り抜けると、9回表、ベイスターズの平田に対して1死から代打大山が内野安打。鳥谷の打席で平田が暴投、大山は二塁に。鳥谷は右中間を破るタイムリー三塁打で1点を加え。上本の犠牲フライでダメ押し。9回裏はドリスが三者凡退で締め、ベイスターズとの差をまた離した。秋山がメッセンジャーと並ぶチーム最多の7勝目。ヒーローインタビューは同点場外ホームランの中谷。
◎ジャイアンツ11回戦……1-5
タイガースの小野はジャイアンツ戦初先発。立ち上がりを攻められる。長野と坂本勇にヒットを打たれ、2死二三塁とされ、村田の当たりは三塁線へのゴロ。ファールと思った鳥谷が何気なく捕球したら、判定はフェアでタイムリー内野安打となる。陽を歩かせ満塁とされると、中井のセンター前タイムリーヒットでさらに1点を追加された。二塁走者もホームへつっこんできたが、中谷のストライク返球で憤死。大量失点は防いだ。ジャイアンツの先発はマイコラス。1回裏、上本がレフトスタンドにソロホームランを放ち、1点差とする。2回以降はマイコラスの前にタイガース打線は沈黙。小野は走者は出すも併殺で切り抜けるなどして追加点を阻む。しかし5回表、先頭のマイコラスに二塁打を打たれ、2死は取ったが、坂本勇を歩かせて一二塁とされ、阿部にインコースを狙い打たれてライト前タイムリーヒットで追加点を与えてしまった。小野は6回3失点で降板。7回表、二番手藤川が長野にソロホームランを浴び、大きな追加点を与えた。7回裏、糸井と福留の連打でチャンスを作るも、中谷はセカンドフライ、原口はレフトフライ、糸原はライトフライでチャンスをものにできない。8回表は岩崎が無失点でしのいだが、9回表、四番手山本翔が代打石川がライト線に落ちる三塁打で出ると、代打マギーの犠牲フライでダメ押し。マイコラスは8回1失点で9回カミネロに後を託す。先頭の糸井がヒットで出るが、反撃もそこまで。後続は三者凡退で試合終了。
◎ジャイアンツ12回戦……1-8
タイガースの先発能見が初回につかまる。先頭の長野にセンター前ヒットを打たれると、山本泰に送られ、坂本勇は空振り三振に取ったが阿部にライト線にタイムリー二塁打を打たれて1点を先取される。村田、陽を歩かせて2死満塁とされると、中井にレフト線に2点タイムリー二塁打を打たれてしまう。小林を歩かせまたも満塁とされるが、内海を三振に取ってなんとか大量失点は防いだが、いきなりの3点は大きかった。ジャイアンツの先発は内海。1回裏、鳥谷と上本の連打、糸井のセカンドゴロで1死二三塁と攻める。福留のセカンドゴロの間に鳥谷が生還して1点を返したが、反撃はそこまで。4回裏、中谷の二塁打と大山の四球で1死一二塁とするも後続を断たれて得点ならず。能見は2回以降調子をあげていったが、代打を出された関係で5回3失点で降板。内海も5回限りで降板して、以降はリリーフ勝負となる。6回表、二番手の藤川が先頭のようにセンター前ヒットを打たれると、中井には投手強襲ヒットで無死一二塁とされる。小林のバントと代打亀井への四球で1死満塁となり、長野は浅いライトフライに打ち取ったが、山本泰には押し出しの四球を与え、坂本勇にセンター前に落ちる2点タイムリーヒットを打たれ、この回3失点とリードを広げられた。6回裏は森福に抑えられ、7回表には岩崎が登板。先頭の村田に右中間を破る二塁打を打たれると、陽にはライト前ヒットを打たれて無死一三塁に。中井のショートゴロの間に1点を奪われる。さらに小林に二塁打を打たれて1死二三塁とされたが、後続を断ってなんとか1失点にとどめた。7回裏は高木勇に抑えられ、8回表は山本翔が走者を出すも無失点で切り抜けた。8回裏、西村から坂本誠と鳥谷の連打で無死一二塁とするも、上本はセンターフライ。糸井は三塁ゴロ併殺とここもチャンスを生かせない。9回表、山本翔は中井にレフトスタンドにソロホームランを浴び、8点目を奪われた。9回裏、戸根に対して福留の四球と大山のヒットで1死一二塁とするも代打原口は三振。続く代打糸原もショートゴロと2点目は遠く、連敗。
◎ジャイアンツ13回戦……7-6
タイガースの先発岩貞は初回を三者凡退と上々の立ち上がり。先制したのはタイガース。ジャイアンツの先発山口俊に対し、3回裏2死から四球の福留を置いて中谷がレフトポール際にツーランホームランを叩きこむ。しかし、岩貞がすぐに追いつかれる。4回表、四球の坂本勇を置いて、マギーに右中間を破るタイムリー二塁打を打たれると、続く陽にも左中間を抜ける同点タイムリー二塁打を打たれてしまう。直後の4回裏、先頭の糸原の二塁打、岡崎の四球、鳥谷のヒットで1死満塁とし、上本のレフト前タイムリーヒットで糸原が生還。岡崎もホームを突いたがタッチアウト。1点リードにとどまった。5回表、岩貞は2死から長野に同点のソロホームランをライトスタンドに打たれ、この回限りで降板。5回裏、福留がセンターの頭を越す二塁打で出ると、中谷が四球で無死一二塁に。高山の打席で福留が飛び出して二三塁間にはさまれ、タッチアウト。1死二塁となったところで、高山がセンター前に勝ち越しのタイムリーヒットを放つと、糸原がプロ入り初ホームランとなるツーランホームランをライトスタンドに放ち、3点差をつけた。山口俊はこの回限りで降板。タイガースは6回から桑原を投入。7回表まで無失点と好投。ジャイアンツも6回裏は高木勇、7回から8回裏までは桜井がタイガース打線を抑える。タイガースも8回表はマテオが抑え、9回表にはドリスにつなぐ必勝リレー……のはずだったが、ドリスが乱調。先頭の立岡を歩かせ、中井には左中間を破る二塁打で無死二三塁とされる。代打亀井にセンター前に落とされ、2点タイムリーヒットとなる。代打寺内が代走重信を送り、長野のセカンドゴロで重信は三進。代打阿部を歩かせ、坂本勇に同点タイムリーヒットを打たれてしまう。9回裏、ジャイアンツはマシソンを投入。2死から中谷がレフト前ヒットを放つと、荒木が歩いて2死一二塁。ここで糸原が前進守備のセンターの頭を越すサヨナラタイムリーヒットを放ち、乱打戦を制した。同点に追いつかれたドリスが勝ち投手に。ヒーローインタビューは4安打、プロ入り初ホームラン、そしてサヨナラ打の糸原。
愛すれどTigers週間MVP
投手……桑原謙太朗 いやほんま、桑原が出てきただけで安心する。先発投手が持ちこたえられなくとも、6回までリードしていたら桑原、高橋に任せられるのは大きい。今節は先発投手がみんな不調だっただけに、桑原の好調ぶりがよけいに目立つ。つぶさんようにええ所で使うてや、監督。
野手……中谷将大 ベイスターズ戦での同点2ラン、ジャイアンツ戦での先制2ランは見ててほれぼれするような当たりだった。ロジャースの加入で出場機会が減るかもしれないという危機感が打たせたものだろうけれど、それこそ金本監督が待っていたものだろう。まだまだチャンスでの三振などが目立つが、ここぞというところでの一発を期待している。
次節は倉敷マスカットスタジアムと甲子園球場でドラゴンズ戦。前回のナゴヤドームでの3連敗のお返しをしてほしい。ジェイソン・ロジャース内野手が正式に入団。オールスター明けには一軍登録される見込み。ただ、実力は未知数。バファローズのマレーロのようにいきなり主力として活躍できるかどうか。それよりも、アキレス腱断裂から復帰した西岡が長いリハビリを経ていよいよ一軍昇格するという。こちらのほうが実績、そしてムードメーカーの役割を果たしてくれるという意味でおおきな戦力となるだろう。お尻に火のついた中谷や原口、伊藤隼らが必死で球に食らいついている。
オールスターには鳥谷、糸井、梅野、マテオ、秋山が出場。ここできっかけをつかむ選手も多い。また、オールスター休みの間の練習で若手がリフレッシュしてくれることも期待したい。
(2017年7月10日記)