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藤浪、とうとう今季初勝利

 交流戦第3節は。札幌ドームでファイターズ3連戦。初戦はメッセンジャーが得意のカーブを効果的に使い抑え、復活を期する斎藤を高山と中谷のホームランで打ち崩してとる。2戦目は小野が打たれて一方的な展開になるかと思われたが、打線が奮起してあと一歩で同点というところまで追い詰めるも惜敗。3戦目は秋山が不調で高めの速球を狙われて打ちこまれる。このカード1勝2敗。続くは楽天生命パークに場所を移してゴールデンイーグルス戦。初戦は藤浪が安定した投球を見せ、打線もそれにこたえて今季初勝利。2戦目は岩貞と則本の息詰まる投手戦も、若手の代打攻勢で逆転勝ち。3戦目は才木がめった打ちを食らい大敗。このカードは2勝1敗。今節は3勝3敗。今季通算29勝31敗で勝率は.483の3位。首位のカープとは4.0差。打線の刺激剤にナバーロ選手を獲得したが、マートンタイプの選手だということで、やはりロサリオの復調が待たれる。。

◎ファイターズ1回戦……10-5
 タイガースの先発はメッセンジャー。速球とカーブのコンビネーションでファイターズ打線を初回から翻弄。先制したのはタイガース。ファイターズ先発の斎藤に対し、2回表、1死から中谷がレフト前ヒットを放つと、2死後、陽川もレフト前ヒットで続き一二塁とする。梅野の打席で捕手鶴岡が捕逸し、二三塁とすると、梅野のショートゴロは中島の送球が一瞬遅く、梅野はヘッドスライディングでタイムリー内野安打。栗山監督がリクエスト申請するも覆らず梅野はセーフ。3回表、先頭の糸原が歩き、高山のライト前ヒットで一二塁に。1死後、糸井が歩いて満塁とし、中谷のレフトへの犠牲フライで2点目をもぎ取った。3回裏、先頭の鶴岡のライト前ヒットを中谷がファンブルして二進を許す。中島のバントで1死三塁とされるが、西川の三塁ゴロで鶴岡を狭殺し2死一塁に。大田にはヒットを打たれるが、近藤は空振り三振でピンチを脱した。4回表、先頭の梅野が歩くと、植田の投手前のバントは斎藤の送球よりも植田の足が勝り内野安打に。糸原のバントで1死二三塁とし、高山はライト線へきわどいファールを打つ。金本監督がリクエスト申請したが、判定はファール。直後、ライトスタンドにスリーランホームランを放つ。2死後、ヒットの糸井を置いて中谷がレフトポール際にツーランホームラン。斎藤は4回7失点でマウンドを降りた。4回裏、1死から二塁打のレアードを置いてアルシアがレフトフェンス直撃のタイムリー二塁打で1点を返されたが、杉谷を三振、鶴岡を内野フライに打ち取り、追加点を許さない。ファイターズは5回表を鍵谷、6回から7回を公文が登板してタイガース打線を抑える。メッセンジャーは7回裏までつけいる隙を見せない投球。8回表、ファイターズの四番手西村に対し、植田の三遊間への当たりはレアードが好捕するも植田の足がここでも勝り内野安打に。糸原のレフトの頭を越す二塁打で植田は一気に生還して1点を追加。1死後、俊介のレフト前ヒットで一三塁とし、糸井が歩いて満塁に。中谷はレフト前に2点タイムリーヒットを放ち、9点差をつける。しかし、8回裏、メッセンジャーは少し油断したか球が甘めに入るようになり、中島と西川の連打で無死一三塁とされると、大田にライト前にタイムリーヒットを打たれる。さらに近藤に右中間を深々と破る2点タイムリー三塁打を打たれ、ここで降板。二番手の尾仲は中田を三塁ゴロに打ち取るが、代走松本が生還して5点差に迫られた。しかしレアードのハーフスイング空振り三振、アルシアの三塁へのフライで流れを断つ。9回表は続投の西村に抑えられたが、9回裏は能見が三者凡退で締めて逃げ切った。勝利投手は今季交流戦初勝利となったメッセンジャー。ヒーローインタビューは一軍昇格すぐに先発で起用されてスリーランを放った高山。
◎ファイターズ2回戦……7-8
 タイガースの先発小野は初回から不安定な投球。先頭の西川を歩かせ、大田の打席で二盗を許し、二塁ゴロの間に三進。近藤は空振り三振に取ったが中田を歩かせる。ここはレアードを空振り三振に打ち取った。2回裏には先頭のアルシアにライト前ヒットを打たれるも、石井一は送りバントを二封。清水の打席で石井一は二盗。ショートゴロの間に三進。ここもなんとか中島をショートゴロに打ち取り、得点を許さない。3回裏、1死から大田にセンターフェンス上部に当たる二塁打を打たれ、近藤を歩かせる。中谷はセンター前にタイムリーヒットを打たれて先制を許した。後続は断って流れをなんとか止めた。ファイターズ先発上沢の前にチャンスを作れなかったタイガース打線だったが、4回表に反撃。1死から糸井がライト前ヒットを放つと、中谷のショートへの深い当たりは内野安打となる。鳥谷のレフト前ヒットで満塁とし、陽川が初球を叩いて左中間を破る走者一掃のタイムリー二塁打で逆転。それでも小野はもちこたえられない。4回裏、先頭の石井一を歩かせ、清水はバント失敗の末に三振に取り、中島の一塁ゴロで2死二塁に。西川を歩かせたところで小野は降板。二番手の尾仲は大田にセンター前タイムリーヒットを打たれて1点差とされる。さらに近藤にもセンター前タイムリーヒットで同点に。中田の左中間へのタイムリー二塁打を打たれ、なおも2死二三塁に。レアードに高めのボール球を力でレフトスタンドにもっていかれるスリーランホームランで4点差とされる。尾仲はノックアウトで岩崎が上がり、アルシアを一塁ゴロに打ち取り、なんとかチェンジに。5回裏には四番手谷川が石井一にライトスタンドにソロホームランを打たれたが、7回までその失点だけで踏みとどまる。6回表、糸井の四球と中谷のヒットで一二塁としたが、鳥谷はキャッチャーフライ、陽川は空振り三振。代打原口は死球で満塁としたが、代打大山が三塁へのファウルフライに倒れ、得点ならず。上沢は6回3失点で降板。7回表、二番手宮西に襲いかかる。糸原の三塁前のゴロは打球が死んで内野安打に。代打俊介のライト前ヒットのあと、福留の一塁ゴロで二封され1死一三塁に。糸井のレフト前タイムリーヒットで1点を返すと、2死後、鳥谷がライト前タイムリーヒットで2点目を返し3点差に迫る。宮西はここで降板。三番手石川直の前に陽川は三振であと一歩及ばず。8回表、トンキンに対し、原口のヒットと鳥谷の四球で1死一二塁とするが、俊介はショートゴロ併殺。ここで得点できなかったのが響く。8回裏、今季初登板の守屋が抑え、9回表にはプロ入り初リリーフの有原。2死から中谷と鳥谷の連打でチャンスを作ると、代打伊藤隼が右中間フェンスに当たる2点タイムリー三塁打に。一打同点のチャンスを迎えたが、原口はフルカウントから空振り三振であと一歩及ばず。
◎ファイターズ3回戦……3-11
 タイガースの先発は秋山。1回裏、1死から大田に死球。近藤のセンター前ヒットで一三塁とされ、中田はショートゴロに打ち取ったが植田の二塁送球が大きく外れ、大田がホームインして先制される。それでもレアードを三振に取るなどして後続を断つ。ファイターズの先発はマルティネス。手元で動く球をとらえきれない。5回表、梅野がセーフティバントでの内野安打で出塁。植田が送り、糸原のショートゴロで三進。同点のチャンスを作るも高山は二塁ゴロ。5回裏、先頭の石井一にレフトフェンスに当たる二塁打を打たれると、鶴岡のバントで三進。中島のレフトへの犠牲フライで追加点を与えてしまう。6回裏、二塁打の近藤を置いて中田にレフトスタンドにツーランホームランを打たれてしまう。さらに7回裏、1死から中島にショート内野安打を打たれると、西川の打席で二盗を許し、西川のセンター前に落ちるヒットで一三塁に。大田の打席で西川は二盗。二三塁から大田のセンターライナーは高山が突っ込むも捕れず2点タイムリー二塁打となる。近藤を歩かせたところで秋山は降板。二番手は守屋。中田にレフト線に2点タイムリー二塁打を打たれる。8点差となりマルティネスは7回無失点で交代。8回表、二番手の公文に対し、代打俊介がセンター前ヒットを放つと、福留はライトスタンドに反撃のツーランホームラン。なおも糸井のヒットと盗塁、伊藤隼の三塁前に転がる内野安打でで2死一三塁とするが、代打大山は三番手鍵谷の初球を打ちあげて一塁へのファウルフライに倒れる。8回裏、2死から中島と杉谷の連打と大田への四球で満塁とされると、近藤に走者一掃となるレフト線への二塁打を打たれる。9回表、四番手浦野から代打原口が四球を選ぶ。糸原は一塁線に強い当たりを打つが、横尾に好捕され、二封。それでも俊介が右中間を破るタイムリー二塁打で1点を返した。2死後、糸井、中谷と連続四球で満塁のチャンスを作るも鳥谷はレフトフライで試合終了。秋山のコントロールが微妙に甘くなったところを打たれてしまい、大敗。
◎ゴールデンイーグルス1回戦……4-0
 タイガース藤浪、イーグルス辛島の投手戦。2回表、先頭の糸井が歩き、陽川の空振り三振の間に糸井は二盗。俊介の左中間の当たりはセンター田中がダイビングキャッチ。大山のセンターの頭を越えようかという当たりも田中のランニングキャッチに阻まれる。2回裏、アマダーと茂木は連続三振。しかしウィーラーを歩かせてしまう。聖澤の打席でウィーラーが二盗を試みるも梅野がさす。ウィーラーは頭から飛び込んで腕を傷めて交代。3回裏、嶋と田中の連打、銀次への四球で1死満塁とされたが、島内は三塁ゴロ。三塁大山が本封し、梅野が一塁へ転送して併殺とピンチを乗り切った。5回まで、辛島の低めの球にてこずっていたが、6回表、先頭の糸原が歩き、山崎憲のバントで二進。中谷がレフトスタンドに先制ツーランホームランを放つ。糸井が歩いたところで辛島は降板。二番手は久保。代打伊藤隼の打席で糸井が二盗。伊藤隼は四球でさらにチャンスは続いたが、俊介、大山と連続三振で追加点はならず。7回表、1死から植田がセンター前ヒットを放ち、糸原の打席で二盗。糸原はライトの頭を越すタイムリー二塁打を放つ。2死後、中谷が歩き、久保は降板。三番手高梨の前に糸井は二塁ゴロに終わる。7回裏、1死からアマダーを歩かせ、茂木のセンター前ヒットで一二塁に。アマダーの代走に山崎剛。ここで藤浪は無失点ながら降板。二番手岩崎は代打藤田をセンターフライに打ち取る。山崎剛はタッチアップで三進。代打今江に対して三番手桑原が登板。フルカウントから四球で満塁に。しかし嶋をセンターフライに打ち取りピンチを脱した。8回表、四番手今野に対し、1死から俊介がセンター前ヒットを放つと、大山のライト前に落ちるヒットで一三塁とする。しかし梅野と植田は凡退。8回裏は能見が抑え、9回表は続投の今野をつかまえる。先頭の糸原がレフト線に二塁打を放つと、山崎憲のバントで三進。中谷は見逃し三振に終わり、糸井は申告敬遠。伊藤隼の打席で糸井が走り二三塁に。伊藤隼も四球で満塁に。俊介がセンター前にタイムリーを放ち、4点差とする。9回裏は藤川が三者凡退で締め、連敗脱出。ヒーローインタビューは今季初勝利の藤浪。
◎ゴールデンイーグルス2回戦……2-1
 タイガース岩貞、イーグルス則本の投手戦。1回表、先頭の糸原がライト前ヒットで出ると、俊介のバントで二進するも、福留、糸井が連続三振で先取点ならず。4回裏、藤谷二塁打を打たれると、1死後、ディクソンと島内を歩かせて満塁に。ここでアマダーと茂木を連続三振に取り、ピンチを脱した。5回表、先頭の鳥谷が左中間へ二塁打を放つが、中谷、梅野、植田は凡退。なかなかチャンスをものにできない。6回表、ヒットの糸原を俊介が送るも福留は三進。糸井は申告敬遠で伊藤隼はライトフライ。ここでもあと1本が出ず。7回表には1死から中谷が三塁線へ内野安打。梨田監督のリクエスト申請も覆らず。梅野がバントで送って二進。しかし植田は見逃し三振。8回裏、ついに均衡が破れる。先頭の嶋にレフト線に二塁打を打たれると、代走に島井。田中のライナー性のセカンドゴロは島井の判断ミスで狭殺プレイとなる。その間に田中は二進。藤田のライト前ヒットで一三塁とされると、岩貞は桑原にマウンドを譲る。今江がライト線にタイムリー二塁打を放つ。なおも二三塁と攻められたが、ディクソンは三振、島内は三塁フライで追加点は防いだ。9回表、先頭の伊藤隼が歩くと、代走には熊谷。鳥谷のバントで二進。中谷は右中間を破る同点のタイムリー二塁打を放つ。代打原口のレフト前ヒットで一三塁とし、高山がレフト前にタイムリーヒットを放ち、逆転。則本は高梨に交代。糸原は二塁ゴロに仕留められ、三番手福山には俊介が打ち取られた。1点差で9回裏、藤川が登板アマダー、茂木と連続三振に取るが、代打銀次のヒットと代打聖澤の四球でサヨナラのピンチ。しかし藤川は落ち着いて田中はバックネット前にファウルフライ、原口が好捕して逃げ切った。勝投手は桑原。藤川は今季初セーブ。ヒーローインタビューは同点打の中谷。
◎ゴールデンイーグルス3回戦……0-8
 タイガースの先発才木がつかまる。2回裏、先頭の今江にセンター前ヒットを打たれると、銀次にライトスタンドにツーランホームランを叩きこまれる。3回裏はヒットとエラーで走者を許すも投手ゴロ併殺で切り抜けたが、4回裏にアマダーと藤田にそれぞれライトスタンドに入る連続ソロホームランを打たれ、この回限りで降板した。イーグルスの先発は美馬。コーナーをていねいにつく投球でタイガース打線は凡打の山。5回表、1死から植田がショートゴロエラーで出塁し、糸原の四球で一二塁とチャンスを作るも高山は見逃し三振。福留はレフトフライと数少ないチャンスをものにできない。5回裏は二番手の谷川がマウンドに。先頭の田中を歩かせ、茂木のバントは絶妙のセーフティバントとなり内野安打に。島内のセンターフライで田中は三進。高山の返球が悪送球となり、茂木も二進。2死後、銀次を申告敬遠し、勝負したアマダーにはライト前に2点タイムリーヒットを打たれる。一三塁から藤田のレフト前タイムリーヒットでさらに1点を奪われると、レフト福留が珍しく後逸し、アマダーも一気に生還。打った藤田は三進。聖澤を打ち取ってようやくチェンジに。美馬の前に8点差をひっくり返せる反発力はなく、6回以降も走者は出しても後続を断たれる。タイガースは6回裏から7回裏まで伊藤和が好投。8回裏は守屋が抑えて踏ん張る。イーグルスは8回は青山、9回は福山と勝ちパターンのリリーフを投入。タイガース打線は最後まで沈黙したまま終わった。

愛すれどTigers週間MVP
投手……藤浪晋太郎
 なんどもはねかえされていた今季初勝利をやっとつかんだ。持ち味の速球を中心に、今後もこの投球が続くことを期待したい。。
野手……中谷将大
 先週、若手の奮起に期待したいと書いたら、中谷も高山もやってくれた。本来の実力を発揮すればもっとホームランも打点も増えるはず。この調子でリーグ戦も打ちまくれ。

 次節は雨中止になったマリーンズとバファローズの連戦が甲子園であり、1日おいてリーグ戦に戻って首位カープと対決。交流戦明けのカードは3年連続でカープ戦。昨年までは出鼻をくじかれるようにゲーム差を開かれてしまったが、今季は甲子園での試合だけに、これまでのようにはいかないと思う。ナバーロがどこから一軍に合流するかわからないが、できればロサリオとセットで上にあげて、競争してもらいたいものです。。

(2018年6月18日記)


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