愛すれどTigers


連続負け越しで5位に転落

 今節は甲子園ベイスターズ3連戦。ここまで負けなしのお得意さんだったが、初戦はメッセンジャーが好投して勝ったが、2戦目は新人の東に完封負け。3戦目は秋山が不調で連敗し、1勝2敗。場所をナゴヤドームに移したドラゴンズ戦は、初戦は高橋遥の好投で勝利。しかし2戦目は小野がワンチャンスをものにされて敗れ、3戦目はプロ入り初先発の才木が打たれ、松坂にてこずって連敗し、1勝2敗。今節は2勝4敗。今季通算18勝21敗で勝率は.462の5位。首位のカープとは7.0差。

◎ベイスターズ5回戦……2-1
 メッセンジャーと飯塚の投手戦。1回裏、2死から糸井のセンター前ヒットと福留のセンターの頭を越す二塁打で二三塁とチャンスを作るもロサリオはセカンドフライで先制のチャンスを逸した。3回表、1死から飯塚のセンター前ヒットと大和のライト前ヒットでピンチを作るが神里をショートゴロ併殺に打ち取る。4回表、ソトのレフトの頭上を越えようかという当たりを福留が好捕。勢いあまってフェンスで脇腹を打つも大事に至らず。2死後、筒香の一塁ゴロはメッセンジャーがベースカバーに入らず内野安打になるが、宮崎を見逃し三振に取る。6回裏、1死から糸井がセンターオーバーの二塁打を放つと、福留は四球。ロサリオのライトフライで糸井は三進。糸原の四球で満塁となったところで飯塚は降板。二番手エスコバーに対して代打は原口。バットを折りながらも三塁の頭を超えるレフト線への2点タイムリー二塁打で先制した。続く梅野は申告敬遠で2死一二塁となり、メッセンジャーの当たりはセンター前に抜けたかと思われたが、二塁倉本が好捕して梅野は二封で追加点ならず。7回表、先頭のロペスの三塁強襲安打は大山が弾くが審判に当たって打球は内野にとどまりロペスは一塁どまり。ここで筒香はインコース速球に手が出ず見逃し三振。そして宮崎はショートゴロ併殺と、ベイスターズの強力クリーンアップを抑え切る。7回裏は続投のエスコバーに抑えられる。メッセンジャーは8回まで無失点。8回裏、三番手の三嶋に抑えられ、2点差のまま完封狙いでメッセンジャーは9回表のマウンドに。先頭の代打桑原将にカーブをうまく打たれてレフトスタンドにソロホームランで完封を逃す。ここでドリスに交代。ドリスはソトとロペスを連続空振り三振に取ると、筒香をセンターフライに打ち取って逃げ切った。ヒーローインタビューは6勝目のメッセンジャー、12セーブ目のドリス、決勝タイムリーの原口。
◎ベイスターズ6回戦……0-5
 タイガースの先発は岩貞。1回表、先頭の桑原将に右中間に打たれ、糸井が打球の処理にもたつく間に桑原将は三塁へ。無死三塁から、ソトは空振り三振に取ったが、ロペスのセンター返しの打球は岩貞の股間を抜けセンター前へのタイムリーヒットとなる。後続を断って最少失点にとどめたが、3回表には2死から外にレフトスタンドにソロホームランを打たれ、追加点を許した。4回表、筒香のサードゴロは大山がバウンドを合わせそこねてこぼし、エラーで出塁を許す。宮崎の打席で暴投。無死二塁から宮崎のライトフライで筒香は三進。田中浩には前進守備のショートの頭を越すセンター前タイムリーヒットで3点目を与えた。5回表、先頭の大和に右中間に二塁打を打たれると、桑原将のバントで三進。ソトは三振に取ったが、ロペスに左中間フェンス直撃のタイムリー二塁打を打たれ、4点目を失った。筒香を空振り三振に取っただけに、ロペスとの勝負を避ける手もあった。岩貞は5回4失点で降板。二番手の岡本は6回表は抑えたが、7回表、2死から外にライト線に二塁打を打たれると、手のつけられないロペスにボール気味の外角球をレフト前タイムリーヒットを打たれて5点目を与えた。8回表はお腹が古巣をきっちり抑え、9回表は桑原謙が無失点。タイガース打線は、初回に四球の植田が二盗を決めたが後続を断たれ、4回裏に福留のレフト前に落ちるテキサスヒットのみの1安打で8回まで無失点。一番にすえた江越が2三振ノーヒットではどうしようもない。速球とチェンジアップのコンビネーションで完全に手玉にとられた。9回裏、先頭の植田が三塁に鈍い当たりのゴロを打つと、俊足で内野安打に。ラミレス監督のリクエスト判定要求も、覆らず。続く糸井のライト前ヒットで無死一二塁に。しかし福留がショートゴロ併殺。2死三塁でロサリオがショートゴロに打ち取られ、完封を許してしまった。
◎ベイスターズ7回戦……3-6
 タイガースの先発は秋山。球が高めに浮くもなんとか抑えていたが、4回表に宮崎のレフトスタンドへのソロホームランで先制される。しかしタイガースもベイスターズ先発平良から4回裏に福留がバックスクリーンにソロホームランを叩きこみ同点とした。直後の5回表、先頭の大和にレフト線に二塁打を打たれると、1死後、ソトにレフト前にタイムリーヒットを打たれる。返球の間にソトは二進。ロペスにはレフトスタンドにツーランホームランを叩きこまれた。秋山は5回限りで降板。6回表、二番手藤川が平良にヒットを打たれたものの嶺井、大和、桑原将を三振に取り、流れをつかむ。6回裏、1死から植田がセンター前ヒットで出ると、糸井が歩いてチャンスを作るが、平良に変わったエスコバーの前に福留は三塁ゴロ併殺。7回表、三番手マテオはソトにセンター前ヒットを打たれ、ロペスの一塁ゴロはロサリオが捕りそこね球を見失う。ベースカバーに入りに北マテオが球を拾ってなんとか一塁はアウトに。1死二塁から筒香のショートゴロで外は三進。宮崎のライト前タイムリーヒットでさらに1点を追加された。7回裏、三番手井納に対し、ロサリオの痛烈なショートゴロは大和が弾いてエラーで出塁。糸原が歩き、2死後代打伊藤隼も四球で満塁に。代打原口のセンター前に落とすタイムリーヒットで2点目を奪うと、マウンドには左腕の砂田。代打俊介が押し出しの四球を選び、2点差に。植田のセンター返しの打球は大和が好捕し併殺に。同点機を逸した。8回表は尾仲が抑え、8回裏、パットンに対して糸井が二塁打を放つも、福留の痛烈な当たりは一塁ロペスが好捕し、ライナーでアウトに。ロサリオ、糸原が連続三振でチャンスを生かせない。9回表、岩崎はロペスにこの試合2本目のソロホームランを打たれて4点差に。9回裏、クローザーの山崎康に対し、1死から伊藤隼と原口の連打で一三塁とするが、代打西岡は三振。植田は一塁ゴロで反撃もここまで。秋山をたてたのに、悔しい連敗となった。
◎ドラゴンズ9回戦……2-1
 高橋遥と小笠原の投手戦。3回表、先頭の大山がレフトフェンス直撃の二塁打で出ると、梅野のショートゴロで三進。高橋遥は一塁ゴロに倒れたかと思われたが小笠原のベースカバーよりも一瞬早くベースを踏み、プロ入り初安打となる。大山は自重して1死一三塁。俊介のサードゴロで大山がホームを突くも三本間の狭殺プレーでタッチアウト。2死一二塁となり植田はライトフライで先制ならず。先制したのはドラゴンズ。3回裏、大野奨のレフトスタンドへのソロホームランで1点を奪われた。しかし高橋遥はすぐに切り替えて後続を断つ。小笠原の前にチャンスを作れなかったタイガース打線だったが、6回表、先頭の俊介がセンター前ヒットで出ると、植田のバントで二進。糸井の二塁ゴロで三進。福留が歩いて一三塁とすると、ロサリオのセンター前同点タイムリーヒットで追いつく。さらに2死一二塁で糸原が勝ち越しのライト前タイムリーヒットを放ち、ついに逆転。小笠原は6回2失点で無念の降板。6回裏、2死からアルモンテにレフト線に二塁打を打たれると、ビシエドの打席で梅野が捕逸してアルモンテは三進。しかしビシエドをキャッチャーフライに打ち取り同点のピンチをしのいだ。7回表は祖父江に抑えられる。8回表、三番手の岩瀬に対し、1死から糸井の止めたバットに当たるサードゴロが内野安打となり、福留は左ひじに死球。ロサリオのライト前ヒットで満塁に。しかし糸原のショートゴロで本封され、四番手福谷の前に大山は空振り三振で追加点はならず。8回裏、代打堂上にライト前ヒットを打たれ、代走亀澤。大島のサードゴロで二進。京田の一二塁間の当たりは糸原の好捕で二塁ゴロに。亀澤は三進。アルモンテをフルカウントから歩かせたところで高橋遥は桑原と交代。桑原がビシエドをレフトフライに打ち取ってリードを保つ。9回表は岡田に抑えられ、1点差で9回裏はドリスが登板。福田の鈍い当たりの三塁ゴロは大山が素手で捕って素早く送球しアウトにする。平田、代打モヤと連続三振に取り、逃げ切って連敗ストップ。ヒーローインタビューは2勝目をあげた高橋遥。
◎ドラゴンズ10回戦……1-3
 先制したのはタイガース。1回表、ドラゴンズ先発のガルシアから俊介が四球で出塁。植田も歩き、糸井の一塁ゴロで二封。1死一三塁となり、ロサリオの二塁ゴロの間に俊介が生還した。タイガースの先発は小野。2死からアルモンテを歩かせ、ビシエドのヒットで一二塁とされるもモヤを三振に取ってピンチを切り抜けた。3回表は植田のヒットと盗塁、糸井の四球でチャンスを作るがロサリオはショートゴロ併殺。追加点が取れない。ガルシアも小野もテンポよく投げ込み、5回までは試合が動かず。6回裏、京田のライト前ヒットと盗塁、大島のセンター前に落ちるテキサスヒットで無死一三塁に。アルモンテの投手ゴロで大島は二進。ビシエドに左中間フェンス直撃の2点タイムリー二塁打を打たれて逆転された。さらにモヤにもライト前にタイムリーヒットを打たれてしまう。福田の打席でモヤが二盗。しかし金本監督のリクエスト申請で判定が覆り、勢いを止める。福田は歩かせたが、代打亀澤は一塁ゴロに打ち取り、2点差にとどめた。ガルシアは7回1失点で降板。小野も7回まで投げて3失点と先発の役割は果たした。8回表、二番手鈴木博に対し、代打板山が四球を選んだが代打原口、俊介は凡退で2死二塁に。代打伊藤隼のライト前ヒットで一三塁とし、伊藤隼の代走熊谷がプロ入り初盗塁。一打同点のチャンスを作るが、糸井が内角球を空振り三振で得点できず。8回裏は岩崎が抑え、味方の反撃を待つ。9回表、クローザーの田島に対し、先頭のロサリオのセンター前に落ちるフライを大島が弾き二塁打となる。大山のショートゴロでロサリオは三進。糸原の二塁ゴロの間に生還して1点差とするが、反撃はここまで。代打福留の二塁ゴロで試合終了。6回に集中打を浴びた小野に、若さが見えた。
◎ドラゴンズ11回戦……1-6
 タイガースはプロ入り初先発の才木に期待がかかったが、1回裏に早くもつかまる。先頭の京田にライト前ヒットを打たれ、1死後、アルモンテのセンター前ヒットとビシエドへの死球で1死満塁とされると、モヤには押し出しの四球でまず1点を失い、福田のライト前2点タイムリーヒットでいきなり3失点のスタート。2回裏には2死から京田にライト線に二塁打を打たれると、大島の打席で暴投。大島の投手ゴロは、ロサリオも打球を取りに来てベースカバーがおらずタイムリー内野安打となる。ドラゴンズの先発は松坂。3回表にやっとチャンスを作る。1死から長坂のプロ入り初安打となる左中間を破る二塁打と才木の死球で1死一二塁とする。しかし植田と糸原は連続三振。4回裏、先頭の松坂にレフト前ヒットを打たれると、京田にはライトの頭を越す二塁打で無死二三塁に。大島を浅いライトフライ、アルモンテを三振に取るが、ビシエドを歩かせてまたも満塁に。ここはモヤを三振に取ってピンチを脱した。5回裏、先頭の福田にライト前ヒットを打たれ、2死後、松坂にまたもレフト前ヒットを打たれ、一二塁に。この試合絶好調の京田にライト前タイムリーヒットを打たれて、5回5失点で才木は降板。6回表、やっと反撃。1死から植田がレフト前ヒットで出ると、糸原のセンターオーバーのタイムリー二塁打で植田が一気にホームインして1点を返す。しかし後続を断たれて1点どまり。6回裏、二番手岡本はアルモンテをセカンドゴロに打ち取るも鳥谷の送球が乱れてエラーで出塁を許す。ビシエドは二塁ゴロ併殺。モヤと福田に連打を浴び、2死一二塁から亀澤にレフト前ヒットを打たれる。本塁を狙ったモヤを福留が刺して、なんとか無失点で切り抜けた。松坂は6回1失点で降板。7回表は二番手岩瀬から先頭の糸井が四球。1死後、鳥谷の打席で二盗し、捕手松井雅の悪送球で三進。しかし鳥谷は三振、代打山崎はセカンドフライと、ここでもあと1本が出ない。7回裏、三番手の尾仲が1死から平田を歩かせ、自らの牽制悪送球で三進を許すと、京田の犠牲フライでダメ押しの1点を献上した。8回表は岡田から原口がヒットを打つも後続を断たれて反撃ならず。8回裏は続投の尾仲が好投したが、9回表、福谷に抑えられて連敗。

愛すれどTigers週間MVP
投手……ランディ・メッセンジャー
 今季初完封を目の前にしてホームランで失点したが、そこまではほぼ完璧な内容。6勝目をあげてハーラーダービーのトップをひた走る。次点は高橋遥。どちらがMVPでもおかしくない内容だった。
野手……該当者なし
 とにかく打線がつながらない。数字だけ見たら糸井が活躍しているけれど、ここで打ってくれというところで内角の難しい球に手を出して三振というケースが目立った。超人も焦っているのかな。

 次節は倉敷マスカット球場と甲子園球場でスワローズ戦。最下位争いということになってしまっている現状、とにかく下にいるスワローズだけは叩いておかねば! 相性のいい倉敷から始まるのもよい。メッセンジャーで勢いをつけて、甲子園でジャイアンツを迎え撃ちたい。ここまで大きく負け越しているけれど、今度こそ前回の甲子園3連敗のお返しをせねば!
 ロサリオばかりやり玉に挙がるけれど、糸原以外はみーんな打ってへんのやから、なんとかしてよ。俊介が二軍落ちして中谷が今季初の一軍昇格。植田、熊谷、そして糸井が足でかき回して相手のペースを乱してくれれば、打線もそろそろ上向いてくれることだろう。

(2018年5月21日記)


目次に戻る

ホームページに戻る