今節は松山坊ちゃんスタジアムでスワローズと連戦。初戦は雨で流し、唯一の試合では地方球場で負けなしのメッセンジャーが好投し4勝目で1勝。2日あけてマツダズームズームスタジアムでのカープ戦。初戦はジョンソンを打ち崩すも小野が乱調。鈴木に満塁ホームランを打たれて敗れる。2戦目は能見が援護点を守り切れず、連敗。3戦目は乱調の薮田を打ち崩せず、岩貞の好投をふいにしかけたが、リリーフ陣を打って同点に追いつき、延長戦でロサリオが待望の決勝ホームランを放ち連敗を止めた。今節は2勝2敗。今季通算11勝12敗で勝率は.478の4位。首位のカープとは4.0差。
◎スワローズ4回戦……4-2
スワローズの先発は新外国人左腕投手のハフ。チェンジアップが持ち味の投手。2回表、先頭の福留が四球で出ると、糸井の三塁後方のフライはレフトのバレンティンと三塁の川端の間に落ちるテキサスヒット。大山は左ひざに当たる死球で無死満塁に。梅野は投手ゴロに打ち取られたが、ハフは本塁には投げず一塁でアウトを取り、その間に福留が生還して1点先取。メッセンジャーにも四球でまたも満塁のチャンスをつかんだが、上本が見逃し三振、俊介がチェンジアップにひっかかって三塁ゴロと追加点はならず。3回表は2死から福留がショートへの鈍い当たりのゴロで全力疾走し、内野安打に。糸原のレフト前ヒットで2死一二塁とすると、大山がレフト前にタイムリーヒットを放ち2点目をあげる。タイガースはメッセンジャーが先発。初回からコンビネーションよくスワローズ打線を抑えこんでいたが、先頭の坂口にセンター前ヒットで出塁を許すと、山田哲の空振り三振の間に坂口は二盗。バレンティンのライトフェンス際への大きな当たりは糸井が追いつくもグラブに当てて弾き、タイムリー二塁打となる。雄平のセンターフライでバレンティンは三進。一打同点のピンチに西浦を三塁ゴロに打ち取ってリードを保つ。6回までハフの曲球に手を焼いていたが、7回表、二番手原樹をつかまえる。先頭の上本は自打球を腹にあてて苦しみながらも四球で出る。代走は植田。俊介のバントで二進すると、糸井が歩いて一二塁に。ロサリオはバットを折りながらレフト前にタイムリーヒットを放つ。福留は見逃し三振で2死一二塁となったが、糸原がセンター前に落ちるタイムリーヒットで3点差と広げる。メッセンジャーは7回1失点と好投。スワローズは8回表は風張、9回表は中尾がタイガース打線を抑えるが、タイガースも8回裏は桑原がきっちりと抑え、9回裏はクローザーのドリスを投入。1死後、バレンティンにレフト前ヒットを打たれると、2死後、西浦に死球。代打鵜久森のライト前タイムリーヒットで1点を返された。しかし代打荒木貴をショートゴロにとって逃げ切り。勝率を5割に戻した。ヒーローインタビューは月間4勝目をあげてリーグ単独トップとなったメッセンジャー。「松山大好き」と愛媛のファンに日本語で呼びかけ喝采を浴びていた。
◎カープ4回戦……5-7
先制したのはタイガース。カープ先発ジョンソンに対し、1回表、上本がストレートの四球で出ると、すかさず二盗。俊介の二塁ゴロで三進。糸井のセンター前のタイムリーヒットでまず1点。ロサリオの三振の間に糸井が二盗。一度はアウトの判定であったが、金本監督がリクエストを行使し、ビデオ判定で覆ってセーフに。福留のライト線へのタイムリー二塁打で2点目を奪った。タイガースの先発は小野。立ち上がりから制球に苦しむも2回裏は三者三振と上々の立ち上がり。3回表、糸井のヒットとロサリオの三塁線を抜く二塁打で無死二三塁と絶好のチャンス。しかし、福留の一塁ゴロで走者は釘付け。糸原は空振り三振、大山はセンターフライで無得点に終わった。3回裏、ジョンソンと田中を歩かせ、菊池の二塁ゴロで二封。丸にも四球で1死満塁に。鈴木には苦し紛れの高めスライダーを上手く引っ張られ、レフトスタンドに満塁ホームランを打たれて逆転を許す。松山の二塁ゴロは上本が一塁へ悪送球。バティスタのレフト前ヒットで1死一二塁に。安部には右中間を破るタイムリー二塁打を打たれて3点差とされた。4回裏には田中と丸への四球などで2死一三塁のピンチ。しかしここは松山を三振に取って無失点で切り抜けた。5回表、ヒットの俊介を置いて糸井がライトスタンドに突き刺さる弾丸ライナーのツーランホームランを放ち、1点差に。ロサリオと福留の連打に送球の乱れもあり無死二三塁に。1死後、大山のセンター犠牲フライでロサリオが生還して同点に追いついた。両先発は5回5失点でマウンドを降りた。6回表、カープは二番手一岡がタイガース打線を抑え、6回裏、タイガースは岩崎がマウンドに。1死から田中を歩かせ、菊池に左中間へのタイムリー二塁打を打たれてリードを許す。2死後、鈴木の三塁ゴロは不運にもサードベースに当たって大きく跳ね上がり、タイムリー二塁打となった。それでもなんとか後続を断つ。7回裏、三番手今村に対しロサリオのセンター前に落ちるヒットと糸原の四球などでチャンスを作るが大山は凡退。7回裏は新外国人モレノが初登板し、カープ打線を抑える。8回表はジャクソンの前にタイガース打線は無得点。8回裏、藤川が抑えて2点差を保持。9回表、クローザーの中崎に対し、1死からロサリオがヒットを放ち、福留の四球で一発逆転のチャンスを作るが糸原は浅いライトフライ。大山は三振で試合終了。安打数ではタイガースが上回っていたが、小野の7与四球が痛かった。
◎カープ5回戦……2-5
タイガースの先発は能見。初回から先頭打者は塁に出しても後続は断つ投球。カープの先発は大瀬良。速球にタイガースの各打者はタイミングが合わない。3回表、唯一タイミングの合っていた梅野がレフトスタンドに先制ソロホームランを叩きこむ。4回まで無失点を続けていた能見は、5回裏につかまる。安部と下水流の連打と磯村のバントで1死二三塁とされ、大瀬良は三振に取ったが田中を歩かせ満塁に。ここで菊池にレフト前に2点タイムリーヒットを打たれて逆転を許した。それでも松山はレフトフライに打ち取り大量失点は防いだ。6回表、この試合今季初先発出場の植田がショートへの内野安打を放つと、1死後、ロサリオの打席で二盗。捕手磯村の二塁悪送球で三塁まで到達すれば、ロサリオのセンターへの犠牲フライで同点とした。しかし、能見はこれを生かせない。6回裏、バティスタのファーストファウルフライはロサリオが捕れず、フルカウントにしてレフトスタンドへ勝ち越しのソロホームランを打たれてしまった。能見は6回3失点で降板。7回裏、二番手石崎が1死から打ち気のない大瀬良を歩かせてしまい、田中にライトスタンドにツーランホームランを打たれてしまう。8回表、先頭の代打伊藤隼がレフト前ヒットで出ると、1死後、代打原口が歩いて一二塁とする。糸井のセカンドへの強い当たりは菊池の正面を突くライナーに終わったが、球威が落ちた大瀬良をカープは交代させ、二番手に今村を送る。ロサリオはセカンドフライに打ち取られ、得点ならず。8回裏、三番手岡本が抑えて打線の反撃を待つが、9回表はクローザー中崎の前に三者凡退で逃げ切られた。
◎カープ6回戦……4-2
カープの先発は薮田。鳥谷、植田の連続四球で無死一二塁としたが、糸井のライトフライで三塁を狙った鳥谷はタッチアウト。リクエスト判定も覆らず2死一塁でロサリオは空振り三振と苦しむ薮田を助けた。タイガースの先発岩貞も1回裏、先頭の田中を歩かせてしまう。1死後、田中を牽制で釣りだして2死とするも、バティスタと鈴木の連打でまたもピンチに。ここはエルドレッドを見逃し三振に取り、難を逃れた。2回表、原口の四球と糸原のセンター前に落ちるヒットで1死一二塁とするも高山はセカンドゴロ併殺。2回裏、高橋大にプロ入り初安打となるレフト前ヒットを打たれると、會澤の二塁打で1死二三塁に。薮田は三振に取ったが、田中、菊池に連続四球を与えて押し出しで1点先制された。バティスタはセカンドゴロに打ち取り、最少失点でしのぐ。3回表、1死から鳥谷と植田の連続四球でチャンスを作るも今度は糸井がセカンドゴロ併殺。苦しむ薮田を打ち崩せない。5回表、四球の糸原は高山の二塁ゴロの間に二進。2死後、鳥谷も四球で、ついに薮田は降板。二番手はアドゥワ。植田も歩いて満塁とするも、糸井は一塁ゴロでまたもチャンスを逸した。5回裏、先頭の菊池にライト前ヒットを打たれると、バティスタのショートゴロは植田がバウンドを合わせられず後逸し、無死一三塁に。鈴木の三塁ゴロで二封の間に菊池が生還して2点差とされる。エルドレッドはセンターフライに打ち取り、安部の打席で走ってきた鈴木を一二塁間で狭殺し、ここも1点でしのいだ。6回表、1死から福留が右中間を破る三塁打で出ると、2死から糸原がセカンド前に叩きつけ、さすがの菊池も捕球できずタイムリー内野安打となり、1点差に。7回表、三番手今村に対し、2死から植田がバントヒットで出ると、糸井の打席で二盗。糸井はライト前タイムリーでついに同点に追いついた。7回裏は二番手モレノが田中を歩かせるも梅野の強肩で盗塁死。8回表はジャクソンに抑えられ、8回裏は桑原が先頭のバティスタに二塁打を打たれるも後続を断つ。9回表は中崎に抑えられ、9回裏のマウンドには藤川。1死から會澤と代打松山に連続四球を与えて岩崎に交代。田中はショートフライに打ち取ったが、菊池を歩かせて満塁に。ここで野間を三塁ファウルフライに打ち取り、試合は延長戦に。10回表、一岡に対し植田がレフト前ヒットで出ると、1死後、ロサリオがレフトスタンド上段に決勝のツーランホームランを放つ。10回裏はドリスがマウンドに。先頭の鈴木を歩かせるもエルドレッドを三塁ゴロ併殺に取り、安部も三塁ゴロで試合を締めた。勝利投手は岩崎が今季初勝利。ヒーローインタビューは決勝ホームランのロサリオ。
愛すれどTigers週間MVP
投手……ランディ・メッセンジャー 今月4勝目でセ・リーグトップ。月間MVPの有力候補だ。マツダスタジアムで他の先発投手陣がリードを許していたのに対し、さすがメッセンジャーは苦しい場面でも辛抱強く投げる。他の投手も手本にしてほしい。
野手……植田海 敗色濃厚なカープ戦でのバントヒット、盗塁から糸井のヒットで一気に生還と持ち味の俊足を生かした。しかもロサリオの決勝ホームランは植田の出塁で一岡が打者に集中できなかったための失投。その前の試合でも盗塁を記録しており、次節でも引き続きスタメンで起用してもらいたい。
次節は甲子園で6連戦。まずはベイスターズ。左腕の今永、今季初登板の濱口、前回勝ったものの抑えられた東と、いきのいい投手たちが先発してくる。こちらは秋山、メッセンジャー、高橋遥の順になるのか。好調のベイスターズ打線を抑えること。対戦相手としては相性がいいだけに、勝ち越したい。続いてはドラゴンズ。松坂の移籍初勝利でテンションが上がってくるだろうから、油断はできない。
カープ戦でスタメン起用した植田が足でかき回す野球を実践。カープ戦でレフトスタンドにホームランを打ったロサリオがこれをきっかけに猛打爆発といってくれたら言うことなしです。4月は負け越し1と苦しい戦いを強いられたが、月が変わって打線爆発といってもらいたい。
(2018年4月30日記)