オールスター前の甲子園でのドラゴンズ2連戦で2連勝。初戦は連続ボークなどでいらつくジョーダンを打線が攻略し、メッセンジャーも好投して勝利。2戦目はリードを許すも打線がバルデスに食い下がり逆転勝利。今節は2勝0敗。今季通算43勝36敗で勝率.544の2位。首位カープとは8.0差と少し縮まる。3位のベイスターズとは2.5ゲーム差と少し開いた。フレッシュオールスターは小野が先発無失点。福永も無失点とイースタン打線を抑えた。野手では大山、長坂がノーヒット。しかし最初の打席で大山があわやフェンス直撃という当たりを好捕されたのが残念。オールスターでは糸井、鳥谷、梅野がそれぞれ1安打ずつ。投手はマテオが内川(H)に決勝タイムリーを打たれ、さらには西川(F)に特大のホームランを浴びた。2戦目に登板の秋山もデスパイネ(H)にホームランを打たれた。内川もデスパイネもMVPに輝き、完全な引き立て役にまわってしまった。
◎ドラゴンズ13回戦……10-1
タイガースの先発はメッセンジャー。1回表、1死から亀澤にレフト前に二塁打を打たれる。中谷の好返球も上本がタッチアウトにできず。続く大島のライト前ヒットで1死一三塁とされると、ゲレーロのセカンドの後方にあがったフライは上本が取れずライト前タイムリーに。それでも藤井をピッチャーゴロ併殺に取って最少失点で抑えた。ドラゴンズ先発は苦手のジョーダン。2回裏、先頭の中谷のサードゴロを福田が弾き出塁。1死後、大和の打席でジョーダンがボーク。中谷は二進する。大和は四球で塁を埋め、梅野のショートゴロで大和は二封。メッセンジャーの打席でまたもジョーダンがボーク。三塁走者の中谷が生還し、同点に追いつく。3回裏、1死から上本がファールで粘った末にレフトスタンドに勝ち越しのソロホームランを放つと、センター前ヒットの糸井を置いて福留がライトスタンドにツーランホームランを叩きこんで突き放す。ジョーダンはこの回限りで降板。4回裏、浜松でやられた二番手鈴木を攻略。先頭の大和がセンター前ヒットで出ると、梅野がバントを決める。2死後、鳥谷が死球で一二塁とし、上本のライト前タイムリーヒットで4点差とする。5回裏、福留のセンター前ヒットと中谷のライト線への二塁打で無死二三塁とし、大山がレフトフェンス直撃の2点タイムリー二塁打を放つ。1死後、梅野のレフト前タイムリーヒットで1点を追加し、返球ミスの間に梅野は二進。メッセンジャーが左中間にタイムリー二塁打を放つと、鳥谷のセカンドゴロで三進。上本の左中間を破るタイムリー二塁打で10点目をあげた。大量得点に守られたメッセンジャーは7回1失点の好投。尻上がりに調子がよくなり、ドラゴンズ打線を寄せつけない。ドラゴンズは7回から1イニングずつ笠原、福谷、小川と若手を投入してなんとかタイガース打線を抑えたが、タイガースも8回は高橋聡、9回は伊藤和で締めて、ドラゴンズ戦の連敗を止めた。ヒーローインタビューは久々の勝利のメッセンジャーと、3打点の上本。
◎ドラゴンズ14回戦……5-4
タイガースの先発は秋山。1回表、1死から亀澤にショートに鈍い当たりのゴロを打たれ、ヘッドスライディングでセーフとなる。大島のセカンドゴロで二進。ゲレーロに粘られ、ライトスタンドに先制のツーランホームランを打たれた。ドラゴンズの先発はバルデス。2回裏、先頭の原口が死球で出、大山のファーストゴロで二封。1死一塁から大和がレフト線へタイムリー二塁打を放ち、1点差とした。ここから両投手は好投し、緊迫した投手戦となった。疲れの見えてきた秋山が、6回表に打たれる。ヒットの京田を亀澤にバントで送られ、大島にライトポール直撃のツーランホームランを打たれ、3点差をつけられる。秋山はこの回限りで降板。6回裏、タイガースの反撃が始まる。1死から上本がショートに内野安打を放つと、糸井のライト前ヒットで一気に三塁に。四番に入った中谷がレフト前タイムリーヒットで2点差に。原口のセカンドゴロで二三塁とし、大山の四球で満塁に。ここで大和がライト前に2点タイムリーヒットを放って同点に追いついた。バルデスもこの回限りで降板。7回はタイガースが桑原、ドラゴンズが岩瀬を送って打線を封じる。8回表、ドリスが2死から亀澤と大島の連打でピンチを招くが、ゲレーロを空振り三振に取って切り抜ける。8回裏、三番手又吉に対し、中谷がライト前ヒットを放つと、梅野が送りチャンスを広げる。代打高山はあわやホームランという大ファールを打つも、空振り三振。しかしこの日初めて右打席に入った大和がレフト線へタイムリーヒットを放ち、ついに勝ち越す。9回表はドリスが締めて、みごとな逆転勝利。マテオが中継ぎで6勝目。ヒーローインタビューは四番で猛打賞の中谷と4打点と大暴れした大和。
愛すれどTigers週間MVP
投手……ランディ・メッセンジャー 初回、不運な当たりで失点したのをいらつかずに冷静な投球で立て直し、最少失点で抑え切り、久々の勝利。この調子で後半もたのんまっせ。
野手……大和 左右両打席で効果的なタイムリーヒット。新人の糸原には負けないという中堅の意地を、前日の上本ともに見せてくれた。オールスター明けは西岡もショートを守る場面が出てくるだろうが、これを機にがっちりとポジションをつかんでほしい。守備と走塁はチーム一なのだから。
後半戦は甲子園のカープ戦で開始。マツダスタジアムでの連敗のお返しを本拠地でぜひしてもらい、1ゲームでも差をじわりじわりと縮めていかねば。ここでカープに独走を許すわけにはいくまい。1日置いて神宮球場でスワローズ戦。最下位でもがくスワローズだけに、こういうカードで勝ちをのばしていかないとカープ追撃はならない。西岡がいよいよ一軍復帰し、ロジャースも二軍で調整して上がってくるだろう。若手にとっても正念場だ。さあ、勝負はここからだ。
(2017年7月16日記)