交流戦第2節は。甲子園で6連戦の予定だったが、梅雨入りと台風の影響で中止と開催が飛び飛びになる。バファローズ戦の初戦はメッセンジャーが好投しながらも2発ホームランを食らって逆転されると、打線は反発できず。雨中止をはさんだ2戦目は秋山が好投し、鳥谷の活躍で連敗ストップ。このかーど1勝1敗。続くはマリーンズ戦。雨天中止をはさんで初戦は岩貞が強力打線を抑えこみ、2点差で逃げ切れるところをドリスが自らの悪送球で同点にされたが、延長12回裏に相手のエラーでサヨナラ勝ち。2戦目はボルシンガーのナックルカープに手を焼き、初回のラッキーな2得点を高橋遥が守り切れず逆転負け。移動日に振り替えられた3戦目が中止にならなければ9連戦というところだった。このカードも1勝1敗。今節は2勝2敗。今季通算26勝28敗で勝率は.481の3位。首位のカープとは6.5差。ファームで再調整のロサリオが復調しなかった時のために、ナバーロ内野手と入団交渉中だとか。だったら独立リーグで腕ぶしている村田修一内野手を獲得してもよいのでは。この貧打、なりふり構ってはいられないはず。
◎バファローズ1回戦……2-3
タイガースの先発はメッセンジャー。気合が入っている分、球が上ずる。1回表、1死から福田にライト前ヒットを打たれると、吉田尚は空振り三振に取ったがマレーロの打席で福田に二盗を許し、マレーロは四球。小谷野にレフト線にタイムリーエンタイトル二塁打を打たれ、1点を先制される。3回表、福田を歩かせるも吉田尚は併殺。乗れ―ろと小谷野の連打でまたもピンチを作るが。ロメロを空振り三振に取って追加点を許さない。バファローズは最多勝を争う左腕アルバース。3回まではなかなか打ち崩せなかったが、4回裏にとらえる。糸原が一二塁間に打ったゴロは二塁内野安打となり、福留が左中間へタイムリー二塁打を放つ。センター小田が跳びこんで捕ろうとするも後逸し、糸原は一気にホームイン。さらに糸井がライト前にタイムリーヒットを放ち逆転に成功。しかし中谷凡退の後、陽川の打席で糸井が釣り出されて牽制死。陽川は三振で突き放すことができなかった。5回表、2死から吉田尚に落ちる球をうまくすくい上げられライトスタンドに同点のソロホームランを打たれると、続きマレーロにはレフトポール際に逆転のソロホームラン。メッセンジャーは5回3失点で降板。5回裏、先頭の大山が二塁打で出、梅野が送って三進。代打北條のセーフティスクイズは投手アルバースがファンブルし、一三塁に。しかし植田は三振、糸原はレフトフライと絶好の同点機を逃した。6回表、二番手の谷川はロメロと安達の連打でピンチを作るが、若月のバントは谷川が三塁で刺し、一塁に転送されて併殺に。アルバースはライトフライで追加点を許さない。7回表にはリリーフ転向の能見が登板。四球と糸原のエラーでピンチを招くも落ち着いて後続を断ち、無失点。7回裏、2死から梅野がセンター前ヒットで出、ここでアルバースは交代。二番手黒木に対して代打原口のライト前ヒットで一三塁としたが、代打鳥谷は空振り三振。またもチャンスを生かせない。8回表、尾仲が1死から安達にヒットを打たれると、岩崎を投入。代打T-岡田をセカンドゴロに打ち取ると、代打大城は申告敬遠。小田はサードゴロで小刻みな継投が成功。9回表は2死から山崎克にライト前ヒットを打たれると、藤川に交代。小谷野をライトフライに打ち取る。バファローズは8回裏は山本由で抑え、9回裏はクローザーの増井が登板。中谷の三塁ゴロは三塁大城の送球がそれて一塁小谷野の足がベースから離れていたのでセーフと判定されたが、福良監督のリクエスト申請で小谷野が中谷にタッチしていたことが確認されてアウトに。陽川、大山と凡退して逃げ切られた。
◎バファローズ2回戦……2-1
タイガース秋山、バファローズ金子の投手戦。2回裏、糸井の右中間を破る二塁打を、中谷がショートゴロで三塁に進める。しかし鳥谷のショートゴロで糸井は本塁突入も憤死。陽川もショートゴロで先制ならず。3回表、先頭の山崎勝にレフト前ヒットを打たれるが、金子のバントは捕手梅野の前に転がり三塁から一塁に転送され併殺となる。このプレイが流れを呼んだか、3回裏、先頭の梅野は投手金子のグラブに当たるショート前の内野安打。秋山が初球でバントを決め、糸原のセンター前ヒットで1死一三塁に。植田が歩いて満塁とし、福留のセンターへの大きな犠牲フライで1点先制。4回表、1死から吉田正にヒットを打たれるもマレーロの三塁線の強い当たりを鳥谷が好捕して併殺に取る。4回裏、2死から陽川が左中間を破る三塁打で追加点のチャンスを作るが、梅野は空振り三振。秋山も金子も譲らない。5回表、小谷野のヒットと安達の二塁打で二三塁のピンチも、山崎勝のショートゴロで小谷野を三本間に挟み、タッチアウト。金子は三振でピンチを脱した。5回までバファローズ打線を翻弄していた秋山だったが、6回表につかまる。ヒットの西村を福田に送られ、吉田正の右中間を破るタイムリー二塁打で同点とされる。しかしマレーロ、小谷野を凡退させ同点にとどめた。6回裏、1死から糸井がライト前ヒットを放つと、2死後、鳥谷が右中間を深々と破るタイムリー二塁打で勝ち越す。金子は6回2失点で降板。秋山も7回1失点でリリーフ陣に試合を託す。7回裏は吉田一に抑えられるが、8回表は桑原が三者凡退でバファローズ打線を抑えこむ。9回表、近藤に抑えられたが、9
回裏はドリスが吉田正、マレーロ、小谷野の強力クリーンアップを三者凡退に打ち取り、逃げ切った。ヒーローインタビューは5勝目をあげた秋山と、久しぶりの三塁先発で決勝点をたたき出した鳥谷。
◎マリーンズ1回戦……3-2
タイガース岩貞、マリーンズ涌井の投手戦。先制したのはタイガース。1回表2死から福留が左中間スタンド最前列にライナーで飛び込むソロホームランを放つ。岩貞は初回からチェンジアップが決まり、危なげない投球。4回表、1死から中村のライトフライを糸井が目測を誤り捕れず二塁打にしてしまったが、角中と清田を連続三振に取るなどして味方のミスをカバーする。5回裏、先頭の鳥谷が右中間を破る二塁打を放つと、陽川もセンター前ヒットで続く。しかし、梅野がバントの構えからバットを引いた時に捕手田村が三塁に牽制。鳥谷は帰れずタッチアウト。金本監督がリクエスト申請するも判定は覆らず。そのまま後続を断たれてチャンスを生かせない。6回裏、二塁打の糸原を植田が送り、福留の犠牲フライで待望の追加点を取った。7回裏、中谷、鳥谷、陽川の三連打で無死満塁の絶好のチャンス。梅野は投手ゴロで本封。ここで代打に伊藤隼を起用すると、涌井は降板して左腕の松永にスイッチ。代打の代打に原口が起用されるも空振り三振。糸原の三塁への当たりは鈴木が好捕して二封。大きなチャンスをものにできなかった。タイガースは8回表は桑原が抑え、マリーンズは8回裏を田中が抑える。9回表、マウンドにはクローザーのドリス。藤岡裕、中村がいずれも初球狙いで連続してヒットを放つと、角中のライト前タイムリーヒットで1点差に。なおも無死一二塁で清田はバント。ドリスが一塁へ悪送球して中村が一気に生還し、同点に追いつかれた。それでもドリスは切り替えて後続を断ち、勝ち越しは許さず。9回裏は内に抑えられ、延長戦に。10回表、岩崎が登板。1死から加藤にライト前ヒットを打たれ、2死後、中村の打席で加藤が二盗。中村を歩かせ、角中にはユニフォームにかする死球で満塁とされる。岩崎に代わり藤川がマウンドに。清田を空振り三振に仕留める。10回裏は益田の前に三者凡退。11回表、能見が抑えると、11回裏には大谷に抑えられる。12回表、1死から加藤を歩かせ、藤岡裕のバントで2死二塁に。中村のヒット性のセンターライナーは前進守備の江越がランニングキャッチ。12回裏、南がマウンドに。先頭の中谷がフォークを拾い上げてレフト前ヒット。大山のバントで二進。陽川は申告敬遠で、一二塁から代打山崎が三遊間へのゴロ。藤岡裕が好捕し、二封。二塁中村が一塁に転送するも大きく外れる悪送球で中谷が生還してサヨナラ勝利。ヒーローインタビューは今季初勝利の能見。
◎マリーンズ2回戦……2-3
マリーンズの先発はボルシンガー。1回表、先頭の糸原が歩き、植田のバントはボルシンガーが捕球をもたつき内野安打になって無死一二塁に。福留の投手ゴロの間に二三塁とし、糸井のレフト前に落ちるテキサス性の2点タイムリーヒットで先制する。タイガースの先発は高橋遥。2回までは持ち味の速球とスライダーでマリーンズ打線を抑えていたが、3回表につかまる。先頭の田村を歩かせ、ボルシンガーのバントで二進。荻野貴の三塁線へのセーフティバントで一三塁とされると、藤岡裕の二塁ゴロの間に田村が生還して1点を返される。5回表には先頭の鈴木に左中間に二塁打を打たれると、田村を歩かせボルシンガーのバントで1死二三塁に。荻野貴を歩かせ満塁とされ、藤岡裕のライト前2点タイムリーヒットで逆転を許した。2死後、藤岡裕の盗塁、角中の四球でまたも満塁とされ、ここで高橋遥は降板。二番手の尾仲は井上を空振り三振に取り、ピンチを切り抜けた。5回裏、陽川の四球と長坂のバントでチャンスを作るも代打板山はナックルカープに三振。糸原は歩くも植田は二塁ゴロとチャンスを逸する。6回表は谷川が抑える。6回裏、先頭の福留がレフト前ヒットで出るも糸井はナックルカープに空振り三振。中谷の三遊間の当たりは鈴木に好捕され二封。鳥谷の打席で中谷は釣り出されて牽制死。またもチャンスを逸する。7回表2死から中村にレフト線に打たれたヒット性の当たりは福留がダイビングキャッチで谷川を助ける。7回裏には陽川が内野安打を放つも原口、伊藤隼と代打攻勢も実らずまたも走者を返せない。8回表、藤川がマウンドに。先頭の角中にヒットを打たれたが、代打三木のバントは藤川が好捕して二封。加藤を空振り三振に取ると、鈴木の打席で見気に二盗を許し、鈴木は申告敬遠。田村を投手ゴロに打ち取り、ピンチを脱した。8回裏は二番手松永に抑えられ、9回表は岩崎がマウンドに。1死から荻野貴、藤岡裕の連打で一三塁とされるも、中村は三進。藤岡裕の二盗で二三塁とされたが、角中を見逃し三振に取って打線の反撃を待つ。9回裏、クローザーの内に対し、糸井のヒットと中谷のバントでチャンスを作るも鳥谷は空振り三振。陽川はセカンドへのハーフライナーで試合終了。ボルシンガーのナックルカープに手を焼き、2回以降再三のチャンスをものにできなかった。
愛すれどTigers週間MVP
投手……秋山拓巳 気合の入った投球で勝敗をタイにした。打線の援護があれば、7勝くらいしていてもおかしくない。メッセンジャーで負けても秋山がいる。今季の強みはそこだろう。影のMVPは尾仲か。厳しい場面でも地道に無失点を続けている。一度先発させてみる手もあるのでは。
野手……福留孝介 雨天中止の翌日は休養十分なのか大活躍。でもねえ、毎回福留、糸井ばかりというのはいかがなものかと思う。糸原もがんばっているけれど、僅差で福留、かな。中谷、陽川、北條なんてところがMVP文句なしという活躍をしてくれたらもっと楽に勝てるのに。
次節は北国へのビジター6連戦。まずは札幌ドームでファイターズ戦。なんと初戦の予告先発はもとハンカチ王子の斎藤。こちらはメッセンジャー。これで負けたらもうおしまいというムードになりそう。清宮を見たかったけれど、一軍再昇格は交流戦後らしい。続いては楽天生命スタジアムでイーグルス戦。ダントツ最下位のイーグルスだけに、交流戦最初の3連敗をここで挽回してもらいたい。そして移動日をはさんで甲子園でバファローズ戦。雨で流した試合の予備日となる。問題はマリーンズ戦を残しているということで、この試合がシーズン終わりごろに組まれたりする可能性もあるようだ。
今季、雨中止の翌日の試合は7連勝中。あ、札幌ドームでは雨中止はないな。それでも連勝してくれよ。
(2018年6月11日記)